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2022.09.10

三浦瑠麗を育てた「お金より手」をかける家庭環境。庭でニワトリ、カセットで音読etc.

国際政治学者・三浦瑠麗さんには、アメリカ人と日本人のハーフの夫との間に、現在小学校5年生の娘がいる。第13回ベストマザー賞2021を受賞した、論客・三浦さんの子育て論とは。連載「イノベーターの子育て論」とは……

国際政治学者 三浦瑠麗さん

東京大学農学部を卒業後、同公共政策大学院及び同大学院法学政治学研究科博士課程を修了。情報番組のコメンテーターなど、メディアで幅広く活動する三浦瑠麗さん。

英才教育とは無縁の子供時代

国際政治理論と比較政治を専門とし、シンクタンク・コンサルティングサービス「山猫総合研究所」の代表を務めながら、執筆活動や報道番組などのコメンテーターとしても活躍する三浦瑠麗さん。娘は小学5年生というから、そこに母親業も加わり、さぞや多忙な毎日かと思いきや、「娘は、自分の身の回りのことは一通りできるので、手はかかりません」と。聞けば、娘は小学校に入った時には、掃除や洗濯、食事の後片づけ、簡単な料理まで、できるようになっていたとか。

「とくに洗濯は、彼女がよくやっており、衣類に合わせてコースを選び、洗濯機を回すところから、衣類をたたんで引き出しにしまうところまで、自分でやっています。そうした生活回りのことをきちんとやってから、宿題など、自分の用事に取りかかっていますね」

幼い頃から生活に必要なスキルをマスターさせる。それは、三浦さん自身の幼少期の体験からきているのだろうか?

「6歳頃には、弟の面倒を見ていましたし、ニワトリの世話や家庭菜園の手伝いはしていました。ただ、今の娘ほど家事はやっていませんでしたね(笑)」

兄と姉、妹と弟という5人きょうだいの真ん中だったという三浦さん。大学の同級生だった両親は、4年生の時に結婚し、三浦さんが生まれたのは、両親が26歳の時。金銭的余裕はないが、若い両親ゆえ、エネルギーはある。父が庭に小屋を建ててニワトリを飼い、母は、家庭菜園でいろいろな野菜を育てていた。

三浦瑠麗さんと娘さんの写真

夏休みの自由研究のテーマに選ぶほど、落語にはまっているという娘。長期休みの時などは、上演スケジュールなどの情報を三浦さんがリサーチし、ふたりで聞きに出かける。「浅草演芸ホールに行くときは、うなぎとセットで(笑)。学校で江戸小紋の染め物体験をして以来、それにも興味を抱いていて、今、体験できる教室を探しているところです」。

三浦さんが通ったのは、裸足で園庭を駆け回るのが基本の、いわゆる“泥んこ幼稚園”。そこで思いきり体を動かし、帰宅後は家庭菜園で土いじりするのが日課。神奈川県下トップの進学校に進み、東京大学に現役合格するという、知力に優れた才媛は、英才教育とは無縁の子供時代を送っていたそうだ。

「習いごとは小学校2年から6年までスイミングスクールに通ったくらいですね。バレエや茶道にも通いたかったけれど、お金がないから無理でした。塾も、基本は行ったことがありませんし、小中学生の時に家で勉強したという記憶もありません」

ただし、幼稚園に入る前から本は好きで、寝る前は、父に読み聞かせをしてもらうのが日課だった。父は、兄と姉、三浦さんそれぞれ5冊ずつ、合計15冊の本を読んでいたというから、かなり子煩悩だったのだろう。

「仕事でいないときは、カセットテープに音読したものを録音してくれたりして。今思えば、よくやってくれたなと。私には、絶対ムリですね(笑)。若くてエネルギーがあるとはいえ、父も母も、厭わずに手をかけてくれたと、感謝しています」

小学生時代は1週間で25冊を読破

三浦さんの読書好きは、小学生になると益々エスカレート。毎週末、父のクルマで図書館に出かけ、大量に本を借り、一日3冊ペースで読了するほどに。

「図書館は、1回につきひとり5冊まで借りられたのですが、我が家は7人家族なので、合計35冊借りられます。児童書コーナーで、妹と弟にそれぞれ5冊選んであげて、残りの25冊はすべて自分のためのもの(笑)。図鑑のようなサイエンス系分野はあまり手に取らず、もっぱら小説ばかりでしたね」

習い事や勉強に時間をとられることなく、自然のなかで伸び伸びと、子供らしく育てる。それが、両親の教育方針だったのかと思いきや、「うーん、どうでしょう。あまり考えていなかったような気がします」と、三浦さん。

家庭菜園の手伝いにしても、役割として与えられたわけではなく、本人が、楽しいからという理由で行っていたこと。「勉強しなくてもいい」と、言われていたわけでもなかった。

「明確な教育方針の下で、そう育てられたというよりも、きょうだいが多かったので、日々、生活するので精一杯だったんじゃないでしょうか。ただ、食事のマナーや挨拶など、お行儀に関しては厳しかったですね。母は、社会経験がないまま家庭に入ったうえ、厳しい教育を受けた人だったので『子供たちを、礼儀正しく、しっかりした人間に育てなければ』と思ったのかもしれません」

両親がこだわった、挨拶と身の回りのことができること。それは、三浦さん自身の子育てにも影響しているという。次回は、三浦流子育てについて、語ってもらおう。

Lully Miura
1980年神奈川県生まれ。東京大学農学部を卒業後、同公共政策大学院及び同大学院法学政治学研究科総合法政専攻博士課程を修了。博士(法学)。東京大学政策ビジョン研究センター講師を経て、山猫総合研究所代表取締役。博士論文を元にした『シビリアンの戦争――デモクラシーが攻撃的になるとき』(岩波書店)でデビュー。『孤独の意味も、女であることの味わいも』『21世紀の戦争と平和――徴兵制はなぜ再び必要とされているのか』などの著書があり、「朝まで生テレビ!」「めざまし8」「ワイドナショー」「クローズアップ現代+」といったテレビ番組などメディアでも活躍。

■小学生に家事スキルを身に付けさせた狙いとは(Vol.2)
■親の体面主義になってないか? 受験に潜むリスクを問う(Vol.3)

過去連載記事

連載「イノベーターの子育て論」とは……
ニューノーマル時代をむかえ、価値観の大転換が起きている今。時代の流れをよみ、革新的なビジネスを生み出してきたイノベーターたちは、次世代の才能を育てることについてどう考えているのか!? 日本のビジネス界やエンタメ界を牽引する者たちの”子育て論”に迫る。

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TEXT=村上早苗

PHOTOGRAPH=古谷利幸

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