ひとりの偉大なテニスプレイヤーが、コートを去ろうとしている。ラファエル・ナダル。男子テニスシングルスのグランドスラム優勝回数は、歴代2位となる22回。特にクレーコートにめっぽう強く、全仏オープンを14度制覇して“クレーキング”と呼ばれた。そして、ナダルが積み上げてきた数々の偉業の横には、常にリシャール・ミルという伴走者がいた。
情熱と信念で結ばれたリシャール・ミルとラファエル・ナダル
ナダルの元にリシャール・ミルから連絡が入ったのは、2008年のこと。ナダルをブランドのファミリーに迎え入れたい、そして時計を着用してプレイしてほしいというオファーだった。
試合中に時計を着用した経験がなかったナダルは、この話に当初は困惑したという。しかし着用する時計の条件として、“圧倒的な軽さ”を求めると、リシャール・ミルもそれに全力で応えるべく、いまだかつてない性能を持った時計の開発をスタートさせる。
ナダルとリシャール・ミルはプロトタイプで問題点の改良を重ね、2010年についに時計が完成。同年の全仏オープンにその「RM 027 トゥールビヨン ラファエル・ナダル」を着用して臨み、見事に優勝を果たした。さらにウィンブルドンと全米オープンも制覇して、キャリア・グランドスラムを達成。それ以来リシャール・ミルは、ナダルに“勝ち運”をもたらした時計として知られるようになる。
しかもリシャール・ミルとナダルの関係は、時計だけにとどまらなかった。
ナダルは、2008年に「ラファ・ナダル財団」を設立。これは“スポーツと教育”をテーマに、若者が家庭環境や社会的な環境に左右されずに成長できるよう支援を行う団体だ。ナダルは「人生において幸運に生まれた者には、積極的な模範を示す義務と使命があると思う。たとえひとりの人生を変えるだけだったとしても、十分に価値があるだろう」と語る。この理念に共感したリシャール・ミルは、すぐに財団のサポートを申しでて、ナダルとともにチャリティイベントやチャリティオークションを行い、その協賛金を財団に寄付してきた。
ラファ・ナダル財団は、スポーツを通じて社会貢献活動を行ったことが評価され、2024年のローレウス・スポーツ・フォー・グッド賞(スポーツ貢献賞)を受賞したが、こういった活動の裏には、14年もの間ナダルのよき理解者として財団のサポートをしてきたリシャール・ミルの存在があったのだ。
共闘の歴史は第2章へと向かう
長年コート上で戦ってきたナダルだが、2024年ついに引退を決意した。そして軽さと耐衝撃性能の両面で進化を重ねてきたRM 027シリーズも、「RM 27-05 フライング トゥールビヨン ラファエル・ナダル」をもって最終章となる。
しかしリシャール・ミルとの絆が途切れることはない。これからもファミリーとして、さまざまなイベントに参加し、社会貢献のための活動を続けていくことになる。
ラファエル・ナダルとリシャール・ミルの旅は、これから第2章が始まるのだ。
RM 27-05 フライングトゥールビヨン ラファエル・ナダル
新開発の素材、カーボンTPT®B.4をケースに使用しムーブメントは2.12mmという超薄型設計。時計本体の重さは11.5gしかない。14000Gの耐衝撃性能を誇る究極のスポーツウォッチだ。世界限定80本。手巻き、カーボンTPT®B.4ケース、縦47.25×横37.25mm。価格は要問い合わせ。
リシャール・ミルの使命と責任
“ノブレス・オブリージュ”とは、高い社会的地位には義務が伴うという意味の言葉。高度なエンジニアリングと斬新なデザイン、そして最先端の素材をマリアージュさせることで、誰も見たことがない美しい時計をつくり、愛好家たちに“夢”を与えたい。それがリシャール・ミルの考え方だ。
さらにリシャール・ミルでは、物質的な豊かさの提供だけでなく、心の豊かさも兼ね備えていくべきと考え、チャリティ活動にも力を入れる。サポートする団体は国内外に広がっているが、オーナーもこういった活動に参加できるように、チャリティオークションなども開催している。
リシャール・ミルを愛する人々は、時計を通じて夢を分かち合うことができる。それこそがリシャール・ミルが考える、“ノブレス・オブリージュ”の形なのだ。
問い合わせ
リシャールミルジャパン TEL:03-5511-1555