男性にとって数少ないアクセサリーでもある腕時計。だからこそ、時計選びには個性とともに語れる“ストーリー”も腕元に纏いたい! 今回は、オーデマ ピゲの新作発表イベント「AP SOCIAL CLUB」から最新トピックスをお届けする。
オーデマ ピゲの新作時計は驚きに満ちていた!
標高約1000mに位置するスイスのジュウ渓谷は、多くの時計ブランドが拠点を構えており、“ウォッチバレー”とも呼ばれている。その街のひとつであるル・ブラッシュにて、オーデマ ピゲが新作時計の発表をする「AP SOCIAL CLUB」を開催した。
このイベントはオーデマピゲが所有するホテル「オテルデ オルロジェ」(直訳するなら、時計師ホテル)とル・ロックルにある複雑時計工房「マニュファクチュール・デ・セニョル」を会場に、企画担当者や開発者が自ら新作時計のプレゼンテーションを行うものだ。
今年の新作の目玉は、「CODE11.59 バイ オーデマ ピゲ」にSSモデルが追加されたことだろう。硬いステンレススチールで中空式のラグや積層構造のケースを仕上げるのは相当困難だったそうで、さらには精密なダイヤル装飾も出色の出来だ。ラインナップは、三針とクロノグラフそれぞれが3色展開(スモークベージュ、ブルー、グリーンダイヤル)となる。
もちろん大看板である「ロイヤル オーク」も新作は豊富。2022年の50周年の節目に大きなリニューアルを行ったため、2023年は既存モデルをブラッシュアップ。セラミックケースの「オフショア」や美麗ダイヤルの「ジャンボ」、そして初めてスプリットセコンド クロノグラフを組みこんだ「コンセプト」など、見どころは十分だ。
今回は製造の現場で時計を学ぶだけでなく、夜は贅を凝らしたパーティを開催。本社横の博物館「ミュゼ アトリエ オーデマピゲ」や新たな生産拠点となる建築中の新工房を会場に、美酒と美食を楽しむ時間もまた幸福。オーデマ ピゲとは、時計を通じて素晴らしい時を提供するブランドであることを再認識するイベントとなった。
Topic 01|「CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ」の新作はSSケースを纏う
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ オートマティック
スモークベージュダイヤルのモデルは、ミドルケースにブラックセラミックを使用する。インデックスはすべてバータイプに変更され、より洗練された雰囲気に。ムーブメントは自社製のCal.4302を搭載。2023年6月発売予定。自動巻き、SSケース、径41㎜。¥3,465,000[予価]
SSモデルの特徴は、ダイヤルにも表れる。中央にいくほど小さくなるパターンは型押しでつくられ、美しい表情を生む。
ミドルケースをセラミックにすることで、独特の光沢感やケースの立体感が強まって見える。
CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ クロノグラフ
ブルーダイヤルにブルーのストラップを組み合わせた、華やかな印象の時計。八角形のミドルケースも丁寧に仕上げており、硬質な輝きをつくりだしている。ムーブメントは自社製のCal.4401を搭載。2023年4月発売予定。自動巻き、SSケース、径41㎜。¥4,345,000[予価]
繊細なベゼルを薄くし、インナーベゼルの幅をやや広げた。その結果、より細かい目盛りの表現が可能になった。またリューズの形状もよりシンプルになっている。
バックルに入るブランド名も、“AP”からフル表記に変更。
Topic 02|「ロイヤル オーク」ファミリーは素材や表現、機構で熟成を重ねた
ロイヤル オーク オフショア クロノグラフ
2021年に復刻した初代「オフショア」が、フルセラミックで登場。ヘアラインとポリッシュで仕上げ分け、奥行きのある黒をつくる。ブティック限定。自動巻き、セラミックケース、径42㎜。¥10,450,000
ロイヤル オーク “ジャンボ” エクストラ シン
1972年の初代モデル「ジャンボ」の系譜を継ぐモデルで、スタンピングで作った凹凸にブルーPDV加工を施し、複雑に煌めく表情に。ブティック限定。自動巻き、18KWGケース、径39㎜。¥9,735,000
ロイヤル オーク コンセプト スプリット セコンド クロノグラフ GMT ラージデイト
「コンセプト」初のスプリットセコンドクロノグラフで、9時位置ボタンで操作。17.4㎜厚というボリュームだが、ケースをカーブさせフィット感を高めた。自動巻き、Tiケース、径43㎜。価格要問い合わせ
Topic 03|オーデマ ピゲの世界に浸る学びと驚きの2日間
一日の始まりは、全員参加のプレゼンテーションから。
「ミュゼ アトリエ オーデマ ピゲ」は、同社の歴史を知ることができるだけでなく、ハイコンプリケーションの工房も併設。過去と未来を同時に体験できる貴重な場所となっている。
「マニュファクチュール・デ・セニョル」は、かつて「オーデマ ピゲ ルノー・エ・パピ」と呼ばれていた複雑時計工房を進化させたもの。ル・ロックルの丘の上にあり、光が燦々と差しこむ場所で高度な時計を製作している。
生産本数を広げるために建設中の新工房で、ウェルカムパーティを開催した。