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2023.08.12

食べログフォロワー数日本一の男がハマる、鉄板のお取り寄せ3選

広告代理店勤務時代にはさまざまな食のプロジェクトを担当。伝説のテレビ番組『料理の鉄人』のブレーンも務めた川井潤さん。自分の目で舌で味わうのはもちろん、現地に赴き風土に触れ、生産者に直接会い、考え方を知ったうえで驚きや感動のあるものを取り寄せるという川井さんのとっておきのお取り寄せとは。【特集 最高のお取り寄せ】

川井潤の鉄板お取り寄せ3選

本物の味を追求し、届けようとしている人たちと出会いたい

「評判の味と言われているものでも、ネットで見ただけでは頼んだりしない」と話す川井潤さんは、1990年代には伝説のグルメ番組『料理の鉄人』の企画ブレーンとして活躍、現在は食品企業や広告代理店などのアドバイザーを務めている人物。また、食べログのレビュアーとしての顔を持ち、そのフォロワー数はなんと日本一だ。

食の仕掛け人的立場にいる川井さんだけにお取り寄せといえども、「実際に足を運ぶ」は鉄則。風土や生産者、料理人などつくり手の考え方に感銘を受けたものは自ずと環境を考慮し、健康を思いやる「本物の味」に辿り着くという。

「地球温暖化の影響なのか、北海道でサケが獲れず、ブリの漁獲量が年々増えているそうです。今では徐々に食べるようになってきているが、現地では元々食べる習慣がなくて持て余していた。他にも、ウツボは高知、和歌山、千葉、伊豆あたりでしか食べられていないなど、“良いもの”が、ある地域では重宝され、ある地域では無視されている。今後は、そんな不均衡な価値を埋め合わせるようなお取り寄せ商品を生み出せればいいですよね」と仕事にも結びつけて考えている。

自分の幸せのためだけでなく、より多くの人が本物の味や本当の美味しさの価値に触れられるような出会いを求めて日々美味探訪しつつ、取り寄せる価値のあるものを探しているのだ。

川井潤のとっておきのお取り寄せ3選

1. 人生の中で一番感動したご飯と味噌汁
鈴木二三子「白米・玄米・生味噌」

鈴木二三子「白米&玄米&生味噌」
西会津で環境に優しく命溢れる土作りからはじめ、無農薬、有機栽培で大切に育てられたこしひかりと、同様に自家栽培された大豆「ふくいぶき」を自家製酵母と塩のみで熟成させた手作り味噌。「白米」(約3kg)¥3,990、「玄米」(約3kg)¥3,990、「生味噌」(500g)¥800(すべて西会津国際芸術村 購買部 https://niav.official.ec/

川井さんが日本有数の米どころと言われる福島・西会津に素晴らしい農業家がいると聞いて現地を訪ねたのは2年前。

「鈴木二三子さんは大変な勉強家で、除草剤や農薬をいっさい使わず、米を主体にした有機肥料で安全性と美味しさを追求した土づくりを研究。『美濃法バイオ』を40年以上続けている田んぼでお米を育てています。お話にも深い感銘を受けましたが、出していただいた炊き立てのご飯とお味噌汁には言葉を失うほど感動しました。お米ひと粒ひと粒の味の力強さに驚かされましたが、ガツンとくるのではなくほどよい甘みと粘りで癖がなく素朴で豊かな味わいです」

そのお米から作った自家製麹と会津の大豆「ふくいぶき」、そして西会津の空気で熟成させた味噌も「ふくいくとした香りと優しい味わいが身体に染み入ります。二三子さんのご飯とお味噌汁、現地では産みたての烏骨鶏卵で卵かけご飯もさせてもらい、心からありがたく思える感動した食事になりました」と川井さん。

「理想のご飯とはこういうものではないか」と2022年東京でも二三子さんとイベントで一緒になった際には、東京の人たちに二三子さんを紹介。それを機会に二三子さんのお米を購入し始めている人もいるという。

「これからも定期的に二三子さんに会いにいき、知恵と感動をより多くの人に伝えていきたいです」

2. 人生初! 活けで届く鮎
あゆの店きむら「【夏季限定】活稚あゆ 20尾入り (泳がし)」

鈴鹿山系のミネラル豊富な伏流水で育てられた琵琶湖産の稚鮎が活けの状態で届く。骨や皮が柔らかく丸ごと食べられるので、姿のまま天ぷら、唐揚げにして鮎独特の味わいを余すことなく堪能できる。「【夏季限定】活稚あゆ 20尾入り (泳がし) 」¥4,104(あゆの店きむら https://business.ayukimura.co.jp/)※販売は8月末まで

「鮎が活きたまま届くなんてちょっとサプライズでしょう? 自宅に人を招いた時など、泳いでいるところを見せてから、一緒に塩焼きにしたり、天ぷらにしたり。大いに盛り上がります」

酸素濃度を高めた処理水で泳がせて出荷。到着後、エアポンプをかけて水温を10〜20℃に保っていれば数日は活かしたまま保存できるそうだ。

琵琶湖の鮎は、藻が豊富な河川で育つ鮎と違い、湖中に浮遊するプランクトンを主食にしているので大きく育たないのが特徴。その稚鮎を、ミネラル豊富な鈴鹿山系の伏流水で養殖。体長は約10㎝と小ぶりだ。

「苦味が程よく上品な味わい。体が小さい分、骨も皮も柔らかいので丸ごと食べられますから、素人でも美味しく調理できます」

3. 寿司業界の歴史に残る特許取得の高級冷凍寿司
やす秀(やすみつ)「特製漬け鮪丼〜赤身の極み〜」

やす秀「特製漬け鮪丼〜赤身の極み〜」
東京・四谷で初代が始めた「後楽寿司」を継いだ綿貫安秀さんが冷凍技術、鮪のドリップが出にくい製法などを研究して作り上げた。今期の販売は10月頃から。申込方法は毎月第1・3土曜の10時にHPにて開示。「特製漬け鮪丼〜赤身の極み〜」¥10,800(やす秀 http://www.kouraku-sushi.jp

「冷凍技術が進化して冷凍寿司も珍しくはなくなりましたが、この鮪丼はレベルが違うんです。鮪のドリップから臭みが出ない方法、解凍後の鮪に合わせて配合を考えた赤酢のしゃりなど独自の製法で一から積み上げ、他では真似のできない技術で特許を取得している発明品なんです」

コロナ禍での売上げの激減、市場のフードロス、顧客のリクエストなどに応えたいと寝る間も惜しんで納得がいくまで試作を重ねた逸品。鮪の老舗仲卸『樋長』厳選の天然本鮪、醤油だれ、赤酢のしゃりはそれぞれ個別に真空パックに。静岡県有真木産の本わさび、自家製ガリも付いている。

「鮪は冷凍庫から出して自然解凍で約40分。しゃりはレンジで3分、鮪は漬けだれに20秒など丁寧な説明書が同封されているうえに、YouTubeで作り方の動画もアップされているので作りやすい。その通りに盛り付ければ、見た目も味もお店で食べるのと変わりないですよ」

販売期間は脂が乗った美味しい本鮪が出てくる10月頃〜3月。月2回、ホームページで受付が開示されるとあっという間に50セットが完売するため、こまめなチェックが必須だ。

川井潤
川井潤/Jun Kawai
神奈川県生まれ。テレビやITメディア企画をはじめ食品企業のアドバイザー、渋谷区チーフフードオフィサー、地方と海外を繋ぐビジネスなど食を中心に手広く活躍する。

TEXT=藤田実子

PHOTOGRAPH=舛田豊明

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