宮崎出身の黒木啓司さんが九州各地を回り、九州が誇るさまざまな魅力を全力で深掘り。黒木さんの太鼓判(=啓印)を押す!
力強さを表現した、全く新しい焼き物
福岡を拠点に活動する陶芸家・古賀崇洋さん。どこかストリート文化を感じさせるその作品は見る者に、既存の陶芸のイメージとはまったく異なる、極めて斬新な印象を与える。
![現代社会へのアンチテーゼ、反骨心を表現する狐の土面シリーズ。](https://d3fjgs7q7fcudv.cloudfront.net/wp-content/uploads/2020/10/picture_mobile_c1179ee548f875ce8652d26f6a26681b.jpg)
現代社会へのアンチテーゼ、反骨心を表現する狐の土面シリーズ。
![年末、東京・六本木で開催する個展にて発表するために制作中の「SPIKY COMPLEX00」。壺の表面には無数のスタッズを配している。](https://d3fjgs7q7fcudv.cloudfront.net/wp-content/uploads/2020/10/picture_mobile_c179db4f73c9c98e6319d7f5ca45e13a.jpg)
年末、東京・六本木で開催する個展にて発表するために制作中の「SPIKY COMPLEX00」。壺の表面には無数のスタッズを配している。
![色付けは手作業。べっ甲のように見えるが、焼きあげるとゴールドに変わる。](https://d3fjgs7q7fcudv.cloudfront.net/wp-content/uploads/2020/10/picture_mobile_7bc8f34a9d60233cc9ebe91f42dc256d.jpg)
色付けは手作業。べっ甲のように見えるが、焼きあげるとゴールドに変わる。
![古賀さんの代表作「頬鎧盃(ほおよろいはい)」。](https://d3fjgs7q7fcudv.cloudfront.net/wp-content/uploads/2020/10/picture_mobile_dbd2f08e379b8bf052fc417f22d198ab.jpg)
古賀さんの代表作「頬鎧盃(ほおよろいはい)」。
![オブジェや器、ファッションとしての機能を備え、いくつもの表情が楽しめる。](https://d3fjgs7q7fcudv.cloudfront.net/wp-content/uploads/2020/10/picture_mobile_bcb9b58b27cf1fc538bb4f3864e14945.jpg)
オブジェや器、ファッションとしての機能を備え、いくつもの表情が楽しめる。
「縄文時代から続く焼き物という伝統文化へのリスペクトが、自分のなかで大きな柱となっています。だからこそ、器としての機能を守りつつ、自分にしかできないやり方で焼き物の新しい魅力を発掘、表現していきたい。近年は〝モノが持つ力を可視化したい〞という強い思いがあって、スタッズをモチーフにしたさまざまな作品を展開しています」(古賀さん)
「伝統という重みのあるものをこんなにも軽やかに変化させるのは、きっと容易ではないはず。反骨心を孕は らんだパンクな作品群は、見ているだけで感性が刺激されます」(黒木さん)
Takahiro Koga
1987年福岡県生まれ。佐賀大学文化教育学部 美術・工芸課程を卒業後、2011年より作陶を開始。「ミラノサローネ」やパリの「メゾン・エ・オブジェ」に作品を発表し、国内外で注目を集める。インスタグラムアカウントは、@takahiro00koga