2022年の中秋の名月は9月10日。中国では中秋節という節句にあたり、古くから月餅を供えて月見をし、家族でその月餅を分けあって共に味わうという。昨今、日本でもこの時期限定でさまざまな月餅が登場。なかでもスイーツファン必食の逸品はコレ!
月餅好きなら一度は試すべき! ザ・ペニンシュラ ブティック&カフェ「ヘイフンテラス特製 月餅」
毎年、中秋前後に限定販売される人気のカスタード餡の月餅が、今年も登場している。「ヘイフンテラス特製 月餅」は、「ザ・ペニンシュラ東京」の中国料理「ヘイフンテラス」の点心師により手作りされる。
1986年に「ザ・ペニンシュラ香港」の中国料理「スプリングムーン」のシェフが考案したレシピを受け継ぎ、あひるの塩漬け卵黄やカスタードパウダーを混ぜた餡を、北海道産の発酵バターや国産の卵、小麦粉を使ったさっくりと軽い生地で包んである。
手に取って見ると、表面にはヘイフンテラスのシンボルである、縁起のいい鳳凰の刻印。作り立ての味のまま鮮度を保つため、要冷蔵で販売されているが、食べるときは少し温めて食べるのがポイントだ(600Wの電子レンジで20秒温めるか、200度のオーブンで6分焼く)。
ほんのりと温かい月餅をひと口。サクッと軽やかな生地からはバターの香りが漂い、甘さ控えめのカスタード餡を引き立てる。中国茶はもちろん、ホットのミルクティーとの相性がとてもいいのでおすすめしたい。
また、香港から直輸入したカスタード餡の「ザ・ペニンシュラ ミニエッグカスタード月餅」もあり、食べ比べするのも楽しい。
「ザ・ペニンシュラ ミニエッグカスタード月餅」は、濃厚なカスタードの風味が印象的。ちょっと塩気があるので、ウイスキーやラムとの相性抜群の大人スイーツだ。こちらも温めてから、秋の夜に名月を眺めつつ、美酒とともに味わいたい。
どちらも、蓮の花にインスピレーションを受けたデザインの華やかなボックス入り。自分や家族へのご褒美スイーツに、あるいは、親しい人へのギフトにも最適だ。
問い合わせ
ザ・ペニンシュラ ブティック&カフェ TEL:03-6270-2888
豚肉と上海蟹のハイブリッド月餅! 蟹王府「上海蟹(豚肉入り)月餅」
季節を問わず、いつでも極上の上海蟹が食べられると世界中の食通を魅了している、上海の「蟹王府(シェワンフ)」。2020年12月に東京・日本橋に初上陸した「蟹王府 日本橋店」でも存分に蟹を堪能できるようになった。
上海では中秋に肉入り餡の月餅を食べるのが一般的だというが、「蟹王府」では、豚肉の餡と上海蟹肉を重ねたハイブリッドな月餅が味わえる。上海本店限定のこの月餅が、今年、日本に初お目見えしている。
赤い押印が施された「上海蟹(豚肉入り)月餅」は、期間中は毎日、点心師が厨房で手作りし焼き上げている。焼きたてを味わうのが最も美味だ。テイクアウトは注文を受けてから焼き上げるため、1時間ほどを要する。予め電話で確認をするとスムーズだ。
上質なラードを使った折パイの香ばしさとサクサクとした食感に続き、豚肉の餡と上海蟹の身の旨みが加わった塩味がほどよい、まさに大人のおやつ。黒ブドウ比率の高いシャンパーニュとの相性がいいから、食前のアペリティフにするのもいいだろう。
「できれば焼きたてを2時間以内に食べていただきたい」と、点心師。そうはいかなくても、テイクアウトや配送の月餅には温め方も添えられる。フライパンで両面を5分ほど(または、200℃のオーブンで5~8分)温めれば、できたての風味に。
販売は中秋節の9月10日まで。親しい人と一緒に、新たな味覚体験を。
問い合わせ
蟹王府 日本橋店 TEL:03-6665-0958
和の餡で洋風にアレンジ! 銀座ウエスト「月餅」
リーフパイやドライケーキなど、東京・銀座の洋菓子・喫茶店「銀座ウエスト」の焼き菓子は、まさに手土産の定番。よくお世話になっている読者もいることだろう。そのラインアップに、中秋の前後だけ「月餅」が登場することを、ご存じであろうか。
この「月餅」は、かつて、香港にあった「ウエスト香港店」にて、「日本の伝統的な餡で香港のお客様にアピールしよう」と、香港の定番である卵黄が入ったレシピとは異なる、饅頭の老舗「塩瀬総本家」の餡を使ったオリジナルの月餅を考案。2016年から18年の2年間、中秋の季節にのみ限定販売されていたもの。日本では2020年に中秋の季節限定で登場して以来、少しずつファンを増やしている。
中国茶だけでなくコーヒーや紅茶にも合うようにと、硬めの餡には黒胡麻と胡桃、栗、さらには、隠し味としてコーヒーなどを配合。生地は洋風に仕上げ、ウエストらしさをプラス。中華菓子の餡を思い起こしつつ甘さは控えめ、ナッティーな風味もある上品な味わいは家族のだんらんを盛り上げてくれる菓子として、気軽な手土産にぴったりだ。
問い合わせ
銀座ウエスト TEL:0120-73-5622