
シンプルなモダンタイプの「花供養墓」は、自宅のリビングに置いてもまったく違和感なくフィットする。©GettyImages
ニューノーマル時代の仏壇の形
人々の生活様式が劇的に変化を遂げている昨今。そんな新時代にふさわしい“終活の形”があることをご存知だろうか。アイスフラワーの製造・販売を手がける「テンマック」が展開中の、お墓と仏壇を一体化させた「花供養墓(はなくようぼ)」である。

仏壇の中に供える花箱は「フリーズドライフラワー(真空状態で花を凍結し、乾燥する独自技術)」の専門職人による手作り。花の種類は自由に選択できるため、故人が庭で育てていた植物なども長期間咲かせることができる。
仏壇下部の収納箱に粉骨した遺骨を納めることにより、いつでも自宅で故人を想い、偲(しの)ぶことができる。墓地に出向く時間が省けるうえに、墓探しの準備をする必要もない。「おうち供養」「手元供養」と呼ばれる、ひとつの様式である。

色とりどりの西陣敷物など、さまざまな仏具は有料にて個別に販売。
同社は2017年に仏壇事業を開始。当時は、いわゆるコロナ前であり、まだ新しい生活様式は世の中に浸透していなかった。ステイホームでもお墓参りができる「花供養墓」は図らずもニューノーマルの時代を見越したモダンな提案となっていたのである。

位牌には戒名・法名(ほうみょう)または俗名を彫ることができる。
葬祭事業大手「メモリアルアートの大野屋」による一般意識調査によると、手元供養の認知度はわずか23%。そして、遺骨を身近に置くことに対し「抵抗がない」と回答したのは61%。お墓と仏壇の一体型スタイルは、終活業界に一石を投じるだけでなく、墓参りという文化様式にイノベーションを起こす可能性を秘めているのである。

仏器膳セット。

自宅での供養をかなえる一台二役の納骨仏壇。写真左は、粉骨した遺骨1体を納めることができる「銀河 ぎんが」(ホワイト、ピンク、ダークブラウンの3色、鏡面仕上げ。¥317,900[税込])。写真右は、2体収納の「昴 すばる」(ホワイト、ピンク、ダークブラウン、ブルーの4色、鏡面仕上げ。¥537,900[税込])。他に、漆塗り仕上げの「明星 みょうじょう」(¥757,900[税込])、扉のあるクラシックタイプ(¥537,900~[税込])がある。
問い合わせ
テンマック TEL:0120-4187-35