GOURMET

2018.04.17

「料理は方程式」を皿で表現するフレンチ『アルゴリズム』

スポーツの世界と同様、若手の台頭が著しいレストランシーン。刺激をくれる新星レストランを紹介しよう。

【画像】アルゴリズム

『銀座レカン』『カンテサンス』出身の新世代シェフによる新店

【画像】アルゴリズム

作り立てを時間差なくすぐに提供したいと、キッチン直結のカウンターを採用した。

昨年9月のオープンながら、驚くべき安定感。シェフの深谷博輝氏は『銀座レカン』『ビストロ ボンファム』『カンテサンス』を経た、期待の若手だ。古典と現代、グランメゾンにビストロと幅広いカテゴリーでしっかりと実践を積み、各店で獲得した経験や技術のすべてを組み合わせ、フランス料理の方程式を導きだす。

例えば、穴子。死後硬直する前の明石産穴子を個体に合わせて熟成させ、炙りとフライ、ふたつのテクスチャーをひと皿で対比させる。穴子特有の泥臭さは土っぽさのあるビーツで漂わせ、アップルビネガーを合わせて後口に残る脂を切るなど。

素材と調理法が緻密に計算され、美味しい「解」が成り立つ。「不変」と謳うメインはフランス料理の定義に即したクラシックな料理だが、最良な火入れとソースで軽やかに食べさせるのがいい。コースを通して全肯定できるまれな新店だ。

【画像】アルゴリズム

メインディッシュ「不変のアルゴリズム」。フ ランス ロゼール産仔羊のシンシン、フィレを ローストし、バラはコンフィで。3 種の部位が楽しめる。「仔羊のジュをベースにしたソー スで旨味を戻そうと発想した」とは、深谷氏。

【画像】アルゴリズム

「牛 生胡椒 ハニーキャベツ」。糖度の高いキャベツが主役。炙った牛肉とともにチョコレートのクレープで包み、黒コショウと黒トリュフでエッジを効かせた一品。

【画像】アルゴリズム

「穴子+ビーツ 死後硬直」。ひとつの食材を2種の調理法で提供。料理はすべてコース。¥14,500。

L’ALGORITHME
TEL:03-6277-2199
住所:東京都港区白金 6-5-3-102
営業時間:12:00~L.O.12:45/18:00~L.O.19:30
休み:日曜、月曜(不定休)
席:カウンター8 席
料理:ランチコース¥8,000、ディナーコース¥14,500
http://lalgorithme.com

TEXT=粂 真美子

PHOTOGRAPH=原 務

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