2021年も高級ウォッチブランドから続々と届く新作情報。その中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる"活きのいい"モデルを厳選! 連載第64回は、グランドセイコーの限定モデル「SLGH007」を紹介する。
グランドセイコーの正統派スタイルをラグジュアリーに再解釈
セイコー140周年を記念する節目を迎えた今年、グランドセイコーでは立て続けにアニバサリーモデルを発売している。なかでも「シリーズ9」から登場した「SLGH007」は特異な存在感を放つ。
シリーズの特徴であるケースデザインは、1967年に発表された名機「44GS」で確立されたザラツ研磨などをはじめとした“セイコースタイル”と呼ばれるデザイン文法を継承しつつ、光だけでなく陰影をも強調することで日本ならではの美意識を現したものだという。この新しいデザインコードは、重厚なプラチナ製ケースと抜群の相性を誇る。
プラチナの輝きに勝るとも劣らない、匠の技によって生み出される独創的なダイヤルデザインは大変見応えがある。深く溝を入れた存在感のあるインデックス、識別性を高めた立体的な時分針をその組み合わせにより優れた視認性を手にしたことも特筆すべき点である。
これまでの「シリーズ9」から登場したモデルと同様、時計の心臓部には、2020年に誕生した「キャリバー9SA5」が搭載。この次世代ムーブメントの長所は、毎時36,000振動のハイビートでありながら最大巻上時には約80時間駆動を達成するとともに、独自の水平輪列構造によって薄型化を実現したことにある。すなわち、美しいケースフォルムとムーブメントは表裏一体の関係にあるのだ。
ラグジュアリーに進化を遂げたグランドセイコーが生み出す新たな価値は、最高の実用時計としての機能とコレクターズピースとしての魅力を兼ね備えている。
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グランドセイコー専用ダイヤル TEL 0120-302-617