2022年7月中旬、JAL主導のもと、ハワイ州観光局が協力したメディアツアーが開催された。ハワイ特集を組んだばかりのゲーテ編集部も、環境、教育、農業などをテーマにした、このツアーに参加した。
人が増えても、この美観を守っていく
今回の取材の主なテーマは「コロナ禍以降のハワイの楽しみ方」であった。買い物でもなく、アクティビティでもなく、ハワイの自然と環境を体感するもの。教育、ビジネス、自然保護、農業。様々な角度からハワイの方々の環境への配慮と感謝を感じたし、地元の方々が「もっとハワイでとれるもの、つくれるもの」を有効活用していこう、という強い未来への想いにも触れることができた。
ハワイはコロナ禍で観光客が減った。それにより、ハワイの自然は蘇り、コロナ禍前には見られなかった種類の魚が戻ってきたというような話も聞く。だが、また観光客が戻ってきたいま、その美観を保てるのか? それはもう観光客の知識とモラルと心構えにかかっている。自然を守り、その意識を紡いでいくことが必要なのだ。
マラマハワイというサイトがある。ここを見ると「美しいハワイを守るために、持続可能な観光地にするために、企業やNPO団体が、保全活動や啓蒙活動、教育プログラムの提供などを行っている」と、様々な取り組みを知ることができるので、ハワイ渡航前には一度目を通してほしい。
ハワイ取材の最終日の早朝。日焼け止めをたっぷり顔と首筋に塗り、ランニングシューズを履いて宿泊先から、アラモアナ公園のほうに走りに行った。いつもと違うのは、ビニール手袋とやや大き目なビニール袋を手に携えていることだった。お世話になったハワイで「プロギング」(ゴミを拾いながら走る)をしようと思ったのだ。
砂浜や公園に落ちているゴミですぐにビニール袋はいっぱいになった。それを公園のゴミ箱へ入れ、また走る。12キロほど走って、それを3回ほど。風で飛ばされたりするゴミは当然あるから仕方ないけれど、ハワイで培ったこの心持ちは大切にし続けたい。そう感じた。