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2022.05.20

【西野亮廣】一人の“親切心”によるクレーマー対応が、チームの崩壊を導くことがある!?──連載「革命のファンファーレ2」Vol.43

毎度お騒がせしております。キングコング西野です。今回の記事は、毎朝voicyという音声メディアで配信している「#西野さんの朝礼」でお話したことから、編集して紹介させていただきます。(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ

今日は「クレーマーは『クレーマー』として扱え」というテーマでお話ししたいと思います。
タイトルこそ少し過激ですが、そんなに乱暴な話じゃありません。
お付き合いください。

【連載「革命のファンファーレ2~現代の労働と報酬」】

第43回 長期的なサービスを見るなら「クレーマーの対応をしすぎるな」。線引きをしないと、救いたい人を救えなくなる!

西野亮廣

クレームを入れてくるお客さんの対応をどこまでするか

今日は「クレーマーは『クレーマー』として扱え」というテーマでお話ししたいと思います。
前回、『VIP商品(サービス)の作り方』について、もう一歩踏み込んだ記事を書かせていただいたのですが、その記事のコメント欄にサロンメンバーさんから、面白い指摘があって、「あぁ、それは皆が本当に気をつけなきゃいけないことだなぁ」と思ったので、今日は、その話をさせていただきます。

「お客さんの対応をどこまでするか?」という話なんですけど、僕、5月21日に『【教えて西野先生】親子で学ぶ!とっても大切なお金の話2022』というオンライン勉強会を予定しているんですけど、これは、Facebookグループを使った勉強会なんです。
なので、オンラインチケットを購入された方は、Facebookグループに「参加申請」を出さなきゃいけなくて、そして、参加申請を出した後に3つの質問に答えないと、グループの中に入れないんですね。
当然、このことはチケット購入ページに何度も書いているのですが、結構な数のお客さんが、この手続きをスッ飛ばすんです。
そして、当日を迎えて、「チケットを買ったのに、オンライン配信が見れない!」みたいなクレームを入れてきたりします。

それって、武道館ライブのチケットを買って、当日、武道館に来ずに、「ライブが見れないじゃないか!」と言っているようなもので、こういうのに関しては、僕はお客様の御意見と呼ばず、明確に「クレーム」と呼んでいて、クレーマーとして扱っていますが、皆さんはどうですか?

商品説明欄を見ずに、怒りに任せてクレームを入れてくる人っていると思うのですが、お店や会社としては、一応、対応しなきゃいけない雰囲気になっていますよね。それこそ、アダルトサイトとか情報商材の販売の際に使われるような「ここに書いてます。見落としたのはアナタでしょ?」というハメ技には問題がありますが、普通にキチンと案内をしているのに、それを読まずにクレームを入れてくる人は、ほどほどに無視していいと思うんですね。

「お客様は神様です」はサービス提供者側の言葉であって、お客さんが言う言葉じゃないのですが、それを振りかざすお客さんって、いるじゃないですか?
あんなのは無視です。

お客さんが間違っている時は、「間違っている」とキチンと言った方がいい

で、この話は、もう少しだけ続きがあって…
チームとして、「このラインのお客さんは切り捨てよう」というルールを決めておかないとどうなるか? 
…という話なんですけども、あきらかに悪質なクレーマーに、スタッフの一人が親切心から対応したとするじゃないですか?
そうすると、必ず起きるのが「前は対応してくれたのに」とか「アイツは対応してもらっているのに」という声です。

一人が親切心からクレーマーの対応をしすぎてしまうと、本来イレギュラーだった、その対応がチームの標準になるんですね。
そうすると、チームの仕事がメチャクチャ増える(あるいは人件費がメチャクチャかかる)んです。
一人の「良かれ」がチームの崩壊を引き起こすことがある…という話です。

僕らのチームは、国内外の子供達に寄付を続けていて、被災地支援だとか、難病支援とかも、可能な限りやらせていただいていますし、メチャクチャ頑張って、いろんなエンタメを無料で提供しています。
それは、一人でも多くの人に幸せになって欲しいからであり、西野がモテたいからなんですけども、そんな「一人でも多くの人を助ける」という姿勢でやっている人間が、これだけは強くスタッフに言っているのは、「クレーマーの対応をしすぎるな」です。
それをすると、救えない人が増えちゃうので。

お客さんが間違ってる時は、「すみません。あなたが間違っています」と言った方がいい。
「線を引く」ってメッチャ大事なんです。

ちょっと外れますが、そういえば僕、絵本を全ページ無料公開した時に、日本中から叩かれたんですけども、一回も謝ってないどころか、「申し訳ないですが、あなた達全員が間違っています」と返しているんですね。

線引きを曖昧にすると、最終的に、クレーマーの奴隷のようなチームになる。
なので、お客さんが間違っている時は、「間違っている」とキチンと言う。

そうすると、ヘソを曲げて、だいたいネガキャンを始めるんですけども、長期的にサービスを見たときに、「ああ。この類のクレームは聞いてくれないカンパニーなんだな」ということを認知させた方がプラスだと思います。
一方で、“正当に困っているお客さん”の対応はトコトンやった方がいいと思います。

このあたりの話は『VIPビジネス』の話に繋がるので、まだ前回の記事を読まれていない方は絶対に全員読んでください。
すべてのサービス提供者に関わる極めて重要な問題です。

 

お知らせ! 5月21日開催! 『【教えて西野先生】親子で学ぶ! とっても大切なお金の話2022』

そして、もう一点。
5月21日の20時から開催するオンライン勉強会『【教えて西野先生】親子で学ぶ! とっても大切なお金の話2022』の参加者が「4500名」を突破しました。
僕は、自分で会社を起こして、資金繰りをして、作品や商品を作って、売って、従業員を雇って…という活動をしているのですが、この活動は「お金」の問題と常に隣合わせなんです。
そして、そこでは「お金の勉強をしていない人の弱さ」を見る。
お金の勉強をしていない人が、自分や、まわりの人達を不幸にしていく様を、まざまざと見るんです。
やっぱりこのあたりの心配は拭えないので、今回、久しぶりに手を挙げてみました。
こちらはFacebookグループを使った勉強会になるので、参加者の方の声を拾いながら、授業を進めて行きたいと思います。
アーカイブは6月30日まで残りますので、当日参加できない人でもお楽しみいただけます。
チケットは「800円」です。
参加ご希望の方は『BASE 煙突屋』で検索してください。
【教えて西野先生】親子で学ぶ!とっても大切なお金の話2022(5月21日20時~) | 煙突屋 powered by BASE

 

お知らせ! 『西野亮廣講演会』絶賛チケット発売中!

『西野亮廣講演会』のお知らせです。
6月25日(土)に宮崎、
7月2日(土)に沖縄、
7月10日(日)に大分、
7月16日(土)に豊橋で、それぞれ『西野亮廣講演会』がございます。
チケットをお求めの方は、『西野亮廣講演会in○○』に地名を入れて、検索してみてください。
「Peatix」のサイトで買えます。
よろしくお願いします。
6月25日(土) 西野亮廣講演会in宮崎 【地方での戦い方〜お金と信用、そして未来の生き方〜】

西野亮廣氏ポートレイト

西野亮廣/Akihiro Nishino
1980年生まれ。芸人・絵本作家。モノクロのペン1本で描いた絵本に『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』。完全分業制によるオールカラーの絵本に『えんとつ町のプペル』『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』。小説に『グッド・コマーシャル』。ビジネス書に『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』『新世界』。共著として『バカとつき合うな』。製作総指揮を務めた「映画 えんとつ町のプペル」は、映画デビュー作にして動員170万人、興行収入24億円突破、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞という異例の快挙を果たす。そのほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の長編映画コンペティション部門にノミネート、ロッテルダム国際映画祭クロージング作品として上映決定、第24回上海国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門へ正式招待されるなど、海外でも注目を集めている。

●国内最大となる、5.8万人の会員数を誇る有料会員制コミュニティー(オンラインサロン)「西野亮廣エンタメ研究所」はこちら
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【連載 革命のファンファーレ2~現代の労働と報酬はこちら

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連載
『革命のファンファーレ』から『夢と金』

猛烈な勢いで仮説・検証・実行・改善を繰り返し、多彩なプロジェクトを成功させてきた西野亮廣さん。ベストセラー『夢と金』の著者でもあり、現代の日本において、ビジネスパーソンがベンチマークすべき人物の筆頭といえる西野さんの“今”をお届けする連載。

TEXT=西野亮廣

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