GOLF

2023.10.28

PGAで飛躍するティーガラ選手のような、力強いフェードを打つ練習法

今回はフェードボールについて。連載【吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン】

正確性重視のフェードボール

ストレートにボールを打ち出し、若干右に曲がりながら落ちていく球筋をフェードという。

フェードボールはスピン量が多いため、狙った場所に正確にボールを止めたいプレーヤーに向いている球筋だ。アマチュアゴルファーのなかには、プロゴルファーのようなきれいなフェードボールを打ってみたいと思っている人も多いだろう。

フェードボールを打つコツは、体の回転にある。体を先行させて、クラブが少し遅れてインパクトをむかえることで、適切なフェースの向きでインパクトをすることができる。

PGAツアーでフェードを武器にしている選手の1人にサヒス・ティーガラがいる。ティーガラはカリフォルニアでインド出身の両親のもとに生まれ、ペパーダイン大学時代には大学トッププレーヤーに贈られるハスキンズ賞、ジャック・ニクラウス賞、ベン・ホーガン賞を独占した5人目の選手になるなど活躍し、2020年にプロ転向した。

翌年秋にPGAツアーに昇格してから優勝争いを繰り返し、2023年から始まったフェデックスカップ・フォールの初戦、フォーティネット選手権でツアー初優勝を飾り、来季の更なる活躍が期待されている。

ティーガラは練習場で、おへそが目標を向くくらい体を回転させながらシャドースイングを行う。このシャドースイングを何度も行い、動きを体に覚え込ませながら練習を行うことで、力強いフェードボールを打っている。

体の回転を先行させてクラブを遅らせる

今回はティーガラが取り入れているフェードボールを打つための練習方法を紹介しよう。

練習ドリルの具体的な方法は、右腰の高さくらいまで上げたクラブを、腰を回転させながらインパクトまで振るというシンプルなものだ。

このシャドースイングでは、インパクトでおへそは目標方向を向き、手元は若干ハンドファーストの状態になる。常に体の回転を先行させ、クラブはその動きに連動して少し遅れるように行ってほしい。体の向きやクラブの位置、フェースの向きを確認しながらシャドースイングを繰り返すといいだろう。

ティーガラは練習でシャドースイングを何度か繰り返した後にフルスイングでボールを打つが、アマチュアゴルファーの場合は、シャドースイングの後にハーフスイングでボールを打つと効果的だ。

クラブが地面と平行になるあたりまでフォロースルーを出してボールを打つことで、フェードボールを打つための体とクラブの動きをマスターすることができる。

ボールを打つ際の注意点は、フェースを返したり、ヘッドを先行させたりしないことだ。

常に体を回転させてクラブを振り抜き、フェースを閉じないようにすることが重要。体の回転が止まると、ボールが左に曲がる「逆球」になってしまうので気をつけてほしい。

体の回転を先行させるイメージをつかむことができれば、ボールは真っすぐ飛んだ後に少し右に曲がるきれいなフェードボールの軌道を描くはずだ。フェードボールの打ち方をマスターして、ショットの正確性を高めてほしい。

動画解説はコチラ

■連載【吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン】とは
世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子によるゴルフレッスン。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。

↑TOPページへ戻る

TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=小林司

COOPERATION=取手桜が丘ゴルフクラブ

PICK UP

STORY 連載

MAGAZINE 最新号

2025年1月号

シャンパーニュの魔力

最新号を見る

定期購読はこちら

バックナンバー一覧

MAGAZINE 最新号

2025年1月号

シャンパーニュの魔力

仕事に遊びに一切妥協できない男たちが、人生を謳歌するためのライフスタイル誌『ゲーテ1月号』が2024年11月25日に発売となる。今回の特集は“シャンパーニュの魔力”。日本とシャンパーニュの親和性の高さの理由に迫る。表紙は三代目 J SOUL BROTHERS。メンバー同士がお互いを撮り下ろした、貴重なビジュアルカットは必見だ。

最新号を購入する

電子版も発売中!

バックナンバー一覧

SALON MEMBER ゲーテサロン

会員登録をすると、エクスクルーシブなイベントの数々や、スペシャルなプレゼント情報へアクセスが可能に。会員の皆様に、非日常な体験ができる機会をご提供します。

SALON MEMBERになる