成長したいと願うからこそ、挑戦できる。新たな道を歩み始めた女優・米倉涼子が、自分を動かすための新たな原動力を探すため時代を牽引するリーダーたちと出会う。連載「革新の流儀」
女優 米倉涼子「負けず嫌いだから頑張っちゃう(笑)」/
爆笑問題 太田 光「第7世代には絶対負けられない」
顔合わせの瞬間に隠していたオモチャの銃で襲撃する太田さんと、「やられたー」とノリを合わせる米倉さん。対談は和やかなムードで始まった。
米倉 太田さんとは何度か共演しましたが、私、バラエティ番組があまり得意じゃないんですよ。だって、“話したい人たち”がいっぱいいるじゃないですか。
太田 出たがり、がね。
米倉 負けず嫌いだから、面白くもないのに何か言おうとしちゃう。そんな自分が嫌で(笑)。
太田 でも米倉さんは前向きにガンガンやるし、芸人に対する偏見がないから評判いいですよ。
米倉 だって本当に面白いんですもん。普通に笑っているだけ。
太田 でも今は第7世代とかいるじゃない。アイツらは上手いんだよ。だから絶対負けらんねーと思う。カッコ悪いじゃん。
ウブロの時計に“時”の哲学を見いだす
米倉 太田さんがつけているウブロの時計、お似合いですね。
太田 これはチタン製だから、めちゃくちゃ軽いんだよね。
米倉 軽いっていいですよね。
太田 米倉さんも、普段からウブロをつけてるの?
米倉 はい。もう少しシンプルなタイプも持っています。ウブロはゴールドケースにラバーを合わせるとか、型破りなことをやってきたブランドだから、太田さんにピッタリですよ(笑)。
太田 型破りか……。自分ではウケる、盛り上がると思ってボケるんだけど、途中から違うなって気がつく。で、怒られる。よかれと思っているんだけどね。
米倉 それが自分のスタイルだと、確信されているんですか?
太田 いや、そこまで自信がないの。失敗が多いから。間違ってんのかなと思うほうが多い。
米倉 ネタ作りはどうしてますか? 年を重ねると、ネタを覚えるのも時間かかりませんか?
太田 かかる。俺らは時事ネタだから、若い頃はライヴの前日にネタを作っていたけど、今は時間が足りない。でも時間って、それぞれの個性だよね。米倉さんの時間と、俺の時間って進み方が違うじゃない。でもこのウブロの機械の動きを見ていると、不思議に思うわけ。時計には大きな歯車と小さな歯車があって、それぞれ回転数も違う。だけど一緒にひとつの正確な時間を刻むでしょ。世の中のことは全部そうなのか、と。みんなの歯車がかみ合ってひとつの社会をつくるけど、それぞれに違う世界観や時間の進み方がある。
米倉 なるほど。ロマンティックなんですね、太田さんって。
太田 こう見えてね(笑)。
Hikari OTA
1965年埼玉県生まれ。日本大学芸術学部演劇科で田中裕二と出会い、中退後の’88年に爆笑問題を結成。テレビやラジオ出演に加え、著書も多数。映画館に生中継する『タイタンライブ』など新しい取り組みも。
Ryoko YONEKURA
神奈川県生まれ。モデルを経て、俳優へ転身。10年目を迎えるテレビ朝日系ドラマ『ドクターX ~外科医・大門未知子~』が絶賛放送中。2022年1月13日よりNetflixシリーズ『新聞記者』が配信予定。
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