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2022.11.25

【西野亮廣】誤るな! ハリウッドにおいてNFTは、「投機筋が抜けた」という結論であり、「NFTが終わった」という結論にはなっていない

毎度お騒がせしております。キングコング西野です。今回の記事は、毎朝voicyという音声メディアで配信している「#西野さんの朝礼」でお話したことから、編集して紹介させていただきます。(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ

今日は『ハリウッドの登壇イベントで盛り上がったNFTの話』というテーマでお話ししたいと思います。

【連載「革命のファンファーレ2~現代の労働と報酬」】

第70回 この時代の生存戦略の一つは、『共同幻想の創造』

西野亮廣

今日は、ハリウッドで開かれたパネルディスカッションの模様を共有

映画祭の一環としておこなわれたコチラのパネルディスカッションのテーマは『Web3×エンターテイメントの可能性』で、登壇者は僕の他にあと2名。
通訳の方を入れて計4名でおこなわれました。

NFTの事業を進めている会社の代表と、様々なキャラクターのIP(知的財産権)を取り扱っている会社の代表と、日本からは兵庫県川西市出身の謎の男です。

で、アメリカのエンタメシーンのNFTの現在地を言うとですね…まぁ、ご存知の方も多いかと思いますが、NFTは過去に大体3回ぐらい大きな山(盛り上がり)があって、一つはビープルというアーティストの絵が75億円ぐらいで落札された時の「NFTアートの山」です。
この時は、Twitterの創業者のジャック・ドーシーの初ツイートが3億円で売れたりもして、沸きに沸いてました。
CHIMNEY TOWNが初めて絵本のNFTを出したのも、この後ですね。

で、二つ目の山としては、バスケットボール(NBA)の、まぁ、いわゆる「トレーディングカード」のNFTも凄く盛り上がりました。
こちらは、チームの収益を支えるぐらいの盛り上がりで、スポーツビジネスの新しい収益源として、すごく注目されました。

で、三つ目の山が2021年の秋ぐらいから、2022年の春先にかけて盛り上がったPFP(SNSのプロフィール画像)の山ですね。
これは、皆さんも、Twitterのプロフィール画像なんかで馴染みがあるかと思います。
これらの盛り上がりは今はすっかり落ち着いて、アメリカでも全然「NFTなんて詐欺だー」という人はいるのですが、先日のパネルディスカッションでは「NFT」という手段が相変わらず注目されていて、「投機筋が抜けた」という結論であって、「NFTが終わった」という結論にはなっていませんでした。

むしろ皆、ものすごくNFTに可能性を感じていました。
これは僕もまったく同感で、「投機筋向けのNFTが長持ちしない」ということは、この1〜2年で証明されたわけで、そこには全く興味がなくて、部屋にフィギュアを並べる時のような「自己満足のニーズ」と、あとはやっぱり「手段」としての可能性はものすごく感じています。

今回登壇したメンバーや、そこに集まったお客さんは皆そんな感じで、そこで話に上がったのが『IP(知的財産権)とコミュニティー』です。

「これから世界で戦おうと思った時に、この二つを持ってないと話にならないよね」というのが参加者全員の総意で…そして日本人にとっては少し耳の痛い話をすると、「日本人ってコミュニティーをナメすぎている」という話にもなりました。
「もう『個の時代』なんてとっくに終わっているのに、日本だと2022年になってもまだ言っている人がいるし、まだまだガンガン個人プレーに走っちゃうキライがある」と。

「日本で『コミュニティー』とか言ったら、詐欺師扱いされるよ」と日本の現状をお伝えすると、皆さん、「何故だ?」「じゃあ、どうやって生きていくつもりなんだ?」と大爆笑してました。
ホントにそのとおりだと思います。

コミュニティーが何故必要か? 僕なりに言語化すると…

「コミュニティーが何故必要か?」ということを、僕なりに言語化すると、「信じることで価値を創造するには、人数が必要だから」です。

これ、『お金』とかがまさにそうなんですけども、一万円札って、一枚17円ぐらいでできているんですね。
でも、今、あの17円の紙ペラを1万円として使えてるじゃないですか?
それは、たくさんの人があの17円の紙ペラに「1万円の価値がある」と信じているからであって、たった1人が信じたところで、それは17円の紙ペラのまんまなんですね。

この「多くの人が信じて生み出した価値」こそが、工場で『機能(便利なモノ)』を大量生産している大企業がハックできない部分で、この時代に生きる僕たち弱者の生存戦略の一つは、まさにこの『共同幻想』の創造です。

もう世界の『機能競争』の勝負はついているので、僕らに残された道はココなんです。
それには、コミュニティー(人数)が絶対に必要なんですね。

なので、「コミュニティーを持たないNFT」の価値は下がっちゃう。
僕らの世代で言うと『ビックリマンシール』が共同幻想そのもの。
「お前、『ヘッドロココ』持ってんのかよー、ええなー!」とか(笑)。
実際、あの「30円のチョコレートに付いてきたシール」が何万円とかで売られてたりする。
僕らはまず、スクラムを組んで自分達の「ノリ」を作ることが大切で、そこにブラ下がる形で仕事を生む…というのが、ここからの勝ち筋なのだと思います。

オンラインサロンの記事でも、「こういうNFTを仕掛けるといいかもね」という話をさせていただいています。
興味がある方は覗いてみてください。

 

お知らせ! ミュージカル『えんとつ町のプペル』大阪上演 配信チケット好評販売中!

公演は2022年12月3日から15日。

 

お知らせ! キングコング西野亮廣がデザイン監修を手がけたゴミNFTコレクション『Poubelle』をOpen Seaで販売中

DAOコミュニティ「CHIMNEY TOWN DAO」より、週に1体ずつ描きおろしの1点物のゴミのNFTコレクション「Poubelle」を、オークション形式で販売しています。
『Poubelle』(フランス語で「ゴミ箱」の意)は、そのへんに落ちてるゴミをモンスター化してみたNFTコレクションです。

NFTコレクション「Poubelle」

 

お知らせ! プペル歌舞伎の写真(額装済み&保証書付き)の新作『父と息子』(限定20点)が出ました

追加生産はしない作品なので、興味がある方は是非。
【限定20枚】プペル歌舞伎『親子』

新作『父と息子』

 

お知らせ!『西野亮廣講演会』全国各地で続々開催決定!

『西野亮廣講演会』のお知らせです。
下記の都道府県で開催が決まっています。
12月4日(日)に福岡、
12月23日(金)に愛媛で、それぞれ『西野亮廣講演会』がございます。
私、西野亮廣がマイク一本で1時間半ほど喋る変なイベントです。
チケットをお求めの方は、『西野亮廣全国講演会』で検索してみてください。
サロンメンバーさんが作ってくださったイイ感じのホームページに飛びますので、そちらから。
会場によっては、まだ、チケットを発売してなかったりしますが、そのへんはご容赦ください。
講演会開催情報

よろしくお願いします。

 

西野亮廣氏ポートレイト

西野亮廣/Akihiro Nishino
1980年生まれ。芸人・絵本作家。モノクロのペン1本で描いた絵本に『Dr.インクの星空キネマ』『ジップ&キャンディ ロボットたちのクリスマス』『オルゴールワールド』。完全分業制によるオールカラーの絵本に『えんとつ町のプペル』『ほんやのポンチョ』『チックタック~約束の時計台~』。小説に『グッド・コマーシャル』。ビジネス書に『魔法のコンパス』『革命のファンファーレ』『新世界』。共著として『バカとつき合うな』。製作総指揮を務めた「映画 えんとつ町のプペル」は、映画デビュー作にして動員196万人、興行収入27億円突破、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞という異例の快挙を果たす。そのほか「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の長編映画コンペティション部門にノミネート、ロッテルダム国際映画祭クロージング作品として上映、第24回上海国際映画祭インターナショナル・パノラマ部門へ正式招待されるなど、海外でも注目を集めている。また「えんとつ町のプペル」は、ミュージカルや歌舞伎にもなっている。

●国内最大となる、約4万人の会員数を誇る有料会員制コミュニティー(オンラインサロン)「西野亮廣エンタメ研究所」はこちら
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●最新絵本『みにくいマルコ~えんとつ町に咲いた花~』のご購入はこちら

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連載
『革命のファンファーレ』から『夢と金』

猛烈な勢いで仮説・検証・実行・改善を繰り返し、多彩なプロジェクトを成功させてきた西野亮廣さん。ベストセラー『夢と金』の著者でもあり、現代の日本において、ビジネスパーソンがベンチマークすべき人物の筆頭といえる西野さんの“今”をお届けする連載。

TEXT=西野亮廣

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