長時間のハードワークに耐えるスタミナや持久力、難題にも即座に立ち向かうガッツや反射神経など、仕事で闘う"ビジネス・アスリート"には、スポーツアスリートのそれにも共通する心身のスキルが求められる。自宅にいながら短い時間で道具も使わず、効果の高いエクササイズを、メジャーリーガーをはじめとする世界レベルのアスリートのみならず、著名な経営者や多くのビジネスパーソンが慕う人気トレーナー、吉田輝幸さんに教わる。【吉田輝幸の目指せ! ビジネス・アスリート29】
心臓を強化して疲れ知らずの体になるESDトレーニング
2020年は期せずして生活スタイルが大きく変わった人も多いはずだ。リモートワークで歩かない、動かない時期の習慣を引きずってしまい、体重が増えたとか、何とも身体がスッキリしないといった声も耳にする。
しかし、まだまだ変化も起こり得るなか、これからのビジネス・アスリートには「スタミナ」が欠かせない。その日の仕事で体力を使い果たしてしまっていては、不測の事態に対応できないし、家族との時間を大切にしたければ、休日は寝てばかりというわけにもいかない。オンオフともに生き生きと毎日を過ごすためにも、疲れ知らずのスタミナを手にしたい。
吉田輝幸さんによるとスタミナとは「心肺持久力」のことで、これを高めるにはESDトレーニングが有効だと言う。ESDとはEnergy System Developmentの略で、直訳すると「エネルギー供給システムの開発」という意味だ。
「人間が活動するのに必要なエネルギーを供給するシステムには、心臓と肺を中心とする循環器系があります。この能力が高まれば、心臓は1度の拍動で、より多くの血液を全身に送ることができ、効率よく長時間のエネルギー供給が可能になります。つまり、長く動けて疲れない身体になるというわけです。今回紹介するESDトレーニングは、運動時間と休憩時間を繰り返すというものです。運動時間は10〜15秒と短いですが、それなりにハードでキツいため、短時間でも効果的なトレーニングが行えます」
運動時間と休憩時間はそれぞれ、以下を参考に。慣れてきたら徐々にレベルアップして行おう。
〈運動時間と休息時間のめやす〉
●初期段階・・・「運動10秒・休憩30秒」✖️「3セット」
●慣れてきたら・・・1セットを「運動15秒・休憩30秒」「運動15秒・休憩15秒」と負荷up。
●この秒数に限らず、運動と休憩とを「1:3」→「1:2」→「1:1」→「2:1」→「3:1」を目安に負荷をかけていこう。
▼バーピー
最短で最大の効果を出す、ビジネス×トレーニング論!
↓
『6つの力を養い、理想の働き方を叶えるトレーニング』
幻冬舎
1300円(税別)
Teruyuki Yoshida
パフォーマンス、スペシャリスト。トレーナー歴25年で数多くのトップアスリート指導からヒントを得て最短で最大の効果を出せる「コアパフォーマンス®︎」を考案し、数多くのトップアスリートやアーティスト、ビジネスパーソンのトレーニング指導をおこなっている。