師匠か、恩師か、はたまた一生のライバルか。相思相愛ならぬ「相師相愛」ともいえるふたりの姿を紹介する連載「相師相愛」。その貴重な対談の数々をまとめて振り返る。※2018年9月号、10月号、'19年1月号掲載記事を再編。固有名詞や肩書き、年齢等のデータは掲載時のまま
「創業者は孤独」仲 暁子×久能祐子 対談
スタンフォード大学のウィメンズエコノミーで登壇した時、終了後に声をかけてくださったんです。京大の大先輩と聞いて、プロフィールを調べてみたらびっくり。アメリカで会社を作って上場させている人だったんです。そんなことは不可能に近いと思っていましたから。
「よかったらお茶でも」とお誘いいただき、社交辞令だった可能性も顧みず、すぐにお邪魔してしまって。しかも祐子さんは優しくて、なんとも居心地がよく、いきなり長時間滞在。さらに翌日もお会いしました(笑)。3ヵ月後に日本においでになった時は会社に来てもらい、以後、定期的にお会いするようになったんです。
偉大なる無私の人です。NPOも本気で支援されていて、妙な計算なんていっさいしない。人生をどう生きるか、どういう姿勢の大人になるべきなのか、とにかく「おお! 」って感じなんです(笑)。いわゆる先輩後輩、みたいな雰囲気もまったくない。優しくて謙虚で素敵な人。
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「遠距離恋愛」村瀨茂高×佐藤夏生 対談
世の中に新しいサービスを創りたい。世の中、こんなふうにならないといけないんじゃないか……。いつもそんなことばかり考えていました。ただ、もやもやしていて、はっきりしていないし、まじめに聞いてくれる人なんていないんです。でも、夏生さんは違った。理由なんてない。魚釣りに誰と行こうか、という時、この人と行ったら面白い釣りができる、とワクワクできる人を誘うじゃないですか。夏生さんは、一緒に船に乗ったら、すごく面白いことができるんじゃないかと思ったんですよ。
月3回くらい、彼にみっちり話を聞いてもらうようになって、いろんなことがわかりました。僕たちがやろうとしている産業には、明確な名前がなかったこととか(笑)。やりたいこと、やるべきこと、やるべきでないことがわかって、とてもすっきりして、一緒に次のビジョンを作って発表しました。
可能性創造が好きなんですね。僕も夏生さんも。
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「すべてはおむすびから」葉葺正幸×小阪裕司 対談
実はおむすびは好きじゃなかったんです。仕事を始めた時、嫌いな女性と結婚した感じだった。もともとやりがいを感じない商材だったんです。始めたおむすび屋は、まったくうまくいきませんでした。早朝から夜遅くまでひとり働きどおし。でも、全然売れない。
あまりにもお客さんが来ないので、レジを締めて本屋さんに走って、商売の役に立つ本の立ち読みをしました。そこで見つけたのが、小阪先生の本。ただ売り上げが上がるのではなく、楽しくて、お客様に喜ばれる商売。まさに、そんな商売がしたいと思ったんです。立ち読みでは読み切れないので、本を買って(笑)。
でも、いくつか読んでいると、本によって角度が違う。面白いと思って先生の会に入ることにしました。
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