野村哲学の集大成がここに!
「ぼやきのノムさん」として親しまれ、昨年2月に亡くなった野村克也さん。
選手、監督として65年以上もプロ野球の世界で勝負してきた野村さんの金言をまとめた、人生哲学の集大成ともいえる1冊です。
野村さんが重要視していたのは、結果よりもプロセス。
己の現状を正しく把握し、他人の意見に真摯に耳を傾け、「なぜ」と自分に常に問いかけて考え続けること。
その積み重ねこそが、人間を本当の意味で成長させてくれると説いています。
また、「リーダーの器以上に、組織は大きくならない」「適材適所は才能集団にまさる」「指導者とは、気づかせ屋」など、組織の作り方にまつわる言葉の数々にも納得。
本書を読むことになったのは、私の父から贈られたのがきっかけ。
本と一緒に同封されていた手紙には、コロナ禍での心持ちについて「深沈厚重(しんちんこうじゅう)でいるように」と書かれていました。
深沈厚重とは、どっしりと構え何事にも動じないこと。この本では、深沈厚重こそがリーダーに最も必要な資質だと述べています。
ぼやきたくもなるご時世ですが、野村さんは「ぼやきは期待の裏返し」と言います。
こんな気持ちも味わいながら、深沈厚重にいきましょう!
『野村の結論』
野村克也 著
プレジデント社 ¥720
Mayuko Saeki
ヴィエリス代表取締役。全身脱毛サロン「メンズキレイモ」等を60店舗以上展開。1600人の従業員とともに、SDGsの実現にも積極的に取り組む。移動時間はすべて読書に費やす読書家。