「ザ・リッツ・カールトン東京」が誇る日本料理店「ひのきざか 鉄板焼」にて、4月10日(土)からダイニング・エクスペリエンス「一期一会」が提供される。おもてなしの心を表すといわれる茶懐石の精神と、鉄板焼きを融合させた革新的なコースをひと足お先に体験してきた。
鉄板焼きの手法で魅せる“日本式”アフタヌーンティー
「ザ・リッツ・カールトン東京」の45階に位置する日本料理店「ひのきざか」。この一角にある鉄板焼きレストランで開催されるのが、ダイニング・エクスペリエンス「一期一会」だ。元来、懐石料理とは、お茶を美味しくいただく目的で考案されたというが、「一期一会」は、そのおもてなしの心を表す茶懐石の精神と、鉄板焼きの手法を融合させた食体験だという。
日本茶と鉄板焼きという組み合わせだけでもユニークなのだが、この発想に至ったのは、昨年、総料理長に就任したサンドロ・ガンバ氏の「鉄板焼きでアフタヌーンティーができないか?」のひと言から。鉄板焼き×アフタヌーンティー×高級茶? 想像がつくようでつかないテーマだが、実際は「なるほど! これは確かに日本式アフタヌーンティー!」と唸らざるをえないコース展開で、目も舌も大満足の内容に仕上がっていた。
「一期一会」ではセイボリー5種、スイーツ3種と、それぞれに厳選した高級茶がペアリングされる。セイボリーといっても、世界初の無農薬で育てられた「くぬぎ鱒」の麹漬け焼きにそば粉のパンケーキやキャビア、生柴漬けを添えたものや、山形県花沢産の「雪降り和牛」を使ったハンバーガー、サンドイッチ、フィレステーキの3種盛りなど、軽食の域を超えた、ラグジュアリーホテルの威信と技術を結集させたラインナップ。お腹を満たすには十分でありながら、それらが小ぶりなサイズで提供されるアフタヌーンティー的演出が、なんだか粋である。
料理に合わせて提供されるお茶は、希少な高級茶葉を厳選。料理を引き立てる奥ゆかしさがありながら個性を発揮するお茶ばかりで、例えば、苺豆腐とのペアリングとして出された、低温でじっくり抽出した宇治煎茶は、舌の端に濃厚な旨みが広がる出汁のような風味で、まろやかさとほのかな甘みがある苺豆腐と溶け合うようだった。
目の前で丁寧に仕上げられる鉄板焼きならではの醍醐味がありながら、気軽な雰囲気で楽しめる料理と、高級茶のマリアージュ。午後のひと時を充実させるアフタヌーンティの本質を味わえるダイニング・エクスペリエンスの初回は、提供期間9日間と、まさしく一期一会なのでお見逃しなく!