HEALTH

2022.11.23

「男性特有の身体の悩みは相談しにくい」。打開策は――?

まだまだ聞き慣れない「メンテック」というワード。各界の識者は今後のメンテックに何を期待するのか。WWDJAPAN編集長・村上要氏に話を伺った。【特集 メンテック最新案内】

未来予想 村上 要

WWDJAPAN編集長 村上 要
1977年静岡県生まれ。東北大学を卒業後、静岡新聞社に入社。退職後はニューヨーク州立ファッション工科大学でファッション・ジャーナリズムなどを学ぶ。帰国して、2021年から現職。

メンテックが普及するには意識の変革も必要

私がEDに悩んだのは、30代前半の頃だった。「こんなことで悩む年齢じゃないのに……」、そう考えてしまい病院にも行けず、パートナーにはセックスに興味がないように装った。ほとんどセックスをせずに10年付き合い、結局、それが主因で別れてしまった。正直、後悔している。

昨今、「フェムテック」という言葉が商品やサービス、売り場の広がりをもたらし、生理の貧困から更年期までが従前より声高に叫ばれるようになった。対して「メンテック/オムテック」を聞く機会は少ない。特に性的な問題については、「そんな話、おおっぴらに語るモンじゃない」という風潮も根強いし、それは男性にありがちなマッチョな文化やホモソーシャル(男の絆)も大きく影響しているのではないだろうか? 少なくとも私は、「男なんだから、仕事も、恋も(セックスも)、バリバリできて一人前」というムードに苦しめられていた人間のうちのひとりだったと思う。

私が同性愛者だからかもしれないが、日本の「男だから」「女だから」という考え方は、そう思う人に悪意がないだけに正直、ときどきちょっと息苦しい。

メンテックという言葉とともに、旧来の考え方が変わったり、新しい考えを受容できたりすることを願っている。

未来予想 村上 要

「ED治療薬を並行輸入で購入することも。身体にはよくないとわかっていながら、気恥ずかしさから病院に行けなかった。こんな心的ハードルが社会全体で下げられたらと思う」

【特集 メンテック最新案内】

TEXT=村上要

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