これまで数々の美食家を唸らせてきた会員制美食サロン「北参道倶楽部」。現在は「NO密レストランプロジェクト」として、安心安全に食事を楽しめるイベントを行っている。今回満を辞して開催されたのが、豪華“蟹祭り”だ。ホテル雅叙園東京のイタリアン「カノビアーノ」を舞台に、甲殻類専門店「うぶか」の加藤邦彦シェフと「カノビアーノ」シェフの植竹隆政シェフがコラボレーション。またとない機会に、会場はスタート前から高揚感に包まれていた。
登場した蟹は15種! 新鮮そのものの極上品を9品の料理に
"蟹祭り"の幕開けは、主役となる蟹たちの紹介からだった。
幼少期からの蟹好きが高じて修行を重ね、甲殻類専門店「うぶか」を開くまでに至った加藤邦彦シェフの独自ルートで、15種類もの蟹が集められた。タラバ蟹、ズワイ蟹などの有名どころは、滅多にみられない超大物ばかり。
そのほか、浜名湖が誇る幻の蟹とされるドウマン蟹、希少なため普段は「水族館でしか見られない」(加藤氏)というオオホモラ蟹、イガグリ蟹など、そうそうたるラインナップに参加者一同は圧倒されっ放し……。日本列島に台風が近づいていたこの日。海が荒れる中にもかかわらず、極上の品が揃ったのだった。
今回のフルコースは、加藤シェフと、ホテル雅叙園東京のイタリアン「カノビアーノ」 植竹隆政シェフの料理が交互に出され、和食とイタリアンそれぞれのアプローチを愉しむものだった。
まずは、とろんと口溶けのいい海老に薄切りのカラスミがアクセントとなっている植竹シェフの「縞海老とカラスミの冷静カッペリーニ」で次から始まる蟹料理への助走をとる。 キリリと冷えた白ワインとのマリアージュを堪能していた参加者たちは、いきなり期待感を共鳴し合っていた。
そんな時に会場で披露されたのが、加藤シェフによる北海道産タラバ蟹の捌きパフォーマンスだった。三杯で、およそ30人前取れるというほどのビッグサイズに、再び驚かされる。
「普段は20分ほどかけてボイルしますが、今回は特別に霜降りのレア状態で提供したいので3分だけ。目の前で調理してすぐに召し上がっていただける今日のような機会にしかお出しすることのできない、最高の一皿ですよ」(加藤シェフ)
鮮やかな手捌きでどんどんと解体し、自家製ポン酢でサラリと仕上げていく。外側だけに火が通り、中央部は生という新食感。「こんな蟹、食べたことない!」と感動の声が上がった。
お次も加藤シェフの出番である。「上海蟹真丈のお椀」だ。究極まで柔らかくした真丈を、上海蟹と羅臼昆布の出汁に浮かべ、白子入りの蟹味噌、無農薬のカボスがトッピングされている。「はじめは味噌だけ召し上がって、その後出汁に溶かしていただくのがお薦めです」と加藤シェフ。優しい味わいながらコクは十分だ。参加者たちは一口ごとに驚きながら食べ進めるのだった。
「さっぱりと仕立てました」というのは、植竹シェフの「花咲蟹とキヌア アボカドのサラダ」。あっさりとした花咲蟹は、焼いたブロッコリー、茹で卵、アボカド、キヌアと合わせ、オリーブオイルでサッと和えてシンプルに。ここまでの料理で3種の蟹が登場したが、「それぞれ食感や味が違って面白い!」と、美食家たちは流石のコメントだ。
この日は特別ゲストにイタリアンの重鎮・山田宏巳シェフが参加した。北参道倶楽部のメンバーに交じり、山田シェフもコースを堪能する中、加藤シェフのスペシャリテと名高い車海老のフライが、今回は特別仕様で登場。ズワイ蟹のフライもセットに提供されたのだ。
「秘密の製法で、味噌を包んで揚げています。山田シェフのお薦めは、味噌の入っている頭からかぶりついて味噌の余韻を楽しむ食べ方だそうですが、かなり熱いので火傷に気をつけてくださいね!(笑)」(加藤シェフ)
今回は愛知県産の車海老と北海道産のズワイ蟹を使用し、それぞれの味噌を閉じ込めたという。濃厚な味わいでソースいらずだが、蟹と海老の殻を炙って混ぜた特製塩も添えられた。
後半に差し掛かり植竹シェフが用意したのは、「タカアシ蟹とイカのオジャ」と「百合根の焼リゾット 渡り蟹のラグーとアーティチョークのフリット添え」。ともにお米の料理だが、このオジャ、実は直前に山田シェフが植竹シェフに指南し、アドリブ的に作り上げたものだという。
バレンシア地方の伝統料理。日本の“おじや”のルーツなんですよ。海鮮の出汁を効いていて、即興だったのに美味しくできていますね」と山田シェフのお墨付きである。
そして、ここでサプライズ。座席に配られたメニュー表には「デザート」とあるが、何を隠そうこちらも蟹尽くし。タラバ蟹、毛蟹、セイコ蟹をたっぷり使った、加藤シェフ特製の"蟹ケーキ"だ。美しいビジュアルはスイーツそのものだが、トップに飾られた紫蘇の実以外は全て蟹。と、ここまで説明されてもなお、参加者は「これ本当に全部蟹なの!?」と驚くばかりだ。
この後は"本物の"デザートの予定だが、その前にさらなる特別メニューが。ドウマン蟹、イガグリ蟹、オオホモラ蟹など希少すぎて全員分はないという蟹や、これまでの料理で余った身や味噌を存分に使って、旨味たっぷりのパスタに仕上げたというのだ。
「こんなに豪快で贅沢な料理を作ることはないので、私も大満足です」とは担当した植竹シェフ。カラフルトマトとともにバージンオリーブオイルでじっくり炒めたという。「これだけ様々な蟹を使えば味がまとまらないかと思いましたが、見事に調和していますね。食べたことのないパスタです!」と山田シェフ。一生に一回食べられるかどうかというドウマン蟹を探しながら、最後の料理を楽しんでいた。
コースのフィニッシュは、植竹シェフの「栗のカフェラテ」と加藤シェフの「本わらび餅」。わらび餅は加藤シェフ自ら腕を振るった出来たてだ。植竹シェフは「見たことのない蟹ばかりで、刺激になりました。『カノビアーノ』の若いシェフたちも勉強になったことと思います!」と振り返り、続いて加藤シェフは「直前まで、ここまでの蟹が揃えられるか不安だったのでほっとしています。そして普段は見ることのできないイタリアンの蟹料理を間近で見られて、とても有意義でした」と締め括った。
今回は「カノビアーノ」の広くゆったりとした会場で、「NO密」の制限を感じさせない、贅沢な祭典に。次回のイベントにも期待が高め、大団円となった。
※本イベントは2020年10月8日に行われました。
今後の豪華なラインナップをご紹介!
【11月27日(金)開催 坂井宏行シェフ 思い出の鉄人料理の会】
有名フランス料理店「ラ・ロシェル」のオーナーシェフであり、’90年代に大人気を博した料理対決番組『料理の鉄人』でその名を日本全国に轟かせた坂井宏行氏。
番組終了から20年余りが経過した令和2年秋。このたび、”フレンチの鉄人”が当時番組で披露したメニューを北参道倶楽部による一夜限りのイベントで再現することになった。
概要】
「坂井宏行シェフ 思い出の鉄人料理の会」
日時:11月27日(金)18時30分開場 19時開宴
場所:ラ・ロシェル南青山(東京都港区南青山3-14-23 )
料金:会員¥20,000(税、ドリンク別)
ビジター¥35,000(税、ドリンク別)
※15名募集
※先着順とします。
※年会費会員の方のみ、1名まで同伴可能。また、2期からの継続会員の方は2名まで同伴可能。ご同伴者様は会員価格でのご案内となります。
【会員】 ⇩ イベント申し込みはこちらから ⇩
https://e.c-rings.net/?enq=eQNJNXbRLCM%3d
【ビジター】 ⇩ イベント申し込みはこちらから ⇩
https://e.c-rings.net/?enq=ERxcqh62pN8%3d
※本イベントは、満員御礼につき募集を締め切りました。
この他、今もっとも注目を集めるレストランの一つである代々木上原のモダンフレンチ「sio」や、日本一予約がとりづらい和食店として有名な恵比寿の「賛否両論」のカウンター席でのイベントなども予定しています。まさに北参道倶楽部でしか味わうことのできないスペシャルな美食イベントの数々をお見逃しなく!
※新型コロナウイルスの影響で、延期・中止となる場合がございます。予めご了承いただけますようお願い申し上げます。
【「北参道倶楽部」の一員になるには?】
現在「北参道倶楽部」では、年会費会員と月会費会員を募集中! 会員になると、毎月2回ほど開催されるスターシェフたちによる美食会に参加できる。それだけではなく、シェフやメンバーとともに、地方の貴重な食材を求めて美食探訪の遠征を行うことも。ひとりでは確実に味わえない、一歩先の美食体験をしたい人は是非「GOETHE SALON MEMBER」に登録後、お申し込みを!
【応募手順】
①GOETHE SALON MEMBERへご登録(無料)
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②北参道倶楽部会員へご登録
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入会費:120,000円(税込)※支払いはカード決済のみ
第三期会員期間:2020年10月~2021年9月末
※会員ご登録の時期に関わらず、第三期会員の有効期間は会員登録時から2021年9月末迄となります。
※この時点ではまだイベントへご参加いただけません。
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