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2021.03.31

ドーム大規模改修の影響は!? 西武・栗山 巧に独占インタビュー

26日に開幕したプロ野球。3年にわたる本拠地の改修工事を終えた埼玉西武ライオンズは、生まれ変わった新球場で優勝を目指す。180億円かけた大胆リニューアルに、選手の気持ちも一層引き締まっているという。今回、ライオンズ一筋19年、2000本安打にリーチをかけた、チームの大黒柱・栗山 巧選手(37)に新ドームの魅力を聞いた。後編はこちら

「プロ野球を肌で感じて、一緒に盛り上がって欲しい」

3月8日にお披露目された西武ライオンズの新メットライフドーム。選手たちは2月から宮崎キャンプに遠征していたため、3月16日、初めて生まれ変わったドームを目にしたそう。あまりの変貌に、驚きを隠せなかったと外野手の栗山選手は話す。

「座席はもちろん、ビジョンも新しくなり、音響もよくなりました。プロ野球を肌で感じてもらいながら、リラックスして一緒に盛り上がっていただけたら嬉しいです」

180億円かけた今回の大幅リニューアルでは、”リラックス”が一つのキーワードになっている。改修前は14種類だった座席が28種類と2倍に! シーンに合わせて観戦が楽しめるのも嬉しいポイントだ。

野球場の座席と言えば、折り畳み式の堅い座席が思い浮かぶが、新しくなったメットライフドームの座席を見るとイメージが覆される。高級感のある黒いフカフカの座席が並ぶ「ネット裏エグゼクティブシート」は、蒸れにくく透湿性の高い革を使用しているため、長時間座っていても疲れにくい。外野指定席の約2倍の値段で、寛ぎのシートに変更できる。(ネット裏エグゼクティブシート:¥6,000~)

また、小さな子供がいるファミリー層に打ってつけなのは、L字型のソファーが設置された「ネット裏テーブル4」だ。席をぐるりと囲むようにパーテションがついているため、個室にいるような感覚でちょっと豪華な漫画喫茶のよう。(ネット裏テーブル4:4名席で1名あたり¥10,500~)

リゾート気分の座席も完備! まるでビーチテラスで寛ぐような、「フィールドビューソファ」は、2席1組の設計になっているため、カップルでの観戦に最適。(フィールドビューソファ:2名席で1名あたり¥5,100~)

極めつけは、最上段にある「ネット裏パーティテラス」だ。屋外スイートルームをコンセプトに造られたラグジュアリーな空間にも関わらず、8人グループで利用すれば、1人¥2,500~とコストパフォーマンスは最強。グループ観戦なら一度は是非とも体験したい。

新しいシート

左上:長時間座っても疲れにくい「ネット裏エグゼクティブシート」。右上:ファミリーにオススメの「ネット裏テーブル4」。左下:カップルで観戦するなら「フィールドビューソファ」。右下:リゾート気分が味わえる「ネット裏パーティテラス」。

名物の外野芝生席も大幅リニューアル

1979年の西武球場稼働以降、長年ファンの間で親しまれてきた外野芝生席は、全てクッション付きの座席にリニューアルした。攻撃時に立って応援するライオンズ伝統の観戦スタイルを継承しやすいよう、席の前後の幅は広く取った設計に。栗山選手の守備のポジション、レフトの外野に最も近い観客席は、思い出深い席だという。

レフトの外野に最も近い芝生席。この芝生席が、クッション付きの座席に生まれ変わった。

「ちょっと外が寒いなという時期は、坂道ダッシュみたいな感じで芝生を走っていました。だから、すごく変わったなと思いましたね。この席からの声援は特に良く聞こえますし、勝負所で一打打って守備につく時、ファンのみなさんが出迎えてくれる感じがすごくするんです。その声援を聞くと、選手冥利に尽きるなという気持ちで……実は毎回、その声援に感激しています」

練習終わり、ドームを案内してくれた栗山選手。「足元の部分が広くて、前後の間隔が広いんです。ゆったりしながら楽しんでいただきたいですね」

”ボールパーク化構想”で野球ファン以外も楽しめる空間に

今回の改修では、”ボールパーク化”がテーマのひとつになっている。MLBなど北米4大スポーツでは、スタジアム内や周辺に、アミューズメントやショッピング・飲食店などを配置し、子供や女性も半日楽しく過ごせる”ボールパーク化”構想が進められてきた。つまり、スタジアムに「テーマパーク」の要素を加えた施設にすることで、野球ファン以外にもドームに足を運んでもらう狙いだ。

メットライフドームも、ドームのすぐ側には、高さ5.5mから滑り降りる大型スライダーを備えた遊具施設や、試合などのコンテンツが見られるDAZNデッキ、飲食エリアなど、球場周辺施設の改修にも力を入れた。

池袋駅から電車で40分と、都心からも意外と近いメットライフドーム。テーマパークとしての魅力が増せば、試合のない日やオフシーズンでも集客が可能になる。またドームをライブイベントなどで利用してもらえれば、賃料という新たな収益化を見込めるというわけだ。

「僕が子供だったら…と思いながら球場を回りました。ドームのすぐ側に大型の遊具があって、テーマパークに行ったような、ワクワクした気持ちになりましたね。グラウンドから遊具が見えるので、子供たちは遊びながら野球も見られる。羨ましいですよ(笑)。練習場もそうですが、整えられた環境でプレーできることは、とても魅力に感じています。それに見合ったプレーを…というと力が入ってしまうので、みなさんに楽しんで頂けるような溌剌としたプレーをしていきたいです」

4月1日配信の後編では、栗山選手イチオシ! 新ドームのラグジュアリー空間を紹介!

TEXT=田中美紗貴(ゲーテ編集部)

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