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2022.01.10

年末年始、あなたを“wind down”したものはなんですか?──連載「人のEnglishを笑うな」Vol.126

35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる!下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」第126回!

wind down=リラックスしはじめている

年末から新年にかけ、海外からもクリスマスや新年を祝うメールがたくさん届きました。イギリス人の方に、その御礼とともに、「休暇は何をしているのか?」と聞いたらこう返ってきました。

I just wind down with a glass of wine.

「グラスオブワイン」と書かれているので、ワインを飲んでいるのはわかったのですが、「ワインドダウン」がわかりません。ダウンと言ってるので、飲みすぎてダウンしているのかな? と思い意味も調べず「飲み過ぎには気をつけなよ」と返したら、それ以降返信が来なくなりました。

wind down=リラックスしはじめている

という意味でした。
「休暇はワイン片手に心が開放されてきているさ」ということを言っていたのでしょう。「しはじめている」状態なのでまだ完全にリラックスしているとはいえず、「さあこれから休暇だ」とワクワクしている様子を言っているようです。そんな時に「飲みすぎるな」と言われても、あまり嬉しいものではないかもしれません。

ここでは「徐々にストレスなどから開放されてリラックスしつつある」という意味でwind downは使われていますが、ビジネスやアクティビティを主語にすると「終わりかけている」という意味にもなるようです。ケンブリッジの英英辞典にはこういう例文もありました。

They're winding down their overseas operation because it is losing money.

「予算の無駄なので、海外事業を畳んでいるところだ」

ということのようです。
いい意味でも悪い意味でも風が吹いて緩やかに終わっていく、そんなふうにこのフレーズを覚えようかなと思いました。

飲みの席でも使える“wind me up”の意味とは

そのあと、英語教師と話していたら、実は“wind up”というフレーズもあるということでした。これはいくつか意味があるので気をつけなければならないようです。

Wind up=結局〜することになる

これは主に「最終的に、したくなかったことをする」ということのようで、こう使われます。

If he keeps doing stuff like that he's going to wind up in prison!
「もし彼がそんなことを続けるなら、刑務所に行くことになるぞ!」

ほかには“wind down”とほぼ同じ意味で「終わらせる」というふうにも使われます。

They announced that they would be winding up the negotiations today.
「彼らは本日交渉を終えると、発表した」

風が吹いて巻き上げられて、終わってしまうとか、行きたいくないところにたどり着いてしまう、そんなイメージでしょうか。

しかし、一方で以下の意味もあるそうで、実はこれが一番日常生活で使えそうだなと思いました。

wind someone up =おちょくる、いらつかせる

You're joking. Come on, you're winding me up.
「ふざけてるんでしょ。あなた私をおちょくってるわね」

パーティやパブなどで、くだらないジョークを言われたり絡まれたりしたら“Don’t wind me up!”「おちょくるんじゃない!」とぴしゃりと言えたらちょっとかっこいいかもしれません。酔っ払いは世界中で絡み癖があるもの。英語がわからないことをいいことに、いじってくるとか卑猥な言葉を言ってくる人も中にはいたので、これが言えたらよかったなぁと思いました。

Illustration=Norio

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連載
英語力0.5レッスン「人のEnglishを笑うな」

英語力ゼロのまま渡英、行けばなんとかなると思いつつなんともならなかった2年間のイギリス生活。帰国後はせっかく覚えたいくつかの英単語も忘れ去り、それでも時々は英語と格闘してみる現在、40歳。いつかはうまくなりたいから、恥を忍んで今日もブロークンイングリッシュ。下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。

TEXT=MOMOKO YASUI

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