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2022.07.11

「新型7シリーズ」の販売戦略に見る、BMWの新たなる一手!

より大きく、より精悍さが際立ったキドニーグリルが世界中でさまざまな話題を巻き起こしているBMWのフラッグシップモデル、新型7シリーズ。「The 7 forward」と銘打ち、通常ではあり得ないような早さで日本におけるアンヴェールを展開した。このたび、一部顧客のみが参加できる特別な展示会にゲーテが参加。いち早く日本全国行脚が始まった新型ティザーキャンペーン。ここでは新型7シリーズが目指す、新時代へと駆けるBMWの世界観を垣間見た。

新しいことをはじめる勇気

"変化を恐れない人々"が集まったのは、東京・大手町のラグジュアリーホテル。BMWジャパンによる「新型7シリーズ先行お披露目および予約注文会」だ。クルマに少し詳しい人なら「新型7シリーズ? もう出るのか」と思うだろうが、実際確かに早すぎる。販売は今年度末からと噂されていて、それより半年以上も前からお披露目会が行われることになる。そんなこと、普通のインポーターではあり得ないスピードだ。

都内某所の高層ホテルの一角で、招待客がウェルカムドリンクを受け取りスツールに腰をかけると、会場が暗転。音楽とともにモダンダンサーたちが現れ、会場を所狭しと踊り始めた。やがて踊りと音楽が終焉を迎えるなと予感させられた刹那、ベールが取り払われて2台の新型7シリーズが現れた。

ここで新型7シリーズについて細かく述べることは控えたい。何しろ異例の早さで、かつ限られた人間のみが目にすることを許されているタイミングだ。ただ少しだけ紹介すると、そのスタイルは明らかにモダンだが同時にクラシカル……いや、近未来感もあるような。またクルマに近づくとドアが自動で、まるで誰かが周囲を確認しているかのように素早く、丁寧に開いた。巨大なモニターが備わる後席はシアタールームにもなれば、モニター越しにミーティングを行うスペースにもなる。という具合に、見たことのない、新しい時代に一歩足を踏み入れたような印象を受ける。

イベントのテーマは「The 7 forward」。BMWブランドマネジメントディビジョンの加藤有美子さんは「新型7シリーズのコンセプトは"forwarism"」だと言う。

「前進する意味の"forward"と、主義を示す"ism"を掛け合わせた造語ですが、新型7シリーズは変化を恐れずに前へ進んで行く、チャレンジして時代を変えていくリーダーでありたい。そんな意思が込められています。デザインひとつとっても、見れば"攻めているな"とお感じいただけるはずです」と続ける。

BMWジャパンで新型7シリーズのマーケティングを担当しているおふたり。左が加藤有美子さん、右が御館康成さん。ふたりの間にある垂れ幕は、最新のサステナブルな紙をフランスから取り寄せ、日本の先端技術で加工したもの。ここにも先進性が表現されている。

言葉だけでは、どの方向に進むのか、どれほど変化するのかなどを伝えるには限りがある。だから実車を見てもらうことで「なるほど、確かにforwardだ」と体感してもらう。それが今回のイベントの狙いだ。とはいえ、まだ発売の随分前の段階。そこで今回のイベントでは、まずは一部の限られた人々のみに共感してもらうことにしたようだ。

「共に変化を恐れず、前に進むことで我々と一緒に新しい時代を作っていこうと思っていただける、そのような方々にお声をかけさせていただきました」

それにしても前に進むとか、変化を恐れないとか、新しい時代を切り拓くとか。言うのは簡単だが、実際に行うとなるとそうは簡単にはいかない、ということは小誌読者なら良く分かるはず。ましてやBMWのフラッグシップモデル、看板車で。そこには覚悟が必要だ。例えば自動で開くドアがあるからとか、自動運転機能だとか、電気自動車だから先進性がある、なんていう。見かけや小手先だけでは意味がない。陳腐な先進性ならきっとすぐに忘れ去られてしまう。

「ですから7シリーズに我々がこめた、本質的な先進性、ラグジュアリー性をしっかりと見定めてもらうためのイベントでもあるのです」と、同じくBMWブランドマネジメントディビジョンの御館康成さん。

「単にエンジンをモーターに変えたからといって、それだけで先進性のあるクルマではありません。BMWは『駆けぬける歓び』を掲げる自動車ブランドです。iシリーズで蓄積してきた知見をフルに活かし、アクセルの踏み込み加減に応じた気持ちの良い加速感や、ハンドルの操作に応じたクルマの自然な動き……。電気自動車時代の『駆けぬける歓び』を感じていただける。そんな先進性を宿しているのが新型7シリーズです」

フルモデルチェンジした新型7シリーズの初期生産限定モデル「THE FIRST EDITION」。先行販売を受付中だ。¥17,200,000〜19,000,000

「The 7 forward」をテーマにしたイベントは、この日が初日。以降全国7都市で、9月頃まで開催されるという。先進性、ラグジュアリー性、新しい時代……言葉では伝わりにくいそれらの本質、方向性が実車だけでなく、イベント冒頭のモダンダンスから会場内の音楽、テーブルの調度品まで、あらゆるところに表現されたイベント。"変化を恐れない人"のみが参加できるが、もし選ばれたなら、新型7シリーズが前に進んで目指す新しい時代の世界観が見えるに違いない。あるいは参加者から話を聞く機会があれば、ゲーテ読者ならきっと理解できるはずだ。

 

問い合わせ
BMW/BMW i カスタマー・インタラクション・センター TEL:0120-201-438

TEXT=籠島康弘

PHOTOGRAPH=デレック槇島(StudioMAKISHIMA)

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