世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子・吉田洋一郎。顧客の多くが国内外のエグゼクティブ、有名企業の経営者という彼による、スコアも所作も洗練させるための“技術”と“知識”を伝授する最新ゴルフレッスンコラムをまとめて振り返る。まだまだ厳しい寒さが続くが、ゴルフシーズン到来に向け、コソ練を積み重ねてスコアアップを目指したい。
最新ゴルフクラブのポテンシャルを引き出す技術とは?
「あと、もう少し飛距離が伸びれば……」と考えるアマチュアは多い。とにかく飛ばしたい人やライバルに負けたくないなど理由はさまざまだろうが、同伴者を驚かせるようなロングディスタンスはゴルファーにとって永遠の憧れだ
プロの世界では年々コースが長くなり、PGAツアーでは500ヤード超のパー4は珍しくなくなっている。そのためツアープロは少しでも飛距離を伸ばそうとクラブの調整だけではなく日々フィジカルトレーニングを行い、スキルを磨いている。
アマチュアの場合、懸命に練習を重ねる人も多いだろうが、「最新の道具を使えば、飛距離も伸びるはず」と安易に考えている人が多いのではないだろうか。
各ゴルフメーカーはしのぎを削って最新のテクノロジーや新素材を駆使した新商品が次々と開発し、飛距離のアップをうたっている。私自身も最新のクラブの進化には目を見張るものがあると感じているし、実際に新しいクラブを使って飛距離が伸びたと感じている人もいるだろう。
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いつもパッティングでショートするのはゴルフボールの回転のせい!?
「ラウンドの前に、必ずパッティングの感触を確かめておく」という方は多いだろう。実際、ゴルフ場の練習グリーンでは、多くの人が熱心にボールを転がしている。
その日のグリーンの速さや距離感などを確かめておくことは有意義なことだ。
距離感を確認することも大事だが、プロや上級者の場合、ボールの回転をチェックしてその日の自分のパッティングの状態や傾向を確認している。
ボールは順回転をかけるほど、芝目の影響を受けずにまっすぐに進む。逆に過度なバックスピンやサイドスピンがかかると傾斜の影響を受けたり、距離感がバラバラになる。パッティングでは、スライスもフックも打つ必要なく、目標にむけてまっすぐに良い回転のボールを打ち出すことが重要になるのだ。
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大人になってからゴルフを始めた人が身につけたい感覚とは?
ゴルファーには自分が目標としたり、憧れの対象となるプレーヤーがいるものだ。人によって、テレビで見るツアープロだったり、同じクラブのシングルハンディプレーヤーという場合もあるだろう。
憧れのプレーヤーのレベルに少しでも近づくために、スイングを真似してみたり、アドバイスを参考にした経験があると思う。その際、憧れのゴルファーの言動を無条件に素晴らしいと思いがちだが、自分自身に取り入れる際に気をつけなければいけないことがある。それはスイング中の「感覚」や「意識」など、そのプレーヤーの持っているフィーリングについてだ。例えば「スイング中は手の動きだけ意識している」という話を聞いたとする。その金言を鵜呑みにして、手に意識を向けてスイングしても上手くいくことは少ないだろう。そのプレーヤーは既に今までの練習で培ってきた運動回路が体にインプットされているため、手だけを意識してスイングしても上手くいっている可能性がある。また、体に動きを覚えこませてきた段階を経て、最終的に手の意識を持つようになった可能性もある。そのプレーヤーが今まで経てきた過程を考えずに、自分も手だけを意識すれば上手くなると考えた結果、手打ちが助長されてスライスがひどくなるかもしれない。人の感覚や意識は個人差が大きいため、取り入れるかどうかは細心の注意を払う必要がある。
多くのアマチュアの場合、ゴルフを始めたのは社会人になってからだと思う。私もゴルフを本格的に始めたのは18歳からなので、子供のように何も考えずにボールを打つということは難しかったし、球数を打っても自然と良いスイングが身につくことはなかった。今でこそ人前で模範的なスイングを披露することができるが、かつてはとてもお世辞にも美しいとは言えない腕力に頼ったオーバースイングだった。大人になってからゴルフを始めた人がスイングを改善するためには、やみくもに練習するのではなく、意図的に自分の動きを教育していくことが必要だ。
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