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2022.02.06

「メッセンジャーください」ブレインスリープ 道端孝助 × KINS 下川穣対談──連載「相師相愛」Vol.66

師匠か、恩師か、はたまた一生のライバルか。相思相愛ならぬ「相師相愛」ともいえるふたりの姿をご紹介。連載「相師相愛」第66回は、ヘルスケアベンチャー同士。

道端孝助氏(右)、下川穣氏(左)

道端孝助氏(右)、下川穣氏(左)

ブレインスリープ代表取締役 道端孝助が語る、下川穣

菌ケアのサプリメントを手がけるKINSってどんなマーケティングをやっているのか知りたいね、という声が社内で上がっていた時に、下川さんからフェイスブックのメッセンジャーで連絡が来まして。「社長から連絡来ちゃったよ」「マジっすか!」と社内でドヤ顔状態に(笑)。

まずはオンラインでやりとりしたんですが、直感的に思ったのは、「この人、同じ匂いがする」でした。いい意味で妄想が激しいというか、使命感で取り組んでいる、というか。一方で私にはない緻密な面などがあって、もっと話を聞いて勉強したい、と思ったんですよね。

そして改めて感じたのは、この手のつなぎ方はいいな、ということ。他のヘルスケアのベンチャーとも同じように手をつなげないかな、と。例えば、食の企業。みんなで手をつなげば、ヘルスケア全体でいろんなことができると思うんです。私たちと横のつながりを持ちたい、私たちに興味がある、という社長、ぜひメッセンジャーから連絡ください(笑)。

私はビジネスから医療領域に入り、下川さんは医療からビジネス領域に入ってきた。入り方が違うんですよね。でも、狭く深くの医療ではなく、もっと広く人の幸せを考えている。ここはすごく共感するところなんです。そして経営者でありながら医療の専門的な知識を持っているというのは、本当にレアな存在。すごいなぁ、と思います。
 
ブランドの作り方もブレない。下川さんらしい考え方が出ていて、一貫しているんですよね。数字とマネジメントも緻密なんだろうな、と思っています。年上の先輩でもありますから、いろいろ見習いたいです。

KINS代表取締役 下川穣が語る、道端孝助

社内で今後コミュニケーションをどうしていくかが課題になって、注目したのが睡眠の質を高める商品を販売するブレインスリープでした。上手だなぁ、とマーケティング担当も評価していて。なので思い切って、いきなりナンパしてみることにしたんです(笑)。ダイレクトメッセージを送っちゃおう、と。そうしたら、快く応えてもらえて。どうすればノウハウを気持ちよく喋ってもらえるか考えましたが、最初からオンラインで気さくに教えてくださったんです。

その後、これはぜひマーケティング担当者も交えたい、と食事にお誘いして、道端さんの行きつけのイタリアンに行きました。お酒が入って話すと、これがまた楽しくて。僕はそれでなくてもよく喋るんですが、あの時は1.5倍くらいになっていたかも(笑)。

そしてベンチャー経営はけっこうハードなはずなんですが、爽やかにリラックスした雰囲気で、結果を出している経営者なんですよね。うらやましいなぁ、と思っています(笑)。

僕たちのミッションは、慢性症状や慢性疾患にどう向き合うか。道端さんが事業にしている睡眠も大いに関係すると思っています。また、ヘルスケア×BtoCというビジネスフレームも同じ。しかもほぼ同年代。商品ローンチもほぼ同じタイミングで、企業として同じようなフェイズにあるんですよね。こういうご縁というのは、なかなかないと思うんです。

お互いいろいろな課題が出てくると思いますが、それぞれできることがあったり、得意なことがあったりもする。持ちつ持たれつ頑張りつつ、置いて行かれないよう、僕らも負けずに頑張ろう、といつも思わせてもらっています。早速今年は一緒に取り組みができそうなので楽しみです!

Kosuke Michibata(右)
1986年生まれ。東京大学大学院卒業後、化粧品会社へ。2019年スタンフォード大学医学部教授で睡眠生体リズム研究所の西野精治所長と現在の会社を設立。

Yutaka Shimokawa(左)
1985年生まれ。岡山大学歯学部卒業。クリニックの理事長を務め、国内トップの生命科学研究機関との共同研究に携わる。その後、「菌ケア」をテーマに起業。