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2022.08.04

JALラウンジの感動ワインと、渡航時に注意すべきこと──#本田直之のハワイ新常識 1

平常時は年に5ヵ月をハワイで過ごす本田直之さんが現地から情報をお届けする連載「#本田直之のハワイ新常識」。第1回となる今回は、JALホノルル路線をご紹介! 2020年3月に大幅リニューアルしたファーストクラスラウンジ。コロナ禍でまだ利用していないビジネスパーソンも多いのでは? 最上級の寛ぎの空間は、旅への気分をより高めてくれるはずだ。【過去の連載記事】

現在の日本の空港事情

今回のハワイ行きに選んだのは、羽田発のJAL便。21時発でホノルル着は9時55分である。実は今までは意識して成田便を選んでいた。なぜなら早めに出発して早めに着く時間帯の便があり、これだと身体をハワイ時間に合わせやすく、時差ボケを極力抑えることができたからだ。でも21時発もなかなかよかった。出発日に余裕があるので家で軽く食べ、ラウンジでつまみ、機内でしっかり眠ってハワイに到着できるからだ。

実はまだ海外の渡航客を全面的に受け入れていないため、成田空港も羽田空港も100%店が稼働していない。成田便を利用した友人は18時を過ぎたらレストランがみな閉まり、出発して機内食が出るまでおにぎりも売り切れて買えなかったという。実際、羽田でもどこも食べる場所がなく、小さい子供を連れていた家族が途方に暮れていた。おそらく空港利用者が10万人程度まで増えない限り、この状態が続くのでは? と予測している。

さらに日々更新される厚労省の規定だが、参考までに僕が出発した際の渡航に必要な項目をメモしておく。

・ワクチン2回以上の接種証明
・「MySOS」「COCOA」アプリのインストール
・ESTAの申請

とくにESTAはハワイやアメリカ本土を頻繁に往復していた人も、コロナで渡航自粛が続き、意外と空港についてから「切れていた!」と慌てがちなので要チェックである。僕が実際に乗った時も、チェックインカウンターの横でESTAを忘れて焦って手続している方がいました。

ファーストクラスラウンジの寿司カウンター。

JALのファーストクラスラウンジには、寿司カウンター「鮨 鶴亭」がオープンしていた。ネタは時期に合わせて3品が週替わりで提供されている。もちろんベジタリアン対応もある。締めにお勧めという「JAL特製とんこつラーメン」や時季によっては「AFURI柚子塩らーめん」や「萬福 中華そば」なども登場するらしい。僕の周りにもファンが多い「JAL特製カレー」はQRコードでの注文になり、量の加減がしづらいのが難点である(※モバイルオーダーで並盛と小盛の2種類を用意)。

JALで感心したのは、酒のラインアップ。最近イギリスのスパークリングワインが注目されていて、「飲みたいな」と思っていたんだけど、ラウンジに「ガズボーン ブラン・ド・ブラン 2015」が置いてあった。地球温暖化の影響もあって、実はワインの産地が年々北に移動していると聞く。ガズボーンはケント州とウエスト・サセックス州の二箇所の自社畑でブドウを育てている高品質なイングリッシュ・スパークリングワイン。購入の前に飲んでみたいという人は、ここでチャレンジしてみては?

ラウンジの一番奥に佇む「RED SUITE」。バールームにはさまざまな種類のワインが用意されている。

他にも安定の老舗メゾン「ローラン・ペリエ」のシャンパンや「はせがわ酒店」セレクトの日本酒も置いている。JALは機内食も機内のワインセレクションもかなりレベルが上がっていて、努力している姿勢が利用者に伝わってくる。他の航空会社ももっとがんばってほしい! と、心からエールを送りたい気分。

いざハワイへ! ホノルル路線へ搭乗

さて今回は「JAL SKY SUITE Ⅲ」のシート。配列は1-2-1の横4席でシートが斜めに配置されている。プライベート感があり、足元がかなり広くて快適だった。ペッドボトルの水をもらい、CAさんにディナーをパスする旨を伝え、シートベルトオフサインが鳴った瞬間にシートをフルフラットにして、アイマスクとAir Podsをつけて就寝。ハワイ時間の朝8時、つまり着陸の約2時間前に起きて、映画を見ながらガス入りの水とハーブティーを飲んで頭をすっきりさせた。この日は予定時刻より少し早めの9時35分にダニエル.K.イノウエ空港に着陸した。

着陸後、いったい何分で外に出られるかと、計ってみた。機外に出たのは9時39分。一時期、ホノルルの空港は大量の入国者を効率的にさばくため、イミグレが機械化されていた。それがコロナで一掃され、再び税関職員によるチェックインに戻った。相変わらずイミグレには人が並んでいない。余裕があるせいか、職員の塩対応がずいぶんフレンドリーになっているのはハワイに来た感があってよかった。いつもこうだと、こちらも気分がいいものだ。ちなみに羽田の出発時にはあれこれ空港カウンターでチェックに時間がかかるが、アメリカの入国はパスポートのチェックと顔写真と指紋の登録のみ。これは昔と変わらないままだ。

バゲッジのターンテーブルに着くと、いつもならスーツケースは先に出てしまい、係員がずらりと床に並べているものだが、さすがに自分の方が早く着き、5分ほど待ってスーツケースをピックアップ。トータル20分で空港の外に出られた。これは過去最高の速さだったかもしれない。

久しぶりのJAL羽田―ホノルル路線は、とても快適だった。都内からだと羽田へのアクセスのよさが出発前の余裕につながる。家でシャワーも浴びられるし、平日なら就業後に出発もできる。ラウンジや機内で上質な酒を飲めるのも、ハワイ到着への気分をさらにアゲてくれる。航空運賃が高騰し、頻繁に往復できなくなった分、一度のフライトで受けるサービスやホスピタリティのありがたさはより鮮烈に記憶に残るだろう。そしてハワイの風は相変わらず気持ちがいい。早く、多くの日本人にこの心地よい風を感じてほしいと心から思う。

※羽田=ホノルル毎日2便、成田=ホノルル毎日1便(除外日あり/8~10月)、成田=コナ週3便(8月、9月)運航。

【連載 #本田直之のハワイ新常識はこちら】

Naoyuki Honda
レバレッジコンサルティング代表取締役。オンラインサロンHonda Lab.主宰。ハワイと東京に拠点を構え、デュアルライフを実施。ハワイに関する著書や、近著に『パーソナル・トランスフォーメーション』。

COMPOSITION=今井 恵

TEXT=本田直之

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