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GOLF

2020.08.07

なぜ、ゴルフで”1オン4パット”の悲劇は起きるのか

世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子・吉田洋一郎による、最新ゴルフレッスンコラム104回目。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。

吉田洋一郎

グリーン上の取りこぼしを防ぐマネジメント術

ゴルフではいくら技術が高くても、コース戦略を考えずにラウンドしていては良いスコアを出すことはできない。先日、平均スコア90台半ばのアマチュアとコースをまわったのだが、改めてコースマネジメントの大切さを考えさせられるプレーがあった。

彼は150ヤードのパー3で見事1オンしたのだが、グリーンの端にボールがのったため、2段グリーンの上に切られているカップまで、約15メートルの上りのストレートラインを残した。ファーストパットは5メートルショートし、セカンドパットは「絶対にいれてやろう」という気持ちが強すぎて3メートルオーバーしてしまった。3パット目は意気消沈してしまい50センチショート。せっかく1オンしたのに4パットをしてダブルボギーに終わるという、なんとも残念な結果に終わってしまった。

たしかに上りの15メートルのパットは難しい距離だったが、それでも4パットをしているようではスコアを伸ばすことはできない。もちろん、パット数を減らすには技術の習得も必要だが、彼の場合はグリーン上のマネジメントが足りなかったように思う。

カップインまでの戦略を立てる

コースマネジメントで大切なことは、最悪の事態に対してどう対処するか考えておくことだ。うまくいくことばかりを考えず、うまくいかなかった時のことを考えておく必要がある。グリーン上ではカップインできなくても次に入れられるようにするには、どうすればいいのかを考えなくてはならない。特に長い距離を残したパッティングでは、ファーストパットを打つ時からカップインまでの戦略を逆算して立てる必要がある。

今回の彼のプレーを振り返ってみると、まずファーストパットで5メートルの距離を残したことに問題がある。ファーストパットを打つ前の彼の行動を見ていると、ボールの後方で一生懸命ラインを読んでいた。ボールがどのように曲がるのかを考えていたのだろうが、15メートルもあるパットは横の曲がりより、縦の距離感に集中するべきだった。横に5メートルも曲がるラインはあまりないが、5メートルショートしたりオーバーすることはよくある。ここでは曲がりを考えず、半径2メートルの範囲内にボールを納められるように縦の距離感に集中するべきだった。上りで15メートルの距離をカップから2メートルの距離に寄せるには、しっかりと強めに打たなければならない。上りの傾斜を把握し、どのくらいの振り幅であれば2メートル以内に寄せられるかをイメージすることが必要だった。

次の5メートルのセカンドパットでは、ここでも彼はカップインさせようと入念にラインを読み、ボールの曲がり具合を気にしていた。しかし、プロでも5メートルのパットを決められる確率は低い。アマチュアなら、10回に1回か2回というところだろう。そうであれば、気にすべきだったのは、ここでも曲がり具合ではなく距離感だ。距離感をしっかりと合わせ、最悪でも1メートル以内に寄せる。理想は30センチオーバーさせるほどのスピードで打ち、カップをオーバーさせることができれば上出来だ。そして、カップインせず3パットでも仕方がないと考えて、カップインさせたいという気持ちを抑えるべきだった。

しかし、彼はここでも距離感を考えず、カップに入れることばかり考えていたため、セカンドパットを3メートルもオーバーしてしまった。意気消沈した状態で打った3パット目は、集中力を欠いて50センチショートしてしまった。ここでも集中力を保って距離感を考えていれば、ショートすることはなかったはずだ。

最初のパットで「2メートル以内であればいい」という気持ちがあれば、最悪でも3パットでおさめることができ、4パットすることはなかっただろう。

いくらパッティングストロークが素晴らしくても考え方が適切でなければよいスコアは出ない。特にアマチュアはパットで横の曲がりばかりを考えたり、入れたいという気持ちが先行して、縦の距離感がおろそかになる。スコアを向上させるために、冷静に自分の力量を把握してコースマネジメントを考える思考習慣を持ってほしい。

TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=小林 司

COOPERATION=取手桜が丘ゴルフクラブ

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