各メンバーの約1年にわたるソロをメインとした活動を経て、2023年、2月1日にニューシングル『STARS』が発売となった三代目 J SOUL BROTHERS。さらなる高みへと向かう、彼らの第二章とは――。今回は、山下健二郎のインタビューをお届けする。
個人で現場へ行くたびにグループのありがたみを感じた
突出した個性がそれぞれに輝きを放つ三代目 J SOUL BROTHERSのなかでも、山下健二郎はいい意味で特異な存在だ。自他ともに認める多趣味であり、さらには情報番組の曜日パーソナリティを軽やかに務めあげる守備範囲の広さは、誰もが目を見張るほど。古民家、ハワイ、釣り、DIYなど、彼が出演した番組のタイトルにはバラエティ豊かなワードがズラリと並ぶ。
「2022年は本当にさまざまなお仕事をさせていただきました。自分で言うのもなんですが、僕はLDHのなかでも特殊なので(笑)、趣味や好きなことが仕事につながり、多方面からお声を掛けていただけたことは本当に幸せです。とはいえ、2022年ほどグループのありがたみを感じた年はありませんでした。個人でさまざまな現場へ行くたびに『こういう時はメンバーがいたほうが任せられるな』『ひとりで全部はキツイな』と考えながら仕事をしていたので、今までの自分がいかに他のメンバーに助けられていたか。それが改めて身にしみた年でもありました」
グループの一員として活動してこられたありがたみと、個人でここまで仕事の幅を広げられたちょっとした自信と、いろいろな気持ちが入り交じった一年だったと山下は振り返る。なかでも胸に響いたのは「早くライヴをやってください」という日に日に高まっていった周囲からの期待の声だったという。
「待っていてくださる方がいるというのは本当にありがたいこと。2022年はグループでの目立った活動がなく、ファンの皆さんのなかには不安に思われた方もいらっしゃったと思います。でも、みんなで集まっていろいろな話はしていたので、本当にお待たせしましたという気持ちです。各人が一年間いろんな場所で活躍し、人間としても成長したはずなので、ライヴでは今までにないグルーヴが生まれるはず。それを間もなく披露できるので、自分としては早くやりたい気持ちでいっぱいです」
彼の人柄が、グループの潤滑剤となっているのは周知のとおり。この日、今市隆二が語った言葉に、グループにおける山下健二郎の存在の大きさが如実に表れていたのはいうまでもない。
「健ちゃんがいてくれなかったら、三代目はここまできてなかったと思うことがあります。それは僕だけでなく、全員が思っていること」――この言葉を伝えるとグループの隠れたキーマンは、満面の笑みを見せた。「リラックスできる場になることも、自分の役割ですからね」と。