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2023.01.31

肉とタレだけで勝負! 市ヶ谷・炭火焼肉 なかはらの「幻のタン」

限界を知らない男、モノ、コト――過剰なモノを愛し続けたゲーテ編集部が贈る特集「最上級事典2023」。妥協を知らないゲーテ流の最上級とは何か。今回は、東京・市ヶ谷「炭火焼肉 なかはら」の「幻のタン」を紹介する。【特集 最上級事典2023】

東京・市ヶ谷「炭火焼肉 なかはら」の「幻のタン」

店主の中原健太郎氏は妻の実家の焼肉店を継ぎ人気店へ成長させ、2014年に移転し「炭火焼肉 なかはら」として再スタート。職人の技術や知識を体系化し、焼肉を料理として高めている。

焼肉を究め、常識を覆す「幻のタン」

焼肉は料理だ。ビジュアルやパフォーマンスが注目を集める時代。焼肉店が次々とエンタテインメント化していくなかで、「炭火焼肉 なかはら」は焼肉店としての矜持を貫き、料理としての高みを目指す孤高の存在である。店主の中原健太郎氏は、安易なギミックや余計な食材の力を借りるのではなく、肉とタレだけで勝負する。ただひたすらに包丁を握り、肉と向き合い続けている焼肉職人だ。

肉は厳選して一頭買いした黒毛和牛のみを使用し、備長炭のコンロで焼き上げる。客の目の前で特製の包丁を使い、その部位の最も美味しいところを切りだすべく、大胆なトリミングと繊細なカットで提供の直前に手切りする。丁寧に磨かれた肉の美しさに思わず息を飲む。「場数や経験によってたどりつける世界があると思う」と語る中原氏。

そのこだわりの真骨頂ともいえるひと皿が、タン元、タン先、タンゲタを盛り合わせた「幻のタン」だ。部位ごとに異なる旨味や食感を最大限活かすため、各部位に一番適した切り方で切る。なぜこの厚さで切るのか、なぜこの深さで切りこみを入れるのか、さらに味付けや焼き方にいたるまで。中原氏が作りだす焼肉にはすべて理由がある。

炭火焼肉 なかはら
住所:東京都千代田区六番町4-3 GEMS市ヶ谷9F
TEL:03-6261-2987
営業時間:平日/1部18:00〜、2部20:30〜 土日祝/1部17:00〜、2部19:30〜
定休日:水曜
座席数:39席
料金:「幻のタン」を含むコース ¥20,000〜

【特集 最上級事典2023】

TEXT=山路力也 EDIT=安福みき(ONE-HALF)

PHOTOGRAPH=舛田豊明

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