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2021.11.06

新幹線1時間で行けるビール天国。いま、静岡のクラフトビールが面白い!【#1 ルーツ編】

近年、静岡県がクラフトビールのブームに沸いている。県内には22のクラフトビールの醸造所があり、ビール好きから評価の高い銘柄も多く存在。そんな静岡のビールを各種試すなら、静岡市内のビアバーと醸造所を巡るのが効率的で楽しい。そこで、静岡のビアホッピングの醍醐味を4回連載でご紹介する。第1回はルーツ編。

クラフトビールが静岡旅の満足度を上げる

東京から新幹線で1時間の静岡市といえば、近年では「サウナしきじ」や「てんぷら 成生」、「炭焼き鰻 瞬」を目当てに県外からの客も多く訪れる街。隣の焼津市には日本屈指の魚職人・前田尚毅氏(サスエ前田魚店)もいて、前田氏が取引する地元の料理店に向かうフーディーも増えている。

静岡市出身である筆者周辺のサウナーや食通も静岡へ行く人が多く、おすすめを聞かれることが多々ある。そんな時に開口一番に言うのが、「静岡でクラフトビールを飲んで欲しい!」ということ。クラフトビール好きの間では広まってきているが、そうでない人は見過ごしがちなのがもったいない。

通し営業の店も数軒あり、サウナ後や夕食前に旨いビールをひっかければ旅のエンジンが全開加速。むしろ、一度はクラフトビール目当ての旅を計画して欲しい。そこで、本連載では、市内にある以下の店舗とブルワリー(醸造所)を紹介しつつ、なぜ静岡でクラフトビールが盛り上がっているのか、地元のキーパーソンの話とともにお伝えする。

「クラフトビアステーション」
クラフトビール好きで盛り上がる酒場的ビアバー
「cove」
地元食材を使った窯焼きピザとビールの組み合わせが人気のビアバー
「Beer OWLE」
樽生のほか瓶缶を常時50銘柄用意し、家飲みにも重宝するショップ
「West Coast Brewing」
シアトル出身のアメリカ人建築家が手がける気鋭ブルワリー
「García Brewing」
ペルー人醸造家が作るキヌアを使ったビールが好評のブルワリー

『静岡クラフトビアマップ』は地元のビール好きの熱意が集結し、2017年から発行されている無料冊子。今回取材をした小島直哉さんも製作メンバーのひとりだ。市内のビアバーに置かれているので、この冊子片手に梯子ビールを楽しもう。

徒歩圏内に14軒のビアバーが集まるビール天国

静岡駅からすぐの市街中心部は、約500m四方に14軒のクラフトビールの店が点在。これは他の地域ではそうそうない密度であり、ビアホッピングの聖地となりつつある。

なぜビアバーが増えたかといえば、まず、静岡県内にブルワリーが多いからだ。その数、現在22ブルワリーと、東京、神奈川、北海道に次いで全国4位。県内の変革を「クラフトビアステーション」と「cove」のオーナーである小島直哉さんに聞いた。

「もともとは’90年代に伊豆で第一次地ビールブームが起こり、10箇所の醸造所ができました。そのあと2000年にできた沼津のベアード ブルーイングの影響はかなり大きいと思います。そこはいままでの地ビール(ドイツのラガーやチェコスタイル)とは違う、アメリカのクラフトビールに影響されたものを造り始めて、それから伊豆以外でも醸造所が増えていきました。ベアード ブルーイングで学んだ人が新たな醸造所を作るなど、独立を応援する風潮もあってどんどん広がっていったんです」

小島直哉さんは愛知県出身。大学時代からビール好きで、自動車部品メーカーに勤めていた時のカナダ・トロント研修期間にクラフトビールに目覚める。その後、半年間バンクーバーの醸造所で働き、2016年に「クラフトビアステーション」を開業。現在は「West Coast Brewing」で醸造家として研鑽を積みながら、自身の醸造所の創設を目指している。

県内の醸造技術のレベルが上がったことに加え、銘水が多いこともビール造りの強みとなった。なにせビールの原料の9割が水なのだ。

2014年に静岡市のど真ん中に「アオイブリューイング」(今年2月に閉業したが年内に醸造再開予定)ができた頃にブームが加速し、各地にマイクロブルワリーが誕生。地ビールからクラフトビールへと進化すると、静岡市で県内のビールを提供するビアバーも増えた。その筆頭が’16年にオープンした「クラフトビアステーション」だ。

そして、次の大きなインパクトは’19年夏、「West Coast Brewing」(以下WCB)の誕生である。シアトル出身の建築家、デレック・バストン率いる米日仏のチームが造るのは、強烈にホッピーで時にクレイジーな美味しさも感じさせるクラフトビール。「WCB」はすぐに全国トップクラスの人気を博し、県外のビール好きを多く呼ぶこととなる。実は「WCB」の醸造家でもある小島さんが言う。

「昼はWCBの醸造所のある用宗(もちむね)に行って、夜は市街を周遊という人が多いですね。地域によってはビール業界内でライバル視するところもあるけど、静岡はみんなで盛り上がろうという大らかなムード。梯子酒イベントも一緒にやりますし、動画配信にも一緒に出演する。みんなでクラフトビールブームを作り上げようとしています。それも面白い要因で、お客さんも同じノリになるから飲み歩き文化が定着しているのだと思います」

以前、大阪から静岡にビールを飲みにきた男性は、1泊2日のつもりが梯子ビールをしているうちに3泊4日になってしまったなんてエピソードも。沼に落ちることも想定して、余裕をもった旅程を組もう。

次回(11月7日掲載)【#2 店舗編】では、小島さんが手がける「クラフトビアステーション」「cove」と、ビール輸入会社「BC Beer Trading」の代表オーナー・草場達也さんが手がける「Beer OWLE」を紹介する。

TEXT=大石智子

PHOTOGRAPH=松川真介

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