2024年12月5日、イルミネーションきらめく東京・丸の内で開催されたブランパン×ゲーテによるイベント「五感で感じるブランパン」。誰もが憧れる名門ブランドのイベントということもあって、腕時計マニアの太田雄貴氏もスペシャルゲストとして登場。ホリデーシーズンらしい心華やぐ時間となった。
ブランパンの名作時計をタッチ&トライ
丸ビル35階のフレンチ「サンス・エ・サヴール」にホリデーシーズンらしい衣装をまとった約60名が集まってきた。この日開催されたのは、ブランパン×ゲーテによるイベント「五感で感じるブランパン」。シャンパーニュやフードがサーブされ、会場には1735年に創業、現存する世界最古の時計ブランド「ブランパン」の名作腕時計が展示されている。
この日展示されたのは、フィフティ ファゾムス バチスカーフの新作モデル。なかでも最も高価だったのは、「トゥールビヨン カルーセル」。アートにも等しいこの貴重な腕時計にもタッチ&トライできるとあって、多くの人が目をキラキラと輝かせていた。
「ブランパンが歴史ある名門ブランドだということは知っていましたが、これまで実物を見る機会がありませんでした。今日思ったのは、ブランパンの腕時計は写真よりも実物のほうがいいということ。ディテールまで丁寧に仕上げられていて、本物のラグジュアリーってこういうことなんだなと思いました」(ゲストの男性)
フェンシング・太田雄貴のトークショーも開催
会場が最も盛り上がりをみせたのは、この夜のスペシャルゲストである元フェンシング選手で現在国際オリンピック委員会委員を務めている太田雄貴氏とゲーテ局長・二本柳陵介のトークショー。かなりの時計好きで「20本以上は持っている」という太田氏が腕時計の魅力、ブランパンの魅力を語った。
「腕時計ってWatchであってLookではない。ただ時間を知るために見るのではなく、意識的に注意深く見るものだと思うんです。機械式時計って見ているだけで楽しいし、自分が好きな時計を着けていると、それだけで気分が盛り上がる。僕にとって欠くことのできない存在です」(太田)
この日、彼が着けていたのは1956年に誕生したモダンダイバーズウォッチの人気コレクション「フィフティ ファゾムス バチスカーフ フライバック クロノグラフ」。このセラミックケースを纏った新作は、これまで以上にモダンな印象だ。
「フィフティ ファゾムスは、ずっと着けてみたい腕時計でした。歴史的な背景も含め、男心をくすぐられる感じがします。ダイバーズウォッチなのでもっとゴツいのかなと思っていましたけど、着けてみるとすっきりと手首に馴染みました。フォーマルやビジネスから、プライベートのカジュアルなシーンまで使いやすい腕時計だと思います」(太田)
太田流の「プレッシャーを味方につける方法」とは
トークはどんどん盛り上がり、五輪や五輪委員会の裏話も飛び出す。なかでも興味深かったのは、太田流の「プレッシャーを味方につける方法」。
「よく『プレッシャーを克服する方法は?』という質問を受けるんですけど、プレッシャーを細かく分析してみたことがあるんですよ。大きな舞台に立ったとき、人はなぜ胸が締めつけられるような身体感覚になるのか。原因は大きく3つ、外的要因のプレッシャー、自分のなかから湧き上がってくる緊張感、そして“あがっている”状態に分けられるんです。
いわゆる“あがる”というのは準備不足で不安な状態。外的要因のプレッシャーは、自分以外の誰かの思いを背負いすぎているということ。このふたつは、それが理由だと思えば、対策が可能です。唯一、コントロールが難しいのが自分のなかから生まれる緊張感。でもこの緊張感は、実は自信の裏返しじゃないかというのが経験から学んだことです。
僕の場合、世界選手権や北京五輪といったいい結果がでたときは、前日緊張で眠れなかったんです。でも一回戦で負けたリオ五輪のときは、前日爆睡してました(笑)。正直、リオのときは勝てる気があまりしなかった。だから緊張もなくよく眠れたんです。もし大舞台を前に胸が締めつけられるような感覚があったら、自分は3つのうちどれなんだろうと考えてみてください」
2時間にわたるイベントも気がつけば終了。楽しい時間はあっという間に過ぎゆく。そんな曖昧な人間の感覚と違い、会場に並ぶブランパンの時計たちは正確無比に時を刻み続けていた。
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ブランパン ブティック 銀座 TEL:03-6254-7233