2021年も高級ウォッチブランドから続々と届く新作情報。その中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる”活きのいい”モデルを厳選! 連載第76回は、ブライトリングの「プレミエ ヘリテージ コレクション」を紹介する。
モダンレトロを体現する次世代のクロノグラフが出揃う
今も昔もクロノグラフは機械式時計の王道であり、ブランドの設計思想が顕著に表れる。ブライトリングの「プレミエ ヘリテージ コレクション」は、クロノグラフが隆盛を極めた1940年代頃のスタイルに現代的に解釈した新しいコレクションである。
ブライトリングが踏み切った英断は、自社製の手巻きクロノグラフ専用ムーブメントの採用にある。
一部の高級ブランドが昔ながらの手巻きクロノグラフを作り続けていることには理由がある。自動巻きクロノグラフの実用化は、1960年代後半からはじまった。自動巻きムーブメントの場合、リュウズを巻かずに安定した精度を出せるというメリットがある一方、ローターを取り付ける分だけ時計全体に厚みが出る。それに対して、手巻きムーブメントはリュウズを巻く手間はかかるものの、軽やかな装着感とよりクラシックなテイストが打ち出せる。
手巻きムーブメントと自動巻きムーブメントを適材適所で取り入れた「プレミエ ヘリテージ コレクション」のラインナップは大変見応えがある。これらを大別すると、「プレミエ B09クロノグラフ 40」「プレミエ B25 ダトラ 42」「プレミエ B15 デュオグラフ 42」の3つのカテゴリーに分けられる。
40mm径のほどよいサイズ感の「プレミエ B09クロノグラフ 40」は、1940年代の手巻きクロノグラフのデザインを踏襲。ステンレススチールケースは、大胆なピスタチオグリーンのダイヤルが目を引く。
同じく手巻きムーブメントを搭載した「プレミエ B15 デュオグラフ 42」は、2本のクロノグラフ針を持ち合わせることで、2つの経過時間を同時に計測することができるスプリットセコンド機能を備えた注目作だ。クロノグラフの頂点に位置する複雑機構には、ラグジュアリーな18Kレッドゴールド×ブラックダイヤルがマッチする。
最後に紹介する「プレミエ B25 ダトラ 42」は、日、曜日、月、ムーンフェイズを表示する自動巻きムーブメントによる1本だ。古き良き時代のクロノグラフをモダンな表情に一変させたカッパーダイヤルのステンレスモデルは腕元に遊び心を与えてくれる。
ちなみに全モデルに共通するスペックは、COSC認定のクロノメーターと100Mの防水性が挙がる。
古き良き時代へのオマージュにとどまらないブライトリングの提案は、クロノグラフが持つ可能性をさらに広げるための挑戦に等しい。優れたサイズバランスゆえ、腕元のアクセントにも最適である。
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