プラグインハイブリッドシステムを備え、エンスージアストの注目を集めているフェラーリ「296 GTB」のスパイダー版「296 GTS」。2022年6月25日、跳ね馬の祭典「フェラーリ・レーシング・デイズ」を開催中の鈴鹿サーキットにてお披露目された。
新型スパイダー「296 GTS」を国内初お披露目
2022年6月25日(土)〜26日(日)、鈴鹿サーキットにて4年ぶりに開催された跳ね馬の祭典「フェラーリ・レーシング・デイズ」。そこで、待望の新型スパイダー「296GTS」がついにお披露目された。
フェラーリ·ジャパンのフェデリコ·パストレッリ社長は発表に際して 「フェラーリは現在、歴史上最も幅広く、最も革新的で美しいモデルを用意しており、サーキット走行からロードドライブなど、多種多用なドライブシーンでフェラリスティの皆様にご満足いただいている。ハイブリッドカーにおいては、これでV8ベースの『SF90 Stradale』と『Spider』、V6ベースの『296GTB』と『GTS』と、全4台のラインナップとなった。また、日本ではこの数年間で顧客基盤が大きく成長し若返りを果たし、今後も、フェラーリとお客様との関係をさらに強化し、フェラーリの体験をより豊かにするためのさまざまな活動を展開していく」と話した。
最高出力830cvの新フェラーリV6ハイブリッド·パワートレインを搭載
「296 GTS」は、「296 GTB」と並んで、ステアリングを握る楽しさという概念を根本から書き換え、限界まで攻めるドライビングに限らず、日常的な走行でも純粋な感動を味わえるモデル。「296 GTS」では、「296 GTB」でデビューした、最高出力663cv、バンク角120°の新V6エンジンと、122 kW(167cv)の電気モーターが組み合わさり、跳ね馬のバッジをつけた公道用スパイダーに6気筒エンジンが搭載されるのはこれが初めて。クラストップの830cvという総出力を誇り、これまでには考えられなかったレベルのパフォーマンスと、革新的かつ刺激的でユニークなサウンドを実現した。しかも、ルーフを開けてこれを満喫できるというのだ。
ちなみに、モデル名はフェラーリ伝統のネーミングで、総排気量2.9リッターの6気筒エンジンに、グラン·ツーリスモ·スパイダーの頭文字である GTSを組み合わせたもの。
プラグイン·ハイブリッドシステムで利便性とドライビング·プレジャーを最大化
フェラーリで初めて登場したV6エンジンは、バンク角65°アーキテクチャーで、1957年に1500ccのF2シングルシーター「Dino 156」でデビューした。続く1958年には排気量が拡大され、フロントエンジン·スポーツプロトタイプの「196 S」と「296 S」に搭載。F1でも「246 F1」に搭載され、同年にマイク·ホーソーンがF1ドライバーズ選手権のタイトルを勝ち取った。
「296 GTS」のプラグイン·ハイブリッド(PHEV)システムは、抜群の利便性を誇るだけでなく、ペダル·レスポンスをゼロにまで短縮し、電力のみを使うeDriveモードで25kmの航続距離を実現した。また、車両のコンパクトなサイズと革新的なダイナミック制御システムの導入、徹底的に磨き抜かれた空力によって、操作に対する驚異的な敏捷性と応答性が確保されており、ドライバーを即座に感動させる。スポーティーな波打つデザインと極めてコンパクトなサイズは、ユニークでモダンなフォルムを視覚的に印象づけるが、1963年「250 LM」といった名車を巧みに参照した、シンプルさと機能性の完璧な融合も実現した1台だ。
ルーフはわずか14秒で開閉可能
ルーフを閉じたシルエットは「296 GTB」と同様、流線型のスポーティな印象。ルーフには軽量なリトラクタブル・ハードトップ(RHT)を採用し、開閉に要する時間は14秒で、走行中でも車速が45km/h以下であれば操作可能だという。ボディとルーフはBピラーの上で分離し、格納時には二つに分割されて、エンジンの前方に平らに折りたたまれるので、エンジンベイの放熱特性は変化せず、デザインの全体的なバランスも保たれる。そのため、エンジンカバーの後方部分に窓を設けることも可能となり、そこから新型V6エンジンをはっきり見ることができる。ルーフ格納時は、高さ調節が可能なガラスのリアスクリーンがキャビンとリアデッキを隔て、高速走行中でも最高の快適性を保つ。
究極のハイパフォーマンス仕様、Assetto Fioranoパッケージも
「SF90ストラダーレ」と同様に、車両の究極のパワーとパフォーマンスを特にサーキットで最大限に活用したいオーナーのために、「296 GTS」には、軽量パーツや空力的モディファイを含むAssetto Fioranoパッケージを用意。ベースモデルと比較し、8kg軽量化する。チタン製のサスペンションやカーボンファイバー製のパーツを選択することで、さらなる減量を図ることもできるという。
4モデル目のハイブリッドフェラーリとなるスパイダーモデル「296GTS」の登場。フェラーリファンにはたまらない。
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フェラーリジャパン http://auto.ferrari.com/ja_JP/