新型コロナウイルスによる不安な空気はいまだ続いている。さまざまなニューノーマルが生まれる中、知らず知らずのうちに心身には疲労が蓄積していることも。こんな時は生きる原点に立ち返りたい。犬や猫という全力で生きるかけがえのない存在が教えてくれることは、ただただ懸命に生きるーー。そんな相棒の姿こそ、今を生きる指針となるのではないだろうか。「生涯、最愛の相棒」を再録。
「この子がブランドとの縁を結んでくれた」

長年、イタリアの時計ブランドに勤めていた伊知地 徹氏のもとに、英国ブランドの日本CEO就任の話が舞いこんできたのは、2017年春のことだった。
「マルゲリータを飼い始めて1年経った頃、アイコンがブルドッグのブランドから声をかけてもらいました。この子が縁を結んでくれたような気がしました」
チャンピオン犬の血筋をひく由緒正しきフレンチブルのマルゲリータ。彼女が伊知地家に来て以来、伊知地氏自身のライフスタイルも様変わりしたという。
「とにかくマルゲリータが生活の軸。フレンチブルって独特の距離感があって、猫みたいにまとわりついてくるんです。以前は、家に帰っても仕事のことばかり考えていましたが、今は帰宅して駆け寄ってくるマルゲリータの顔を見るだけで、全部忘れられる。毎朝の散歩も日課になりましたし、自分のなかにオンオフを切り替えるスイッチができたように思います。家族とも、この子のおかげでコミュニケーションが一気に増えていきましたね」
夫婦が並んでいると、必ず間に入りたがるというマルゲリータ。今や彼女は伊知地家の幸福のアイコンだ。
Toru Ichiji
1968年東京都生まれ。2017年春、時計ブランドCEOから現職へ。子供の頃も犬を飼っていて、フレンチブルを飼うのは長年の夢だったそう。(マルゲリータ・フレンチブルドッグ・メス・2 歳)
※記事は雑誌「ゲーテ」2018年2月号より再録。2017年12月22日現在のものとなります。

