【ブランパン】ダイバーズウォッチの祖「フィフティ ファゾムス」が、日本人に合うサイズ感の42mmに!
モダンダイバーズウォッチの祖として、時計界に燦然と輝くブランパンの「フィフティ ファゾムス」。1953年の誕生以降、多くの時計愛好家たちを魅了してきた傑作が、さらにアップデートして登場。ケース径が42.3mmと従来より小型化し、より日本人の腕元になじむ大きさとなった。
創業から約290年。現存する世界最古の時計ブランド
創業100年を超える老舗が珍しくない時計業界だが、ブランパンほど長い歴史を有するブランドは他に存在しない。(ブランパンの歴史はこちら)
創業は1735年。創業者のジャン=ジャック・ブランパンが生まれたヴィルレという村は、“スイス時計産業のゆりかご”と呼ばれ、農閑期の作業として時計パーツの製造を行う伝統があった。彼は腕のよい時計職人として名を馳せ、徐々にその規模を拡大し、時計ブランドとしての地位を確立することになる。
日本製クオーツウォッチによって休眠状態に陥ったこともあったが、1983年に稀代の名経営者であるジャン=クロード・ビバーと盟友のジャック・ピゲ(高級ムーブメント製造会社フレデリック・ピゲの社長)が経営を共にするようになり、快進撃が始まる。
革新的なダイバーズウォッチ「フィフティ ファゾムス」の誕生
まずは機械式時計が過去の遺産だといわれていた時代に、敢えて「機械式時計しかつくらない」と宣言。さらに失われた技術であったハイコンプリケーションに注目し、「ウルトラスリム」「ムーンフェイズ」「パーペチュアルカレンダー」「スプリットセコンド クロノグラフ」「トゥールビヨン」「ミニッツリピーター」の機構を開発し、端正なケースに収めた。これらのモデルは「シックス マスターピース」と呼ばれ、大きな話題となる。そして温かみや美しさ、知的好奇心を刺激するメカニズムといったクオーツウォッチにはない魅力が広く伝わることになり、機械式時計の復権にもつながっていったのだ。
その後、ブランパンは世界最大の時計コングロマリットであるスウォッチ グループの傘下に収まり、スイスのムーブメントメーカー、フレデリック・ピゲを吸収合併することで自社一貫製造体制をより強固なものとする。
現在のブランパンでは、ドレスウォッチの「ヴィルレ」、ダイバーズウォッチの「フィフティ ファゾムス」、パイロットウォッチの「エアコマンド」、女性用の「レディバード」、そして長年継承されてきた伝統技法を用いる芸術的な時計「メティエダール」をラインナップ。いずれも“現存する世界最古の時計ブランド“らしい、クラシックさとエレガンスに満ち溢れた陣容になっている。
現在のブランパンで最も人気が高いのは、ダイバーズウォッチの「フィフティ ファゾムス」だ。その始まりは1950年代で、フランス海軍が水中活動時に使用できる時計の製造をブランパンに依頼したことがきっかけ。
当時ブランパンCEOだったジャン=ジャック・フィスターは、自分自身がダイバーであったため、豊富な知識と経験を活かした時計「フィフティ ファゾムス」を考案。視認性を高めるために、針とインデックスはシンプルにデザインされ、潜水経過時間を確実に計測するためのロック機構(後の逆回転防止ベゼル)を備えたこの時計は、1953年に発表された。
「フィフティ ファゾムス」はフランス海軍だけでなく、アメリカやドイツの軍隊でも採用されるほど評価され、多くのブランドが、ダイバーズウォッチの基準としてデザインや機構を参考にするようになる。つまり「フィフティ ファゾムス」こそが、ダイバーズウォッチのパイオニアということになるのだ。
オンオフ問わず、エレガントに自己主張できる
この「フィフティ ファゾムス」にさらに光を当てたのが、フィスター同様に海を愛し、水中写真家としても活躍する現ブランパン社長兼CEOのマーク A. ハイエック。彼はブランパンの輝かしい歴史のひとつであるこのダイバーズウォッチを、誕生50周年となる2003年に限定モデルとして復活させ、さらに2007年にはレギュラー化。その歴史やクラシカルなデザイン、そしてアップデートしたスペックなどが話題となり、再びダイバーズウォッチ界の中心に浮上した。
歴史あるデザインコードは守りながら、コンプリケーションやケース素材でバリエーションを増やしてきた「フィフティ ファゾムス」だが、2024年の新作として発表されたのは、42.3㎜径のレッドゴールドケースとチタンケースのモデル。これは2023年の限定モデル「フィフティ ファゾムス 70周年記念 『Act1』」にて採用された初代モデルと同じサイズ感を、素材違いでレギュラー化したものだ。
ダイバーズウォッチは頑強さと視認性が求められる“計器”であるため、ケースサイズは大径がセオリー。しかし現代の時計愛好家は、潜水のためではなく自身のスタイルとしてダイバーズウォッチを選ぶため、必ずしも大径である必要はなく、むしろ腕なじみに優れる小ぶりなサイズが好まれる傾向にある。
この新しい「フィフティ ファゾムス」は、その気分にマッチする小径サイズであり、今まで以上に手首になじむ時計だ。また、300m防水のタフウォッチなので当然、カジュアルなスタイルとも好相性。このサイズと機能的なデザインとの組み合わせなら、ドレススタイルのハズシの時計としても使えるだろう。
これまでより小さく、これまでより気の利いた腕時計。それが42.3㎜径の「フィフティ ファゾムス」なのだ。
ブランパン社長兼CEOが語る、名作ダイバーズウォッチの70年
2023年9月、「フィフティ ファゾムス」70周年記念の一環として、ブランパンの社長兼CEOであるマーク A. ハイエックが、海洋保護の重要性とブランパンの長年にわたる取り組みについて話し合う「ブランパンオーシャン コミットメント パネルディスカッション」を主催した。【詳細はこちら】
ブランドフレンド、ミシュランの3つ星シェフ・松尾英明氏がマニュファクチュールを訪問!
食の世界とも深い関わりを持つブランパンは、一流のシェフたちともさまざまな取り組みを行っている。2022年12月にブランパンのブランドフレンドの輪に加わった、14年連続ミシュラン3つ星に輝く、大阪の日本料理店「柏屋」総料理長・松尾英明氏がこのたび、スイスのル・ブラッシュにあるマニュファクチュールを訪問。ブランパンの職人たちの技術に触れた。【動画はこちら】
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