GOURMET

2023.02.20

アッパー|やみつきになるフレーバーカクテルが味わえる、丸の内のレストランバー

断言しよう。今、自分のレストランリストに入れておくべきはカウンターの店だ。なかでもクリエイティヴなカクテルを提供するバーは絶対に行きつけにしておきたい。通えば通うほどパワーチャージできる、唯一無二のカクテルバーから、今回は丸の内の「THE UPPER(アッパー)」を紹介する。

丸の内「アッパー」のカウンター

気鋭のバーテンダーが手がける、フレーバーを楽しむカクテル

丸の内テラス最上階に位置する『アッパー』は、バーテンダーが常駐するレストラン。9階エントランス側には天井まで続くバックバーが圧巻のカウンターがあり、食前や食後だけでなく、ひとりでふらりと飲みに行くだけでも利用できる。

カウンターの端に並ぶ実験器具のようなランプはフレーバーウォーターを作る道具。『アッパー』のカクテルやモクテルには、この器具で蒸溜されたさまざまな食材の蒸溜水が用いられる。「食材の香りを抽出する方法としてはお酒に漬けこんだりシロップにする方法もありますが、純粋なフレーバーだけを抽出したい時は蒸溜が一番です」と語るヘッドバーテンダーの野邑翔氏は、ノルウェーに本店を構える『フグレン・トーキョー』出身。

フードとのペアリングを意識した12種類のシグネチャーカクテルのなかのひとつ「ヴィンゲン」は、柚子にディルとガムの木のリキュール「マスティハ」を加えてビターに仕上げたもの。「ギムレットスタイルのドリンクなのですが、ギムレットはもともとイギリス海兵や貿易船の船員が壊血病予防のために飲んでいたもの。揺れる船内ではカクテルグラスではなくロックグラスで飲んでいたと思う」ということからロックグラスで提供される。爽やかでさらりと飲みやすく、食事とも好相性だ。

丸の内「アッパー」のカクテル「ヴィンゲン」」

「ヴィンゲン」はノルウェー語で翼の意。柚子とディルが爽やか。¥1,700。

丸の内「アッパー」の「ニビル」」

水出しローズアッサムティーと台湾茶のリーフワイン「ニビル(ぶどうジュース)」、オレンジのダシを使ったノンアルコールカクテル。¥1,200。

料理に合わせてつくられるモクテルは、ジュースのような甘さがなく、香りと酸のバランスが絶妙。「野菜や果物から抽出した水分やココナッツウォーターなど、液質の違う水分を掛け合わせたり、酸の種類が異なるものを組み合わせる」のが美味しさの秘訣だとか。透明感のある味と香りがやみつきになる。

丸の内「アッパー」の野邑翔氏

ダンサー、アパレル、バリスタなど多彩な経験を持つヘッドバーテンダーの野邑翔氏。バーテンダー歴は7年目。

アッパー/THE UPPER
住所:東京都千代田区丸の内1-3-4 MARUNOUCHI TERRACE 9F
TEL:03-5962-9909
営業時間:火〜金曜11:30〜15:30/18:00〜23:00、土曜11:30〜23:00、日曜11:30〜22:00
定休日:月曜
座席数:114席(カウンター5席、テラス44席)
料金:カクテル ¥1,200〜

TEXT=小松めぐみ

PHOTOGRAPH=上田佳代子

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