GOURMET

2021.05.19

ワインにも唸る! 藤田晋の寵愛レストラン3選

数多の会食を経てビジネスを成功へと導いてきた藤田晋氏が信頼するレストラン。名店が提案する至高のマリアージュとは? 各店に藤田氏お気に入りの逸品に合うワインをレコメンドしてもらった。

レストラン

百戦錬磨の経営者を唸らせる珠玉のレストラン

心を込めたおもてなしは相手の心を動かし、深い信頼関係につながっていく。それを熟知しているからこそ、会食の機会の多い藤田氏は、日頃から気になるレストランをリストアップするなど、お店選びには余念がない。

「お店選びのポイントはとにかく、美味しいワインがあること。いいソムリエがいることも重要ですね。今回選んだ3軒は、食事はもちろん素晴らしいですが、ワインのレコメンドにも毎回唸らされます。それに、普通のお店にはまず置いていないような激レアワインも多く揃えているので、定期的に行きたくなるんですよね」

その言葉どおり、「ル・シーニュ」「ボニュ」「鮨 あらい」と、藤田氏が挙げたお店はどれも、ワイン通たちが足繁く通う名店ばかりだ。

「美味しいワインが飲めれば自然と場は盛り上がっていきますし。楽しい思い出はずっと記憶に残り続ける。あと、自分が飲みたいワインがあるかどうかも結構重視してます(笑)」

美味しい料理に極上のワインを合わせる。そんな贅沢な時間を相手と共有することが、藤田氏の人間関係を円滑にしてくれるのだ。

 

料理とワインで感じるメッセージ「ル・シーニュ」

「ソムリエの有馬純平さんと知り合ったのをきっかけにこの店に通い始めたんですが、料理も絶品なんです」と話す藤田氏。

上野シェフとソムリエの有馬純平氏

左の上野シェフは、旧軽井沢ホテルの総料理長を務めていた。右はソムリエの有馬純平氏。

言わずと知れたフレンチの巨匠アラン・デュカス氏の愛弟子、上野宗士(そうし)シェフの料理はアイデアに溢れ、五感を楽しませてくれるエンタメ性の高いものばかり。

そこに藤田氏に「ワインの変態」と言わしめる有馬氏が、知識を総動員してワインをチョイス。

「銀座」

銀の台座の上に、脂肪分40%のジャージー牛の生クリーム、銀箔、キャビアをのせた「銀座」。

そのマリアージュが格別と、藤田氏お墨つきの名店だ。

メニル・レゼルヴ ブラン・ド・ブラン 1990 アラン・ロベール(マグナム)

【Recommended Wine】
メニル・レゼルヴ ブラン・ド・ブラン 1990 アラン・ロベール(マグナム)
幻のシャンパーニュともいわれる1本。口に含めば、ナッツや上質な蜂蜜、花の香りなどが渾然一体となって立ち上る。ほのかに感じる燻製のような香りも蟹のパスタに合う。

Le Signe

Le Signe
住所:東京都中央区銀座5-4-15 西五ビル6F
TEL:03-3571-0005
営業時間:18:30~L.O.19:30
休業日:日曜・月曜
料金:コース¥30,800~(サービス料別)
素材の生息地からインスピレーションを得て名づけた毛蟹のパスタ「222.4m上昇」。(¥30,800コースの一例)

 

通こそ驚く極上の料理とワイン「ボニュ」

世界中の料理を食べ歩いた美食家、来栖けい氏がオーナーを務めるフレンチレストラン。

来栖けい氏と梅島大輔シェフ

右が来栖けい氏。左は「ベージュ 東京」等で経験を積み、フランスで4年の修業を経てきた梅島大輔シェフだ。

「初めて訪れた時は、そのラインナップに思わず目が点になりました」と藤田氏が言うように、置いてあるワインはどれも、他ではお目にかかることができない希少なものばかり。

「来てもらったからには、その人が今まで飲んだことのないワインを提供したい」(来栖氏)。

フランス・ブルターニュ産の「オマールブルーのビスク」

フランス・ブルターニュ産の「オマールブルーのビスク」。塩と水だけを使い、5分で抽出する。

素材の味を追求したピュアな料理と極上ワインの味わいに、驚かずにはいられない。

ヴォーヌ・ロマネ クロ・パラントゥ 1978 アンリ・ジャイエ

【Recommended Wine】
ヴォーヌ・ロマネ クロ・パラントゥ 1978 アンリ・ジャイエ
赤系果実の濃厚さを感じさせつつ、しなやかできめ細かいタンニンが滑らかな舌触りを演出。複雑かつ深みのある芳醇なアロマが、肉の旨味をよりいっそう引き立ててくれる。

Bon.nu

Bon.nu
住所:東京都渋谷区代々木4-22-17 クイーンズ代々木1F
TEL:03-6300-5423
営業時間:17:00~20:00(最終入店)
休業日:不定休
料金:コース¥30,800~
天然記念物・見島牛を、6時間かけてじっくり火入れした「ボニュ焼き」。(¥47,300コースの一例)

 

“専属ソムリエ”がペアリングを提案「鮨 あらい」

藤田氏が大切な会食で訪れることが多いという、銀座の人気店「鮨あらい」。

鮨職人でありながらソムリエとしての顔も持つ幸後綿衣(こうごめい)さんが、藤田氏担当として毎回腕を振るう。

幸後綿衣さん

藤田氏を担当する幸後綿衣さん。上智大学を卒業後、鮨職人の道に入る。1年間ワイン留学をするほどの大のワイン好き。

「幸後さんは僕のために、その日特にお薦めするワインのリストを事前に作っておいてくれる。

会食の時は、そのなかからワインをセレクトする。僕の好みをわかっているので、とても信頼しています」

大将がこだわり抜いて仕入れたマグロ

大将がこだわり抜いて仕入れたマグロは絶品。コハダは藤田氏もよく食べるという。

カジュアルラインから最高級のワインまで、絶妙な提案が光る。

シャサーニュ・モンラッシェ ラ・ロマネ 2018 ドメーヌ・ヴァンサン・ダンセール

【Recommended Wine】
シャサーニュ・モンラッシェ ラ・ロマネ 2018 ドメーヌ・ヴァンサン・ダンセール
ナチュラルで、酸の骨格がしっかりとして美しい。鮨を邪魔せずに自身も引き立つという絶妙な白ワイン。白身にも合う。生産量はごくわずかという、コアな一品だ。

鮨 あらい
住所:東京都中央区銀座8-10-2 ルアンビルB1
TEL:03-6264-5855
営業時間:12:00~L.O.12:30/17:30~L.O.22:00
休業日:月曜
料金:コース¥38,500~
利尻昆布と純米酒「白隠正宗」だけで蒸したノドグロは、定番の品。(¥38,500コースの一例)

 

※店舗の営業時間等は要問合せ

TEXT=西村佳芳子

PHOTOGRAPH=中庭愉生

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