食とサウナを極めた本田直之氏がリスペクトするそれぞれのプロフェッショナルとは――。今回は、“ととのえ親方”ことプロサウナー・松尾大氏の最新プロジェクト「KIKI知床」をご案内。【特集 ホテル案内2023】
サウナが旅の目的になる。そんな体験を生みだした賢人
世界中のサウナを巡り旅をしている本田氏の、サウナ旅のパートナーといえば、ととのえ親方こと、プロサウナーの松尾大氏。先日もともに北欧5ヵ国81ヵ所のサウナを巡る旅をしてきたばかりだ。このととのえ親方とは、「サウナシュラン」の創設、「サウナ学会」の設立、そして日本各地のサウナ施設のプロデュースを手がけ、昨今の日本のサウナブームを牽引する存在だ。
「これまで、日本のサウナというものはパッケージ化されていて、どこも同じような内装でした。けれど彼が世界中のサウナを回り得てきた知見で、日本にデザインサウナというものをつくったんです。ブーム前も日本人はサウナに親しみがあり、一度も入ったことがない、という人はあまりいませんでした。けれどなんとなくよいイメージがなかった。そこに彼のサウナが登場したことで、サウナ自体がお洒落なもの、楽しい場所という印象に変わったのです」
一方でサウナが一過性のブームで終わらないための研究も、松尾氏は続けているという。
「一緒にフィンランドに行った際、フィンランド語で書かれた本を一生懸命翻訳して読んでいるという話を聞き驚きました。『ただ訪れるだけでは、どんな歴史や哲学があるのかわからないから』と。一次情報から学んでいるのが素晴らしいですよね」
北海道の「北こぶし知床ホテル&リゾート」では松尾氏が手がけた流氷を見渡せるサウナが人気に。サウナを目的に日本中から多くの人がホテルに訪れるようになった。そして2023年1月にリニューアルした系列の「KIKI知床ナチュラルリゾート」では、松尾氏が手がけた4種のサウナを楽しめる。なかでも、寝ながら入ることを推奨している「ネウナ」は、遠慮することなく横になって全身で脱力できるサウナで、かなり珍しい。
「オープンしてすぐに行ってきましたが、4種類それぞれコンセプトが面白いし、オリジナリティがある。ぜひ彼のサウナ道をここで感じてほしいですね」
松尾大/Dai Matsuo
複数の会社を経営する傍ら、全国のサウナ施設のプロデュースを手がける実業家にしてプロサウナー。多くの人を“ととのう”状態に導いてきたことから“ととのえ親方”と呼ばれる。
本田直之/Naoyuki Honda
一年のうち5ヵ月をハワイ、3ヵ月を東京、2ヵ月を日本の地方、残り2ヵ月は世界を旅する。著書は『トップシェフが内緒で通う店150』『人生を変えるサウナ術』など多数。
KIKI知床ナチュラルリゾート/KIKI Shiretoko Natural Resort
住所:北海道斜里郡斜里町ウトロ香川192
TEL:0152-24-2104
料金:サンセットツイン1泊ひとり¥18,000~(2名利用時、夕朝食つき、税別)
施設:客室176室、レストラン、大浴場、露天風呂、サウナ4種ほか
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