2017年タグ・ホイヤーに入社し、2020年CEOに就任。2023年で4年目を迎えるその男が、フレデリック・アルノー氏である。就任以来、特に注力しているのが、タグ・ホイヤーのアイコニックなコレクションの価値の最大化。折しも2023年は、同ブランドの代表シリーズ「タグ・ホイヤー カレラ」が1963年に誕生してから60周年であり、2023年春の世界的時計見本市、ウォッチズ&ワンダーズでどんなメッセージを打ちだすか? に注目が集まっていた。そんななかアルノー氏に現地インタビューを行った。
フレデリック・アルノー、CEO就任4年目の挑戦
「タグ・ホイヤーは60年の歴史のなかで約500ものカレラを発表してきました。今回の発表では、よりいっそう強いメッセージを伝えられる時計が必要だと考えていました。伝統に根づいていながらも、モダンな作品になるモノを。それがこのタグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ。
風防がグラスボックス仕様でレトロな風合いながらも、風防とケースがまるでワンピースのように接合しており美観に優れていると思います。この60周年記念で特別製作した世界初となるハリウッドショートフィルムで、アンバサダーのライアン・ゴズリング氏もつけています」
’70年代のカレラに見られるドーム型のヘサライトガラスに似ているが、タキメータースケールの曲線に沿ってダイヤルのエッジまでシームレスに成形できるように新開発されている。機能を守りつつ、見た目の美しさにこだわった1本だ。
「お客様が求めているものを追求していくことが第一の使命です。それを達成するために、破壊的であって、ナンバー1であって、ほかのブランドとは違う時計を考え続けます。
『タグ・ホイヤー カレラ プラズマ』はまさにそのひとつで、挑戦の連続。前回はクリア ディアマンテ ド アヴァンギャルド、今回はピンクカラーの、ラボグロウンダイヤモンドをつくりました。今後はほかの色ももちろんつくっていきます。今回は何でピンクかって? 常に最初が必要であり、カラープロセスの管理は困難。制作過程で色を管理するのが難しいのです」
今後もアルノー氏率いるタグ・ホイヤーから目が離せない。
Frederic Arnault
1995年パリ生まれ。CEOとして、1860年以来のタグ・ホイヤー史のさらなる成長の加速を目指し、イノベーションの活性化に取り組む。腕時計とは「時計をしているその人となりや情熱を示すモノ、そして人生のひと時をともに過ごし感動をもたらすモノ」と答える。
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タグ・ホイヤー TEL:03-5635-7054