英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者のお話、第374回。今回は、飛行機のビジネスクラスに乗った際に配られた靴下の注意書きにあった“during taxi”について。

飛行機の「地上走行」って英語で何て言う?
東京では雨の日が続き、洗濯物はどうしても室内干しになってしまいました。
「明日は晴れるはずだ」と勝手に信じて洗濯自体を先延ばしにし、やっと洗濯した頃には大量の洗濯物が室内でなかなか乾かない、という毎日でした。
そんななかで、ある日ついに履ける靴下が底をつきました。
それでも素足で靴を履くわけにはいかず、どこかに1足くらいないかと、クローゼットをひっかきまわしたところ。
For safety reasons, please do not put on the socks during taxi, take-off and landing.
そう、パッケージに書かれた未使用の靴下が出てきました。
仕事で1度だけ、飛行機のビジネスクラスに乗せてもらった際に配られたものです。めったに乗れないビジネスクラス、その靴下を使うのがもったいなくて、そのまま持ち帰ったのでしょう。
「安全上の理由で、このソックスをtaxi時、離陸時、着陸時は履かないでください」
飛行機はいろんな人が乗るものですから、注意書きなどはなるべく簡単な英語で書かれているはずです。このくらいの注意書きは絶対わかるはずだと思っていたのですが、それでも一部どうしてもわかりません。“during taxi” の部分です。
靴下を履きながら離陸・着陸は危ないのでやめようということでしょう。でも「タクシーに乗っている時も、履いてはいけない」とはどういうことでしょうか。そこ、飛行機は関係ないのでは? と思ってしまいましたが、調べてみたらこういうことでした。
Taxi=飛行機の地上走行
このtaxiの語源を調べてみると、かつて飛行機そのものを「タクシー」と呼ぶ俗語があったそうです。また、飛行機が地上をゆっくり進む様子を「客を探しながらゆっくり走るタクシー」になぞらえたともいわれています。
とにもかくにも、「この靴下には、安定して飛んでいる時以外は、履かないでね」ということだったようです。
履き替える行為自体が危ないと考えることもできますし、非常事態の脱出時に動きにくいので降りる時は履いていない方がいい、と考えることもできるでしょう。
その日は1日、この飛行機でいただいた靴下を履いてすごしました。ただ機内でリラックスする用に作られているので、なんだかブカブカで、靴と一緒に脱げてしまい、「あまり地上で履くものでもないな」と思いました。今度ビジネスクラスに乗せてもらう機会があったら、もったいないお化けを出さずに、ちゃんと機内で履いてリラックスしたいと思った次第です。

