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2022.05.06

【西野亮廣】経営者なら、「取り分が最大化する道」をしたたかに選べ──連載「革命のファンファーレ2」Vol.41

毎度お騒がせしております。キングコング西野です。今回の記事は、毎朝voicyという音声メディアで配信している「#西野さんの朝礼」でお話したことから、編集して紹介させていただきます。(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ

今日は「回収を焦るとロクなことがないよね」というテーマでお話ししたいと思います。

【連載「革命のファンファーレ2~現代の労働と報酬」】

第41回 多くの人が抱えているのは「コンテンツの課題」なのに、それを認めたくないから、「マーケティングの課題」ということにしている!?

西野亮廣

たしかなモノを作って正しく届けているか?

最近、「もう、勿体ない!」と思ったことが、ちょっと続いたので、そんな話を共有したいと思います。
これは会社をキチンと回せている経営者さんだったら(おそらく)共感しかないゴリゴリにビジネスのお話です。

結論は、タイトルそのままで「回収(take)を急いじゃダメだ!」というところなんですけども…僕、企業のコンサルをやっているのもあるのですが、なんか、いろんな人から相談されるんです。
意外と知り合いまわりでは評価が高いのかもしれないです。

いろんな相談を受けますが、会社の悩みって、だいたい「売り上げ」と「集客」なんです。
「売り上げ」とか「集客」に絡んでくるのって、「コンテンツの課題」と「マーケティングの課題」という二つの課題があると思うんですね。
つまり、「たしかなモノを作っているか?」と「正しく届けているか?」です。

で、これは西野調べなんですけども、僕が受ける相談内容の9割は、かなりフラットに見て「コンテンツの課題」なんです。
まぁまぁマズいラーメンを作っておいて、「お客さんが来てくれないのですが、どうすればイイですか? 何か逆転の広告戦略を教えてください!」という。

この場合、手をつける順番としては、まずは「美味しいラーメンを作る」だと思うのですが、これが面白い話で、多くの人が抱えているのは「コンテンツの課題」なのに、それを認めたくないから、「マーケティングの課題」ということにしている。

さらに面白いのは、社員さんはそのことに気がついているのに、「社長の肝いり案件だから言えない」というケースが本当に多い。
「社長、ダサいっす」とか「社長、シンプルに不味いっす」とか言えないんですね。
なので、社長が裸の王様的になって、「マーケティングに問題があるに違いない」と信じて疑わないケースがかなりあります。

ディズニー映画が990円で見放題のこの時代に、「クオリティーが低い」は確実に成立しないので、相談された時は少し胸が痛みますが「シンプルにクオリティーが酷いですよ」ということをお伝えするようにしています。

一回目で刈り取ろうとすると次はない

ただ、言いっぱなしも良くないし、だからと言って「クオリティーをあげる作業」のお手伝いを僕はすることができないので、それ以外の方法でどんなお手伝いできるか? を考えるんです。
仕事でもないのに。
そこそこイイやつでしょ。
で、たとえばお店の場合だったら、僕、「オンラインサロンの呑み会」とかを頻繁にやっているので、「オンラインサロンの呑み会」の会場として利用させていただく…という形でのお手伝いはできるんですね。
その日が仮に「100人の呑み会」だったら、そのお店に100人の新規顧客を連れて行くことができるんです。
自分で言うのも押し付けがましくて嫌ですが、僕が飲食店経営者だったら、こんなにありがたいことはないです。
自分ではリーチできないお客さんが来てくれるので。

そんなこんなで、サロンの呑み会をしたりするのですが、その時はお店を貸し切るんですね。
そして、そもそも応援でやっているので、貸し切る料金も、ちょっと色を付ける気マンマンなんです。
そうすると、どうなるか?

時々、それを上回る額の請求をしてくる方がいらっしゃるんです。

もう、僕が言いたいこと大体わかりますよね。
「なんで、ここで取ろうとしちゃうの?」です。
この一回目は、どう考えたって「好かれるターン」じゃん。
ここで、100人中30人が、「あのお店いいな」となって常連さんになったら、
ここで西野が「あの店、最高だよ」となったら、
その後の売り上げは増えるわけで、最終的な取り分は大きくなるじゃないですか。
でも、最初の一歩目で「ここがチャンスだから、少しでも刈り取ってやろう!」がチラついたら、その店は利用しないじゃないですか。

たったの一回で終わっちゃうんです。

「たったの一回で終わっちゃうんです」も何も、僕、そういう感じを出されたら、一回も利用しないので、0回です。

経営者なら、取り分が最大化する道をしたたかに選べ

これは本当に「仕事が上手くいっていない人あるある」なんですけども、とにかく、「回収が早い」「待てない」というのがある。
もっと言うと「惚れてもらうことにコストを割かない」という。

僕は今、「人として正しく生きろ」と言っているわけじゃないんです。
「Takerになるな。Giverになれ」という話とも、ちょっと違います。

「経営者なら、取り分が最大化する道をしたたかに選べ」という話をしています。
「ここで刈り取っちゃったら、トータルの取り分が減っちゃう」ぐらいは考えられるようになっとけ…という話をしています。

これ、回収を急いじゃうのがクセになっている人は、直ちに治した方がいいと思います。
僕、経営者の友人が多いので、イケてる経営者の習性をよくよく知っていますが、彼らは互いの取り分を増やしていこうと考えるので、「回収を急ぐ人」には決して近づかないです。
彼らは上手に勝つ人(上品に勝ちに執着している人)に近づきます。
「返報性の原理」と言ったりしますが、人は受けとったギフトに対して、「お返し」をしようとするから、そこを、もっと信用してイイんだと思います。

お知らせ!「【教えて西野先生】親子で学ぶ! とっても大切なお金の話2022」の参加者2500名突破!

5月21日の20時から開催するオンライン勉強会『【教えて西野先生】親子で学ぶ!とっても大切なお金の話2022』の参加者が「2500名」を突破しました。
僕は、自分で会社を起こして、資金繰りをして、作品や商品を作って、売って、従業員を雇って…という活動をしているのですが、この活動は「お金」の問題と常に隣合わせなんです。
そして、そこでは「お金の勉強をしていない人の弱さ」を見る。
お金の勉強をしていない人が、自分や、まわりの人達を不幸にしていく様を、まざまざと見るんです。
でも、どうやら学校では今後もまともに「お金教育」をする気配がない。
今年からは高校の家庭科の授業でやるらしいですが、「そもそも誰が教えるの?(教えられるの?)」という問題がある。
「まさか、投資をしたことがない先生が『投資のイロハ』を教えるわけじゃあるまいな」…という。
やっぱりこのあたりの心配は拭えないので、今回、久しぶりに手を挙げてみました。
こちらはFacebookグループを使った勉強会になるので、参加者の方の声を拾いながら、授業を進めて行きたいと思います。
アーカイブは6月30日まで残りますので、当日参加できない人でもお楽しみいただけます。
参加料金は「800円」です。
参加ご希望の方は『BASE 煙突屋』で検索してください。

【教えて西野先生】親子で学ぶ! とっても大切なお金の話2022

よろしくお願いします。

西野亮廣氏ポートレイト

西野亮廣/Akihiro Nishino
1980年生まれ。芸人・絵本作家。モノクロのペン1本で描いた絵本に『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』。完全分業制によるオールカラーの絵本に『えんとつ町のプペル』『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』。小説に『グッド・コマーシャル』。ビジネス書に『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』『新世界』。共著として『バカとつき合うな』。製作総指揮を務めた「映画 えんとつ町のプペル」は、映画デビュー作にして動員170万人、興行収入24億円突破、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞という異例の快挙を果たす。そのほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の長編映画コンペティション部門にノミネート、ロッテルダム国際映画祭クロージング作品として上映決定、第24回上海国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門へ正式招待されるなど、海外でも注目を集めている。

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TEXT=西野亮廣

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