宮崎出身の黒木啓司さんが九州各地を回り、九州が誇るさまざまな魅力を全力で深掘り。黒木さんの太鼓判(=啓印)を押す!
異色の経歴を持つ茶業家が立ち上げたブランド「EN TEA」とは?
佐賀県の嬉野を拠点に活動する茶業家・松尾俊一さん。5代続く茶農家に生まれるも、茶の仕事を始める前は脳科学を学び、言語聴覚士として働いていたという異色のキャリアの持ち主だ。
2017年、さらなるお茶の魅力を発掘し世界に発信すべく、「EN TEA」というブランドを立ち上げた。松尾さんが目指すのは、円(=縁)のように人と人をつなぐお茶づくりであり、日本茶文化のアップデートだ。
黒木さんは茶畑を訪問し、松尾さんの淹れるお茶を飲みながら話に耳を傾ける。
「お茶は長い歴史をかけて日本人の生活に深く根づいてきました。お茶を介して人と会話を楽しんだり、のんびりとリラックスしたり……。そんな"お茶のある時間"こそが、私たちの心を豊かにしてくれるんです」(松尾さん)
「元々、日本茶は好きでよく飲んでいたのですが、松尾さんのつくるお茶には衝撃を受けました。まさに"感動を淹れるお茶"という感じ。僕も感動を届ける仕事をする者として、松尾さんのお茶と真摯に向き合う姿勢に共感しますし、お茶の世界をここまで極めている人は他にいないと思います」(黒木さん)
Shunichi Matsuo
1978年佐賀県生まれ。言語聴覚士を経て、家業である茶農家で従事し、数々の賞を受賞。自身の求める茶づくりと、茶栽培の未来を実現すべく独立し、「EN TEA」の立ち上げに参画。茶葉の開発や品質の最終決定などを行っている。