人間国宝と独車の共鳴
日本の匠と独クラフトマンシップが融合したBMWの特別限定仕様車が発表された。
その名も「7シリーズ ピュア・メタル・エディション」。BMWのオンライン・ストアで1月29日(金)午前11時より限定2台が販売された。
フラッグシップサルーンの最高峰グレードである750Li xDrive Excellenceをベースに、エクステリアにはBMW Individual(オーダーメイド・プログラム)が誇る特別色ピュア・メタル・シルバーを塗装。
最大の特徴は、重厚なメタルの塊感と磨きこまれた表面の美しさ。
それと、人間国宝の奥山峰石(ほうせき)氏による高度な打込象嵌(うちこみぞうがん)技法により加飾した絢爛(けんらん)な銀板鍛金インテリア・トリムを施した点だ。
その銀板には“花咲く日を待ち、生命の息吹を宿した枝垂れ桜”が描かれ、さらに専用装備となる純銀のワインカップには開花した可憐な桜を見事に描いた粋な世界観を演出している。
「この仕事を続けて60年余り。自動車免許を返納してから、まさか大好きなクルマの内装を仕立てるとは夢にも思っていませんでした。とりわけ、銀板トリムに描いた枝垂れ桜をパーツの大きさに合わせるのが大変で、デザイン案は幾日も書き直し。今までにないくらい緊張しましたね」とは奥山氏。
ドイツ的なクラフトマンシップが注がれた最高峰の機械である7シリーズに、日本人の琴線に触れるストーリーが見事に結実した本作。
美と技の究極をつむいだ世界で2台だけの走るアートとなっている。
詳細はこちら