WATCH

2023.04.19

モダンに生まれ変わった、パテック フィリップ「カラトラバ」の最新作の見どころ

連載「意欲的新作ウォッチ」の第148回は、パテック フィリップの「カラトラバ」を取り上げる。

パテック フィリップ「カラトラバ」

限定モデルRef.6007Aにアレンジを加えた「カラトラバ」の現在地

パテック フィリップのフラッグシップモデル「カラトラバ」の伝統は、革新の連続によって紡がれたものだと言っても過言ではない。

ファーストモデルにあたる1932年に誕生したRef.96は、今日では“あらゆるラウンド型腕時計の模範”として讃えられる、腕時計の歴史を語るうえで外すことができない記念碑的傑作だ。無駄が一切見当たらないフラットなベゼル、美しいフォルムを描くケースやラグの造形、独特の存在感を放つ文字盤などのディテールは、バウハウスの思想から多大な影響を受けて開発されたと言われており、当時としては非常に前衛的なデザインであった。

Ref.96と同様、歴代のカラトラバ・コレクションは常に前進し続けることで次の時代を切り開いてきた。「ウォッチズ & ワンダーズ ジュネーブ 2023」で発表された新作Ref.6007も例外ではない。

パテック フィリップ「カラトラバ」

カラトラバ
自動巻き、18KWGケース、径40mm。¥5,093,000

パテック フィリップ「カラトラバ」

カラトラバ
自動巻き、18KWGケース、径40mm。¥5,093,000

パテック フィリップ「カラトラバ」

カラトラバ
自動巻き、18KWGケース、径40mm。¥5,093,000

パテック フィリップに明るい方ならお分かりだと思うが、このモデルのスタイリングは、2020年6月にジュネーブ・プラン・レ・ワットに建設されたパテック フィリップの新本社工場の完成を祝い発売されたステンレススチールケースの限定モデルRef.6007Aを踏襲したものであり、新たにエボニーブラック文字盤とホワイトゴールドケースを採用することで現行コレクションとして仲間入りを果たした。

パテック フィリップ「カラトラバ」

中央にカーボン柄のエンボス・パターンを配したエボニーブラック文字盤には、アクセントカラーで彩ったニス塗装のセンターセコンド及び転写アワーマーカーが備わっている。

そしてひと目で分かる、Ref.6007特有のモダンでグラフィックなスタイルを強調する文字盤や、ストラップに取り入れたイエロー、レッド、スカイブルーは差し色として効果絶大だ。文字盤と同じカーボン柄のエンボス・パターンを配したカーフスキンストラップとの組み合わせは、カジュアルな装いで無類の強さを発揮するだろう。

一見すると、Ref.6007の提案は「カラトラバ」の歴代モデルと大きくかけ離れているように映るかもしれないが、こうした殻を破る姿勢にこそ、カラトラバ・スタイルの本質があるのだと言えよう。

問い合わせ
パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター TEL:03-3255-8109

■連載「意欲的新作ウォッチ」とは……
2022年も高級ウォッチブランドから続々と届く新作情報。その中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる“活きのいい”モデルを厳選! 時代を超えて輝き続ける、腕時計のパワーを改めて感じて欲しい。

↑ページTOPへ戻る

過去連載記事

TEXT=戸叶庸之

PICK UP

STORY 連載

MAGAZINE 最新号

2025年1月号

シャンパーニュの魔力

最新号を見る

定期購読はこちら

バックナンバー一覧

MAGAZINE 最新号

2025年1月号

シャンパーニュの魔力

仕事に遊びに一切妥協できない男たちが、人生を謳歌するためのライフスタイル誌『ゲーテ1月号』が2024年11月25日に発売となる。今回の特集は“シャンパーニュの魔力”。日本とシャンパーニュの親和性の高さの理由に迫る。表紙は三代目 J SOUL BROTHERS。メンバー同士がお互いを撮り下ろした、貴重なビジュアルカットは必見だ。

最新号を購入する

電子版も発売中!

バックナンバー一覧

SALON MEMBER ゲーテサロン

会員登録をすると、エクスクルーシブなイベントの数々や、スペシャルなプレゼント情報へアクセスが可能に。会員の皆様に、非日常な体験ができる機会をご提供します。

SALON MEMBERになる