毎年恒例のゲーテレストラン大賞「ゲーテイスト」。今回も秋元 康さん、小山薫堂さん、中田英寿さん、見城 徹の食を愛する4兄弟が集結、ここ1年のお薦めのレストラン(全52店)を教えてもらった。26店目は、雑居ビルの5階、秘密めいたロケーションのレストラン&ワインバー。
見城徹「こんなおつまみ作って」の要望にも応えてくれるバータイムも魅力
――ブルゴーニュワインと料理好きが高じて29歳から飲食業に転身した中井聖子さん。昨年3月にひとりで切り盛りするレストラン&ワインバーを開いた。雑居ビルの5階で秘密めいたロケーションが好奇心をくすぐる。
見城:中井さんは、大阪出身で、もともと客として『カハラ』をはじめ料理やワインが美味しい店に通うOLさんだったそうです。『カハラ』のシェフ、森 義文さんが料理の味をたずねると、的確な答えが返ってくる、その味覚の鋭さに感心したと言っていましたよ。
小山:29歳で料理界に入るって、相当に自信がないとできないことですよね。
見城:ブルゴーニュワインが大好きで、どうしても現地で働きたかったと、渡仏。醸造を学びながらレストランでソムリエールを、『TOYO』のパリ本店や日比谷店では料理もしていたり。度胸のある女性だよね。
秋元:『カハラ』のような料理なんですか?
見城:森さんのスペシャリテのひとつ、フカヒレのステーキをアレンジしたお椀や、クエとジャガイモのコロッケなど、シンプルに素材を磨き抜いて美味しさにフォーカスするという基本は踏襲しています。でも設備の規模が違うから、レストランの在り方としてはタイプが違うよね。店名は森さんの名前、義文の“ふみ”から取ったそうだよ、恩師への感謝の気持ちかな。
小山:コース料理をひとりで?
見城:一斉スタートで、そのあとはワインバーとして営業。バータイムは、「こんなおつまみ作って」という要望にも応えてくれる。材料さえあればね。隠れ家的な店だし、一見では入りにくいから、知り合いのつながりで少しずつ顧客を増やしている感じ。落ち着いてていいよ。
ふみ
住所、TEL、営業時間、休業日、すべて非公開。※紹介制