日頃お世話になっているあの方には、王道のボルドーを。ビジネスの大勝負の場では、プレミアムな希少ワイン。ワイン通のあの方をお招きするなら、新世界のワインでサプライズ! など、ワイン賢者・瀬川あずさ氏が5つのシチュエーションに合わせてワインをセレクト。コロナ禍とはいえ、年末は何かと贈り物や集まりが多いシーズン。考え抜いた渾身の1本を送れば、大切な方々への感謝の気持ちも伝わるはず。
ストーリーとともに贈ってワインのファンを増やしたい
私にとって「ワインを贈る」とは、ワインのファンを増やすこと。ですから、贈る際にはそのワインのバックストーリーを書き記したり、説明するように心がけています。そのほうが、単に手渡すより相手の方に喜ばれますし、ワインのことが記憶に刻まれますからね。ヴィンテージもプレゼントのフックとして利用価値があります。結婚された年や会社の設立年など、何かの記念日にリンクさせて同じヴィンテージのワインを贈ると、とても喜ばれます。
手土産に選ぶ1本
シャルル・エドシック ブラン・デ・ミレネール 2004
¥33,000
シャンパーニュはどなたからも喜ばれますね。なかでもブラン・ド・ブランは特別な存在で、相手へのサプライズになります。このシャルル・エドシックは王道すぎず、かといってマニアックすぎもせず、知っている人には喜ばれ、知らない人には「こんな素敵な造り手がいたんだ」と驚かれます。私の大のお気に入り♡
ゲストのおもてなしに
グレイスワイン キュヴェ三澤 明野甲州 2019
オープン価格
日本ワインを普段飲まれない方に、その実力を見せつける1本。自宅でゲストをもてなす時は和食が多いのですが、酸がきれいで伸びやか、柑橘の香りも心地よく、自然に料理となじんでくれます。造り手が同世代の女性なので応援の気持ちも。飲まれた方が美味しさに感激するたび、「しめしめ」と心のなかで呟いています(笑)。
プチギフトとして
インペリアル グラン・レセルバ 2010
¥8,000
この価格帯で、しっかり熟成感のあるワインが楽しめるのは貴重。一昨年、バスク旅行の後半にワイナリーを訪問しましたが、エッフェル塔の設計で有名なエッフェル氏が手がけた醸造所がとても美しくて感動しました。スペインワインを飲み慣れていない方やボルドー好きの方に差し上げたら、きっと感動されると思いますよ。
自分へのご褒美に
ジャック・セロス ロゼ・ブリュットNV
¥32,000
大のシャンパーニュ好きなので、自分へのご褒美はやはりシャンパーニュ。特にロゼは特別感があり、何かやり遂げた時に飲むと気分がいっそう盛り上がります。ロゼのシャンパーニュは造り手の個性が摑みづらいといわれますが、ジャック・セロスのロゼは別格。アイデンティティが出ていますね。自分を鼓舞してくれる1本です。
本気の勝負ワイン
シャトー・マルゴー 2015
約¥115,000(市場相場価格)
実は勝負用にセラーに隠し持っているワインです。2015年はマルゴーにとって特別な年。秀逸なヴィンテージなうえ、ノーマン・フォスター氏設計の醸造施設も完成。シャトーの名声を不動のものとした支配人の故ポール・ポンタリエ氏にとっての最後のヴィンテージでもあります。ゴールドとシルバーのエッチングが美しく特別感満載です。
「レコール・デュ・ヴァン渋谷校」とは?
渋谷と新宿に教室を持つワインスクール。瀬川さんをはじめ魅力的な講師が多数在籍し、ソムリエ資格試験の合格率も高い。
住所:東京都渋谷区渋谷3-26-16 第5叶ビル4F
TEL:0120-844-055
Azusa Segawa
食レコ代表取締役&ワインエキスパート。2014年、食レコ代表取締役に就任。日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート、C.P.A.協会認定チーズプロフェッショナル。レコール・デュ・ヴァンの人気講師でもある。
※上記5本について、市場相場価格は編集部調べ。その他は参考小売価格。