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2021.08.21

木梨憲武が傑作ソファ「マレンコ」をアート作品に昇華!

アーティストとしての活躍も目立つ木梨憲武さんが、傑作ソファ「マレンコ」の発売50周年を祝うアニバーサリー企画に参加した。誕生したのは、木梨さんの代表作「感謝」がプリントされたコラボモデル。その過程には、木梨さんの愛され続ける秘密、人生を愉しみ尽くす秘訣が隠されいた。

木梨憲武

手前:木梨氏ならではのユニークなイラストやコメントが描きこまれたアートピース(非売品)はアルフレックス各店で巡回展示。奥:アートピースに描かれた木梨さんの代表作「感謝」をプリントした、マレンコ×木梨憲武コラボモデル。直筆サインとエディションナンバーつきで、50台限定の抽選販売。詳細は特設サイトにて。

マレンコ×木梨憲武コラボモデルのソファが誕生!

都内某所にある木梨憲武さんのアトリエには、作業中のアート作品に紛れるように、アンティーク風の家具などがセンスよく配置されている。まさに創造力を搔き立てる空間ではあるが、本人は「いや、インテリアに興味があるとかじゃないんですよ」と、こともなげに言う。

「子供の頃に実家の階段の下に、自分のベッドをつくるところから始まったのかな。自転車のチューブが積んであって広くはないんだけど、ここにライトがあったら秘密基地みたいだなとか、あっちに棚つくってみようとかさ。ベッドやデスクの向きが変わるだけでも、ムードが変わるじゃない。そういうところから始まっているんじゃないかな。大人になり、一人暮らしをするようになってからは、毎日の暮らしを充実させる〝基地づくり〞を、お気に入りのソファとかを入れてやってみたいっていう目標はあったよね。今ウチは、5人家族なので、家具、棚、アート、観葉植物などは(安田)成美さんと相談したりね。空間づくりって家族総出でやるプロジェクトだよね」

たくさんの家具屋を巡って刺激を受けたり、雑誌のインテリア特集を見てアイデアをひろったりしてきた木梨さんは、今年で誕生50周年を迎えたアルフレックスの名作ソファ「マレンコ」のアニバーサリー企画を担当するのにうってつけだ。今回、発表された「marenco × noritake kinashi」は、マレンコのカバー表面に隙間がないほどびっしりとアートワークが入っている。

木梨憲武

1アートピースに描かれた木梨さんの代表作「感謝」をプリントした、マレンコ×木梨憲武コラボモデル。直筆サインとエディションナンバーつきで、50台限定の抽選販売。詳細は特設サイトにて。

木梨憲武

2013年に発表した代表作「感謝」。その立体版画を額装したものに、さらに木梨さんが手を加えることで一点モノの特別なアートとなる。

「最初から落書きのように、すべてマジックで書きたいなってね。マレンコと一緒に暮らしている設定にして、〝日記帳〞にしたらいいんじゃないかなって。で、マジックやボールペンでスケジュールまで書いちゃう。『月曜日:ゲーテ打ち合わせ』とかね。この一人掛けのマレンコは、〝俺の〞っていうサイズ感じゃないですか。だから万が一、ワインやコーヒーをこぼしても、それが味になっていくでしょ。

あのね、高くていいものを丁寧に使う人がいるじゃない。それこそ椅子なのに座らないとかね。じゃあもう買うなよと(笑)。このマレンコには自分の楽しい思い出なんかを、全部書いてます。昨日あったこと、今日あったこと。全部書き加えて、埋まっていく喜びね。俺だって自宅のリビングにあったら、書こうとは思わないかもね。でもアトリエにあるから、こう座って、あれこれと書いちゃう。成美さんからは『あーあ、書いちゃった』って言われたけど(笑)」

木梨憲武

「マレンコに座ったり、あぐらをかいたり、ずるずる落っこちたり。最高の椅子に対して、自分なりのアドリブを加えて暮らしていけばいいんじゃないかな。マニュアルはないでしょ」。

マレンコ誕生50周年に込めた、感謝の気持ちを表現

しかし、一般的なキャンバスではなく、こういった立体物にアートワークを施すというのは、どんな気分なのか?

「以前、自動車にペインティングしたこともあったけど、平面だけより表情が変わるので、そういった作業は面白いですね。マレンコも立体だからね。これをデザインしたのはマレンコさん? もう亡くなられた人? じゃあ怒られないよね。ナニシテクレタンダ!なんて(笑)。

その先生がつくった椅子にいろいろと書き加えたので、僕もnorincoと入れさせてもらいました。マレンコが50周年ということで、アルフレックスがお客様へ向けた感謝の企画として自分を選んでくれたのだとしたら光栄ですよね。僕にも『感謝』という作品があるので、そういった思いも込めて入れてみました」

木梨憲武

マレンコの表面には、カレンダーや地図など、その瞬間に木梨さんの頭の中に浮かんだものが表現されている。

木梨憲武

「感謝」は、素手で描いている。

長く愛され、50年という節目を迎えたマレンコ。この〝長く愛される〞という個性は、エンタテインメントの世界で、長年第一線で活躍し続けている木梨さんにも重なるところがある。

「仕事に対する姿勢は、そんなに変わりはないんですが、タイミング的にラジオをやらせてもらったり、配信のGYAO!やWOWOWみたいにいわゆる地上波のテレビじゃない現場も増えました。なんかね、違う場所で仕事をするのは新鮮。そこに音楽の仕事があったり、アートがあったりするから、日に日に違うことをやっているんで。もちろんいくら自分がやりたくても、そんなの無理ですよってこともあるし、そういう時には次のタイミングを待つのか、それとも時代が変わってしまうから違う形にしたほうがいいのか……。なんてことは、よく話をしますけどね。

結局、ひとりぼっちの作業は絵を描いている時くらい。たとえ30分の番組だったとしても、いろいろなロケにも行くからスタッフはいつも大勢。だからこそチームが同じマインドになると、心地よく進むかな。と言いつつどの現場に行っても、俺が一番ジジイ。なんかそれも、面白いんですが」

最近は友人が所有する山に入って、チェーンソーで木を切ったり、オブジェをつくったりする〝山の掃除とピクニック〞が楽しいという木梨さん(泊まらないからキャンプではないとのこと)。おかげでゴルフに行く時間もないよとボヤくが、すべてのことを愉しみたいという気力はさらに強くなっているようだ。

NORITAKE KINASHI
1962年東京都生まれ。「とんねるず」としてバラエティ番組などで活躍。’94年から画家としての活動も始め、海外で個展を開くなど幅広い活動を行う。現在は2022年にかけて、『木梨憲武展 TIMING 瞬間の光り』の日本巡回展を開催中。

MARENCO
発売50周年! 特設サイト

今回のコラボレーションに関する動画や過去のコラボレーション企画、マレンコの歴史などを紹介。12月までさまざまな企画が予定されている。ちなみにアートピースは全国4ヵ所のアルフレックス直営店にて巡回展示。詳細はHPまで。

問い合わせ
アルフレックスジャパン TEL:0120-33-1951

TEXT=篠田哲生

PHOTOGRAPH=丸谷嘉長

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