平常時は年に5ヵ月をハワイで過ごす本田直之さん推薦のハワイのグルメを一挙にまとめて振り返る。※2022年8〜9月掲載記事を再編。
1.全米、カナダで人気の「JINYA」がハワイに上陸!
ワードビレッジの高級コンドミニアムワイエア1階の「NOBU HONOLULU」がクローズしたスペースが、全米やカナダで店舗展開する「JINYA」に生まれ変わった。同じスペースの中には「Robata JINYA」「LBD Japanese Bar & Lounge」がすでにオープン。さらに「JINYA Ramen Bar」も2022年8月22日にオープンするという注目スポットだ。
広い店内には鮨カウンターに加え、個室も用意。メニューには目の前で板前が握ってくれる鮨からタコスまで、バリエーション豊か。音楽がガンガンかかっていて、クラブとレストランの中間のような雰囲気がある。日本の炉端焼きや和食の店とは違う、こういったテイストの店が今アメリカではブーム。ハワイでもローカルに流行りそうな予感がする。ふたりでしっぽりというよりは、大人数でワイワイ楽しむべき店である。
2.ストリート系ラーメンと名付けたい「CAMADO Ramen Tavern」
ストリート系ラーメン居酒屋がLewers Stに誕生した。日本が世界に誇る食のひとつであるラーメンと、日本の居酒屋カルチャーが体験できる「CAMADO Ramen Tavern」。ポーク、エビ、ビーガンの3種がある餃子とタンメンや坦々麺が人気。オープンしたばかりなのに、客席を見渡すと見事にアメリカ人の客ばかりで、ラーメンのワールドワイドな人気ぶりがうかがえる。
お酒はビール、日本酒はもちろん、クラフトカクテルには、渋谷・酒モヒートや原宿・紫蘇リフレッシャー、芸者・柚子スピリッツといった日本の文化や名称を意識した遊び心のあるネーミングがついている。今はまだ夕方からのオープンだけど、2022年11月にはランチからの全日営業が始まる予定とか。ワイキキで飲んだ後の〆の一杯に気軽に利用してほしい店だ。
3.メインランドの雰囲気を醸すオイスターバー「The Seaside〜Seafood・Raw bar・Wine」
2022年8月17日にオープンした話題の店にも行ってみた。5月にSeaside Ave.に移転した「ALOHA STEAK HOUSE」横のバーがあったスペースにオープンしたオイスターバー「The Seaside〜Seafood・Raw bar・Wine」。
バンクーバーやワシントン州から毎日数種類の新鮮なオイスターを輸入し、フレッシュはもちろん、サワードゥ(酸味のあるパン)をくり抜いて器にしたボストンクラムチャウダーなど、アメリカ西海岸をテーマにした料理が楽しめる。
東海岸や西海岸のオイスターバーで活躍していたマネージャーも揃い、メインランドのオイスターバーの雰囲気そのもの。そこが面白いと思った。日本の牡蠣とは違うアメリカ、カナダのフレッシュオイスターにレモンを軽く絞り、シャンパンやワインで流し込めば最高のアペロ。もちろん食後の一杯に行くにもいい、幅広く使えそうな店。
4.キャラの濃いオーナーが作る絶品串カツ「フジヤマ・テキサス」
こちらもゲーテのハワイ特集で紹介した僕のお気に入りの店「フジヤマ・テキサス」。黄色のシャツ姿が、キャラの濃い日本人オーナーのコウイチ。彼とのたわいのない会話を楽しみながら、串揚げやつまみを食べて飲む、なんとも居心地がいいゆるい店なのだ。そして、ここの串カツはかなり美味い。そして胃もたれしない。揚げ油にも衣にもコウイチのこだわりがあるので、日本から遊びに来た友だちもよく連れて行くほど間違いのない店。ハワイで串カツ?と思うかもしれないが、行ってみると意外とホッとするはず。
5.復活してくれ、スイカソジュ! 「カフェ ダック バット」
平日の夜ならウォークインでも気軽に行ける“ハワイにある韓国”。場所はカカアコの少しだけ怪しいエリア。ここは大人数でワイワイするには最高の店。ひとつだけ残念なのが、大人気のスイカソジュがパワーダウンしちゃったこと。スイカを半分に切ってくり抜いた中に、スイカジュースと韓国焼酎ソジュのカクテルがなみなみといれてあり、小さなグラスに注いでは飲むのが楽しかったのに、コロナ対策らしくボトルになってしまっている。いつか戻るとは思うのだけど、これがテーブルにないのはなんとも寂しい。とはいえ、店の中は相変わらずたくさんの人で溢れていた。チーズがたっぷりかかったトッポギやフライドマンドゥなど、料理も美味しいのでぜひ行ってみて。
6.僕のオススメを選べば間違いなし! 中華料理「デュー・ドロップ・イン」
過去のゲーテのハワイ特集でも紹介したことがあるが、まずはサウスベレタニア通り沿いにある「デュー・ドロップ・イン」。いわゆるハワイにある昔ながらの中華料理屋なんだけど、ホッとする美味さ。メニューがあまりにも多いので“これを選べば間違いなし”という頼むべき品を紹介したい。
本田直之オススメ5品
1.Beef Broccoli Pan Fried Noodle
2.Shao Bing Sesame Bread Pockets(Pork&Tofu)
3.Vegetarian Bean Skin Ball
4.Pan-Fried Potsticker Chiken&Chives(8pcs)
5.Hot&Sour Soup
7.2022年8月にオープンしたばかりの「wahlburgers」
もう1店は新規オープンの情報。2022年8月1日にアラモアナセンターのエヴァウィング寄りにあるロングス・ドラッグストアの山側の隣といえばわかりやすいかな。俳優のマーク・ウォルバーグ、ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックのドニーらがいるウォルバーグファミリーが経営している「wahlburgers」がオープンしたので行ってみた。
「The Our Burger」は分厚いジューシーなパテにレタス、トマト、オニオン、そしてチーズなどが入り、ソースはオリジナルとか。オニオンのクリスピーフライや、フレンチフライなどメニューはいろいろ揃っているが、どれも旨い。全米やカナダ、海外でも展開している店舗のようだ。
8.レベルの高いメキシカン発見! 「THYDA’S TACOS」
年に5ヵ月をハワイで暮らすといいつつも、まだまだ行ったことがない店、新しく発見する店はあるものだ。今回は最近見つけて感動した店を紹介する。
カカアコにあるフードトラックで気になってはいたものの、まだ一度も買ったことがなく、つい先日やっと買いに行ったところ「めちゃくちゃうまいじゃん!」と驚いた、新しく発見したメキシカンのフードトラック。こんな小さなトラックに4人のスタッフがいて、ひとりはオーダーを取り、3人が調理担当。ひっきりなしに人がやってくる人気店だった。まずは肉の種類をオーダー。次にタコス、ブリトー、ケサディーヤ、ライスボウル、ムーリータのどれで食べるかを選ぶ。
僕が選んだのはLENGUA(牛タン)のタコスとCARNITAS(豚肉)のMULITA(ムーリータ)。本場メキシコではおなじみのLENGUAだけど、ハワイや日本ではメニューに見かけないだけに、ここで出合えたのは嬉しい驚きだった。ボリュームがあるブリトー、ケサディーヤ、ライスボウルはひとつでも十分だけど、タコスやムーリータはふたつぐらいぺろっと行けちゃう。ここはハワイで何度も通う店になりそうだ。
9.ダウンタウンのうまい大人気コリアン「O’Kims」
「ITANI ATHLETIC」の井谷さんとマイケルに教えてもらった店がここ。僕も以前から気になっていたんだけど、実際に行ったら大当たりの店だった。コンテンポラリー・コリアン・フュージョン・フードとのことだけど、オーセンティックなメニューがとてもうまい。僕が食べたのはBIBIMBAP WITH KALBI。月替わりのスペシャルメニューもおいしそうで気になるところだった。それにしても大人気店なんで、12時を過ぎると予約していない客は皆待つことになっていた。オープンテーブルで予約ができるので、英語が苦手な人も予約が取りやすいはず。ウォークインで気軽に行きたいという人は、11時開店だから12時前に入店をオススメする。
10.子連れでも気軽にイタリアンが楽しめる「LaCiccia」
ハワイに来た友人から「子供を連れて行けるうまい店はありますか?」と聞かれることが多いが、最近はここを教えている。イタリアンレストランなんだけど、アメリカ人がやっているイタリアンでうまい店を探すのは難儀。ここはうまいと思ったところ、アジア系のシェフ。とてもカジュアルでメニューにラザニアとか納豆パスタ、明太子パスタなどもあるので、友達の家族と行った時、子供が納豆パスタをひとりで完食していたほど(笑)。大人数で行くにもとても入りやすい。BYOBなのでお酒の持ち込みは忘れずに!
11.スパムエッグサンドを食べるべし! 「Anyplace Cocktail Lounge」
この店はハワイで40年以上続く、ローカルのシニアが集うバー。ちょっとさびれた感じの店なんだけど、ここのスパム&エッグサンドイッチを食べにいくだけでも価値がある店。ハーフ(4ピース)とホール(8ピース)の2サイズがあるけれど、絶対にホールをオーダーすべき。8ピースなんてうまいからあっという間に食べられる。もともと「フジヤマテキサス」の横にあった店が、マッカリーに移転。だからフジヤマのコーイチも大好きな店。スペースが大きくなったので、大勢でも飲んだり食べたりできる。もうひとつ忘れちゃいけないメニューが唐揚げ。その名もおばちゃんチキン。この2品で大満足できるはず。
12.相変わらずのボリュームと美味さ「SIDE STREET INN」
大好きな店だけに、オーナーのコリン・ニシダ氏が亡くなってどうなるかなと心配だった「SIDE STREET INN」。しかしコリンの味をしっかり守り、人気店としてとても繁盛していた。内装も変え、壁をすべて取っ払って広々とリノベイトし、ライブ演奏も入るようになっていた。僕が必ず頼むボンレスカルビ、ポークチョップ、キムチフライドライスも相変わらずのボリュームとうまさ。19時には満席となっていたので、行きたい人は要予約で!