タグ・ホイヤーとポルシェが長期的なパートナーシップを締結したというビッグニューズが届いた。そのコラボレーションを祝して、「タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 クロノグラフ ポルシェスペシャルエディション」が2021年2月4日から発売中。その全貌に迫った。
数十年にわたるタグ・ホイヤーとポルシェの繋がり
優れた先見性、モーターレースとの深い関わり、圧倒的なパフォーマンスと、多くの共通項を持つタグ・ホイヤーとポルシェを結びつけたのは、スペイン語でレースを意味するポルシェの当時最強のエンジン「カレラ」の誕生まで遡る。この名は、1950年から4年間、開催した「カレラ パナメリカーナ メヒコ」でポルシェがクラス優勝した成功を讃えて名付けられたことは有名な話である。
ホイヤー社の創業者であるエドワード・ホイヤーの曾孫にあたるジャック・ホイヤーが、「カレラ」の名を冠したクロノグラフを発表したのは'63年のこと。ここから物語が動き出す。
大きなターニングポイントになったのは、'69年に満を持して発表されたスクエア型の防水自動巻きクロノグラフ「ホイヤー モナコ」の型破りなプロモーションであった。
ジャック・ホイヤーは広告キャンペーンを催す代わりに、レーシングドライバーであり、スイス・フリブールのポルシェ ディラーであったジョー・シフェールとスポンサー契約を結ぶ。この出来事をきっかけに、'71年に公開された映画『栄光のル・マン』で俳優スティーブ・マックイーンがポルシェ「917」を運転しており、「ホイヤー モナコ」とホイヤーのブランドロゴが入ったレーシングスーツを着用して出演を果たすことになった。
'80年代に社名がタグ・ホイヤーへと変わると、レースを通じて両社の繋がりはより強固なものとなった。共同開発・製造したエンジンを採用したマクラーレンのチームは、F1世界選手権で3回連続タイトルを奪取。'99年には、「ポルシェ カレラ カップ」「スーパーカップ」、それに続く「エンデュランス世界選手権」などのイベントへの参加、2019年の共同によるフォーミュラーEチームの結成、さらには他のスポーツに至るまでコラボレーションの領域は広がりを見せている。
ポルシェのDNAが宿る唯一無二の「タグ・ホイヤー カレラ」が登場!
これまでの経緯からも初のコラボレーションウォッチとして「タグ・ホイヤー カレラ」がベースモデルに選ばれたのは当然の流れであったと言えるだろう。
ポルシェとのコラボレーションであることを証明するデザインを所々に取り入れた「タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02 クロノグラフ ポルシェスペシャルエディション」は、エンスージアストの期待に応える秀逸な仕上がりを披露した。ポルシェのインテリアを彷彿とさせるステッチワークのカーフストラップ、あるいは簡単に着脱できるステンレススティール製のブレスレット2モデルでの展開だ。
時計全体を覆うのは、レッド、ブラック、グレーのポルシェカラーだ。ベゼルの1時位置には、お馴染みのポルシェのブランドロゴを配置し、同一のタイプフェイスをインデックスにも採用するという心憎い演出が光る。ユニーク極まりないアスファルトを模した文字盤も味わい深い。
ポルシェのステアリングホイールへのオマージュとして製作されたローターも見応えがある。サファイヤクリスタル製のケースバックには、両社のブランド名のプリントが入る。
「攻めの姿勢を忘れない」各界を代表する2大ブランドによる快進撃に今後も注目したい。
問い合わせ
LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー TEL:03-5635-7054