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2022.02.06

偉人たちの自己プロデュース力──中野信子 連載「Passionable Brain」

Passionable(常熱体質)とは、Passionとableを組み合わせた造語。仕事や遊びなど、あらゆることに対して常に情熱・熱狂を保ち続けられる=”常熱体質”な人を脳科学者である中野信子さんが、日本の歴史上の人物のなかからピックアップした連載のまとめて振り返る。「常熱体質であり続けるために必要なこととは何か?」。その秘密を脳科学の視点から解き明かす。

元祖伊達男のプレゼン力とは?/Key person:伊達正宗

お洒落といえばこの人。伊達男という言葉の由来にもなった仙台藩初代藩主伊達政宗、独眼竜という渾名でも有名です。本能寺の変の時は15歳、戦国の世にデビューした時は天下の趨勢はほぼ固まっていました。遅れてきた戦国大名です。にもかかわらず、独眼竜の名は戦国の雄として私たちの記憶に刻まれています。それは何故か、というのが今回のテーマです。

彼が豊臣秀吉と初めて会ったのは、北条攻めの時です。政宗は参戦を迫られていました。秀吉に逆らえば、伊達家は滅亡するしかない。一目散に駆けつけるしかないのですが、政宗は約束に四日も遅れます。激怒した秀吉に殺されても不思議はありません。諸将達も、固唾を呑んで見守っていたことでしょう。

その謝罪の場に、政宗は白装束で現れます。死者を葬る衣装を着て、言葉ではなくファッションで謝意を表明したのです。殺されないという計算のうえとは思いますが、それにしても命がけです。その場で死を命じられても、文句は言えないわけですから。けれどさすがの秀吉も毒気を抜かれ事なきを得ます。政宗は、そういうアピールの極めて上手な人でした。

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“へうげもの”古田織部の時代を変える力/Key person:古田織部

今回はブランドについて考えてみます。買う話ではなく、創る話です。古田重然という武将がいました。信長から秀吉、家康、秀忠と四代に仕え、豊臣方への内通を疑われ自刃した大名ですが、後世の私たちには古田織部という通り名の方が馴染みがあるかもしれません。千利休の高弟で、利休亡き後は天下一の茶人と称されました。彼が当時の一流のクリエイターを駆使して製作した茶道具から茶室まで一連の作品群は、織部好みと呼ばれ現代に伝わっています。

織部の特徴をひとことで語るなら、へうげもの。剽軽(ひょうきん)とかおどけ者という意味です。完成した茶碗を割って漆でつないでみたり、焼成時に歪んで大きくひび割れの入った水差しを賞賛したり。子どもの悪戯のようなその作品は、二畳の待庵に象徴される師の利休のミニマリズムの対極、‟悪趣味”と言ってもいいほどかもしれません。

利休に心酔しながらも、猿真似をしないところに、織部の非凡さがあります。利休一色の時代に自らの好みを通すのは危険でもあります。しかし、彼は表面的な形ではなく、「人と違うことをせよ」と言った利休の精神そのものを継承したのです。そして織部好みは、一大ブームとなっていきます。

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信頼を勝ち取る側近の才能とは/Key person:井伊直正

千代田区紀尾井町は、家康の時代から特別な場所でした。なにしろ半蔵門が目と鼻の先。江戸城陥落時の将軍の避難路として整備された甲州街道を扼(やく)するこの地に、幕府は、紀州徳川家、尾張徳川家、井伊家の中屋敷を配しました。その三つの家の頭文字を取って紀尾井町です。

不思議に思う読者がいるかもしれません。紀州、尾張と来れば、次は水戸ですよね。御三家の水戸を差し置いて、井伊家にこの重要な土地が任せられたのではなぜだと思いますか?

その秘密は、井伊直政と徳川家康の絶対的な信頼関係にありました。直政は家康を支えた徳川四天王のひとり。家康に小姓として初めて仕えた時は14歳の少年でした。眉目秀麗で、家康の寵童だったという説もありますが、それはさておき。

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中野信子
脳科学者。1975年東京都生まれ。東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。フランス国立研究所にて博士研究員として勤務後、帰国。現在は、東日本国際大学特任教授。脳や心理学をテーマに、研究や執筆を精力的に行う。著書に『サイコパス』、『脳内麻薬』など。『シャーデンフロイデ』(幻冬舎新書)が好評発売中。新刊『戦国武将の精神分析』(宝島社)が話題になっている。

TEXT=石川拓治

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